旅路(ON A JOURNEY)

風に吹かれて此処彼処。
好奇心の赴く儘、
気の向く儘。
男はやとよ、
何処へ行く。

心理学

2012年03月28日 20時16分35秒 | Weblog
心が窮すると無性に活字が恋しくなる。逃避なのか気質なのか私にはわからない。今日は国分康孝の「カウンセリングの技術」を書店でみつけた。かれの「カウンセリングの理論」は受検のために数度読んでいる。思うところがあってamazonに注文した。本人はこれからの就職活動という難問を抱えて途方に暮れかかっているというのに、カウンセリングの技術を研究している。私は意外にタフなのじゃないかと思うようになった。

離職

2012年03月26日 19時33分45秒 | Weblog
苦心惨憺してようやく雇用関連の法律や規則、要領を立法者の目線で理解できるようになった。また労働行政の方法論が掴めるようになった。全身全霊を傾けて求職者の皆さんに対応してきた。評判も良かった。これがいけなかったらしい。いきなり任用を打ち切られた。辛く悲しい日々が続いた。

この年になって非正規職員の悲哀を味うとは思いもよらなかった。なぜ任用されなかったのか思い当たるふしがある。丈夫だと思っていた胃が痛んでならない。しかし、もう詮索はしない。真摯に受けとめるしかない。任期は満了したのだ。9か月のところを2年と9か月間も任用されたというのに業務以外では無知で無防備だった。私の心を氷のような嵐が吹き抜ける。

同窓会

2012年03月21日 23時38分53秒 | Weblog
久しぶりの同窓会だった。18時の開会で帰りのタクシーに乗ったのが真夜中の2時だから、約8時間ばかり飲み続けたことになる。5日も経っているというのにいまだに胃の具合が悪い。これまで約3年間、節制に節制を重ねてきた禁欲の身がはじけてしまったようだ。

同窓の皆さんは若い。よく飲みよく食べよくしゃべる。何十年ぶりかに再会した親戚の女性と始めて対話を楽しんだ。身内の友人の奥さんになっている女性にも会えた。3年後に同窓会がある。男性諸氏にはいっそうの頑固さを、女性の諸氏にはいっそうのしなやかさを期待したい。それにも増してしたたかであることを・・・。

『方法序説』

2012年03月14日 11時40分19秒 | Weblog
理性を正しく導き、学問において真理を探求するための「方法序説」を読み返している。理性を正しく導く、或いは学問において真理を追究するという姿勢が、世俗の垢にまみれきった私の精神に響く。

『倫理学を構成しているおびただしい規則の代わりに、一度たりともそれからはずれまいという堅い決心をするなら、次の4つの規則で十分だと信じた。

Ⅰ 注意深く即断と偏見を避けること、そして疑いをはさむ余地のまったくないほど明晰かつ判明に精神に現れるもの以外は、何も私の判断に含めないこと。
Ⅱ 私が検討する難問のひとつひとつを、できるだけ多くの、しかも問題をよりよく解くために必要なだけの小部分に分割すること。
Ⅲ もっとも単純で、もっとも認識しやすいものから始めて、少しずつ、階段を昇るようにして、もっとも複雑なものの認識にまで昇ってゆき、自然のままでは互いに前後の順序がつかないものの間にさえも順序を想定して進むこと。
Ⅳ すべての場合に、完全な枚挙と全体にわたる見直しをして、なにも見落とさなかったと確信すること。』

以上、岩波文庫「方法序説」より引用
Ⅲにはマルクスの「経済学批判への序言・序説」にも似たような著述がある。
 

『白鯨』

2012年03月10日 23時02分58秒 | Weblog
メルビルの「白鯨」を読み始めた。
『口元に重苦しいものを感じる時、心の中に湿っぽい11月の霖雨が降る時、また思わず葬儀屋の前に立ち止まる時、憂鬱の気が私をおさえてしまって他人の帽子を叩き落したくなる時、その時にはできるだけ早く海に行かねばならぬと考える。これが私にとっての短銃と弾丸の代用物だ。』
困ったことにこの心境が読める。

値踏み

2012年03月04日 00時13分22秒 | Weblog
私の夢でもある。畏友から早く古本屋を開くように急かされた。店舗の目星をつけて既に3年が経過しているというのに、いまだにこの物件にライバルが現れない。いづれ、もっと安く借りれるのじゃないかと余裕を持ってしまう。

古本屋で儲けようとは思っていない。損をしなければそれでよい。先達曰く「好きな本ばかり扱ったらもたない。エロ本だろうが漫画であろうがとにかく売れる本を集めて店に並べろ。」・・・果たしてそうなのだろうか。夜ごと私の煩悶は続く。