旅路(ON A JOURNEY)

風に吹かれて此処彼処。
好奇心の赴く儘、
気の向く儘。
男はやとよ、
何処へ行く。

潮の匂い

2014年06月29日 13時41分51秒 | Weblog

昼前に歯の治療をした。治療の峠を越えたのがわかる。ようやくふつうに食事ができるようになれそうだ。悪夢のような2週間をふり返りながら時間をかけて昼の食事をすませた。広島港界隈が好きだから昼下がりに港までドライブをした。3時のおやつ時に、宇品旅客ターミナルのなかで熱いコーヒー、ハッシュド・ポテトとアンパン・焼き餅をいただいた。旺盛な食欲を抑え気味に満たすことができた。久しぶりに別棟の広島物産品の販売所を回った。それから、松山行きのフェリー乗場や島々に向かう乗降桟橋が連なる板道を、潮風と太陽を全身に浴びながら歩いた。向いの似島を眺めていたら強い潮風に煽られて、海から濃い潮の匂いがたちこめた。


安息日

2014年06月29日 08時35分50秒 | Weblog

週末の夜は古本屋をぶらついて心の疲れを癒す。福田誠治著「競争やめたら学力世界一 フィンランド教育の成功」(朝日新聞社)、「効果十倍の<教える>技術」「あなたにも解ける東大数学」「本番に強い人、弱い人」(PHP新書)、宮部修著「文章をダメにする三つの条件」(マルゼンライブラリー)、石田衣良著「シューカツ!」、川上弘美著「センセイの鞄」(いずれも文春文庫)の計7冊を買い求めた 〆て新書一冊分の定価、以下で済む。他人の著作に目を通しているうちに、何かのヒントを得て仕事が捗ることもあるのじゃないかという不純な動機で本漁りが続いている。心が3面記事で溢れそうになったら、就寝前に心を浄化する。見果てぬ夢を追い続けるドン・キ・ホーテ、白鯨を追うエイハブ、真理を問い続けるソクラテス、ブッダ、孔子、たまに聖書やコーランで世俗の毒を消すと爽快な朝を迎えることができる。


夏至の頃

2014年06月27日 23時09分50秒 | Weblog

鎧を脱ぎ捨てて心の作務衣に着替えると夕空さえ高く感じる。疲れを残せば良い仕事はできない。溜まりかけている疲れを落とす術に思いを馳せながら湾岸の学園を後にした。いよいよ戦闘開始の銅鑼が鳴る。運動不足と暴飲暴食に陥らないように、きりりとこころを引き締めて休養に入る。昨日は5年ぶりに前職の同志20有余名と飲んだ。最近は嗜まないので代わりのジンジャーエールが酒代わりだ。パーティーと祭りはアルコールが入らなくても十分に楽しめる。


時間よ止まれ

2014年06月25日 21時39分09秒 | Weblog

 

罪なやつさ Ah PACIFIC 碧く燃える海
どうやらおれの負けだぜ まぶた閉じよう
夏の日の恋なんて 幻と笑いながら
この女に賭ける

汗をかいたグラスの 冷えたジンより
光る肌の香りが おれを酔わせる
幻でかまわない 時間よ止まれ
生命の めまいの中で

幻でかまわない 時間よ止まれ
生命の めまいの中で

罪なやつさ Ah PACIFIC 都会の匂いを
忘れかけたこのおれ ただの男さ
思い出になる恋と 西風が笑うけれど
この女に賭ける

Mm- STOP THE WORLD
Mm- STOP THE WORLD

 

作詞 山川啓介 
作曲 矢沢永吉


節制 Ⅰ

2014年06月24日 07時02分00秒 | Weblog

節制が効いた生活を続けた賜物じゃないかと思う。体重は70キロ前後で安定している。ひと月ばかりいただければいつでも5%落とす自信がある。自ら設定した健康の目標値を次々にクリアしていくのは気分がいい。血圧は下がり始めたし酒にもブレーキをかけることができるようになった。暴飲暴食はすでに過去の体験になりつつある。だからといって不肖はやと、禁欲が美徳という人間になり下がってしまったわけではない。


古本のデフレは続いている

2014年06月22日 20時25分22秒 | Weblog

フタバ図書「メガ」の古本部で新書を漁った。芥川賞作家(知らなんだ・・・)保坂和志著「世界を肯定する哲学」(ちくま新書)、村上真一著「なぜ国語を学ぶのか」(岩波ジュニア新書)、河合隼雄著「無意識の構造」(中公新書)、〆てスタバのコーヒー一杯分で42円のお釣り。諏訪哲二著「なぜ勉強させるのか?教育再生を根本から考える」(光文社新書)については危うく蔵書4冊目を買うところだった。つい最近、同著作の数10ページを読んでいることに買うすんでに気づいた。
なぜ国語を学ぶのか、なぜ数学を学ぶのか、なぜ勉強させるのかが問われるとキャリア教育で応えようとする傾向がある。なぜかと問われて反射的にキャリア教育を引っ張り出すことはあまりにも安易で危険だ。「プロ教師の会」代表の「なぜ勉強させるのか?」を読むと、教師たちの建前と本音に加えて教育現場の苦悩が聞こえてくるようだ。


日焼け

2014年06月21日 20時42分02秒 | Weblog

            no

のぶどう

 

今日は体育祭だった。曇り空とはいえ陽は高い。4時間ばかり観戦したら額と鼻筋がセットでTの字に日焼けしてしまった。帰宅後、庭の緑でほてりを鎮める。菜園のきゅうりがまっすぐに伸びている。肥料が足りている証だ。明日の朝には収穫して味噌かマヨネーズでいただく。青ジソの成長に勢いがある。やわらかくて、ちぢれ気味の香ばしい手のひらほどの大葉を間もなく収穫できそうだ。菜園でとれたピーマンはどうにも味が濃い。苦みが頭を駆け抜ける。杏子はすっかり熟して落ち始めた。
明日は久しぶりに日本語教室に顔を出す。なじみの生徒さんの顔が目に浮かぶ。皆さん、なぜか微笑んでいる。


日々

2014年06月19日 21時00分10秒 | Weblog

午前にひとり、昼下がりにひとりの相談にのった。午前のクライエントは明日、昼下がりのクライエントは来週に仕切りなおす。こちらも真剣勝負だ。相談にのるからには達成という目的地に向かって突っ走っていただく。私は下車しない。クライエントが列車から降りるのは、私の支援が不要になるときか、自らの意志の力で進路を選択できるようになるときだ。鉛のような疲労感が全身を覆ったら熱いコーヒーでこころの野性を呼び覚ます。


ワールドカップ

2014年06月15日 08時09分49秒 | Weblog

 

                                                                                           あんず

 

その昔はサッカー少年だった。中学時代は県体に出場して優勝したことがある。3年の時にはキャプテンも務めた。入学した高校のサッカー部はどうしようもなく弱かった。わたしのサッカーに対する関心は瞬時に萎んだ。10年前までサッカーの同好会に所属して10数回の試合に出場した。残念なことに老体にムチ打っての類で5分も走ると息があがった。それでもサッカーはやるスポーツであってみるスポーツではないと思っていた。だから、Jリーグにしろワールドカップにせよ観戦することはほとんどなかった。サッカーから10年余り遠ざかってみて、サッカーはやるだけのスポーツではないような気がしている。砂塵が舞う灼熱の太陽の元でボールを追う、あの野生と渇きを思い起こしながら、今夏はワールドカップをクーラーが効いた部屋で観戦することになる。なんたる軟弱、なんたる堕落と苦笑せざるを得ない。体調も悪くない。ストックハウスに放り込んだままになっているサッカーボールとシューズを引っ張り出して、久しぶりにドリブルでもやってみるか・・・。母校皆実高校は現在、名実ともに県下屈指の強豪だ。勤めさきの高校も強豪の一角を占める。昨年は全国高校サッカー選手権の県予選で準優勝、惜しくも出場を逃した。

                


とまと

2014年06月14日 22時03分55秒 | Weblog

連作になるので土は入れ替えてある。いつか連作の弊害がでてくるのじゃないかと不安に駆られた日もある。苗が成長を続けて黄色い花をつけたので胸をなでおろした。今ではピンポン玉くらいの薄緑の実を数十個つけている。ささやかな菜園ながら、さらにトマトが枝葉を広げ、多数の黄色い花をつけるような予感がしている。

 

                       とまと 


再会

2014年06月10日 05時17分54秒 | Weblog

                ざくろ

 

パーティーに招かれた。趣旨はどうでもよかった。高校時代に同じクラブで汗を流した旧友が出席すると聞かされていたので釣られた。たまにはこういう場にでないと身も心も錆びてゆく。胸に赤い勲章をつけた来賓とただの招待客が半年ぶりに再会した。主催者側が隣に席をとっておいてくれたおかげで旧友との話が弾んだ。忍耐力を欠いているので組織に向かないだろうと言われたお礼に、耐えなければ生きていけない組織人の末路を憐れんでさしあげた。話が進むにつれ、功成り名を遂げた多くの組織人がそうであるように、その地位が盤石なものではないことが彼の口から漏れた。旧友は、お払い箱になったら枯れて死んでゆくだけだと微笑みながら囁いた。