旅路(ON A JOURNEY)

風に吹かれて此処彼処。
好奇心の赴く儘、
気の向く儘。
男はやとよ、
何処へ行く。

レ・ミゼラブル

2015年02月28日 23時18分43秒 | Weblog

           

 

すこぶる体調がよいので夕食前に古書店「ブックオフ」の散策を楽しんだ。今年に入ってからメルヴィルの「白鯨」(岩波文庫)を読んでいる。ようやく中巻のダイオウイカとモビィ・ディックを間違える肩すかしのシーンまでたどり着いた。間もなく最終の下巻にはいるので次に読む作品をと岩波文庫の赤帯を探していたら渡りに船、ユーゴーの「レ・ミゼラブル」(岩波文庫 全4巻)が目にとまった。私が高校時代に読んだことがある長編小説だ。この「ああ、無情」は、ヴァルジャンがパンを盗むところから始まっていたように思っていた。ところが、ン十年を経て改めて読み始めてみたら、巻頭は、「銀のろうそく立」事件の司教の来歴から入って、19年の刑期を終えたヴァルジャンがその司教の銀食器を盗むところから始まっていた。遠い昔の記憶が当てにならないことを知った。過去の記憶を辿れば足りるので第1巻を2、3時間で読み飛ばした。キリスト教的博愛が現実と格闘する姿を見事に描いたこの作品はカトリックの教義に似て骨太だ。


索引

2015年02月27日 20時38分11秒 | Weblog

表題に釣られて手にした本を買うかどうかは、まず目次があるか、次に索引が充実しているかどうかで決める。目次と索引に満足したら原則として買い求める。今日、「西洋思想大事典」の別巻「索引」を手に入れた。これで3年ほど前に手に入れた「西洋思想大事典」全4巻プラス索引の全5巻が揃った。

 

 


 

凡例では、『本巻4巻にまれる事項及び人名を50音順に配列した。索引項目名に続く囲み数字は巻数を、その次の数字はページを、さらにa、bはそれぞれ左欄、右欄の別を示す。[ ]内は本巻で立てられている項目(親項目)名を、〔 〕内は原語のカタカナ読みないし言い換えを、( )内は限定あるいは別様の表現などを表す。欧語の訳語は学問分野により一定せず、原語が一語であっても複数の訳語を充てざるをえないことが少なくない。人名表記も同様であり、慣例を優先させることがある。そのような場合は適宜送り記号(→)を付した。』と案内している。
542ページに及ぶ索引の一部に目を通すだけでワクワクしてくる。索引だけで、定価が15000円もする書籍には滅多にお目にかかれない。


勤労

2015年02月25日 16時51分57秒 | Weblog

ビジネスはより早く、より正確にが要諦だ。この鉄則に惑わされて入院中はがむしゃらに職場復帰を急いだ。一週間前に後遺症もなく無事退院できた。ところが、意外に深刻な症状だったことを正確に知るようになってから勤労意欲の方が減退し続けて現在に至っている。命あっての物種だという囁きがどこかから聞こえている。
2週間余りの入院で落ちた体力を取り戻すにはその倍のひと月はかかると踏んでいる。また、職場は再発のリスクを抱えた職員を迎い入れることを躊躇することだろう。私とて半病人と机を並べたくはない。就業は、障碍者という例外を除くと、健常者であることが前提なのだ。健康に不安が残らない程度に体力が回復して安定的に血圧が正常値の範囲におさまる日まで、流れに身を任すしかないということを肝に銘じながら、減塩とウォーキングに励んでいる。


省察

2015年02月24日 20時50分54秒 | Weblog

脳を休養させざるをえなくなってから3週間が経過した。わたしの思考が踏ん張ることがないので、面白いように他人様の思考を吸収できる。いい機会だからフッサール著「デカルト的省察」に目を通している。

 

   デカルト


『哲学ないし知恵とは、哲学する者のひとりひとりに関わる重大事である。それは自分の知恵とならねばならず、普遍的に探究されるものでありながら自ら獲得した知として、初めからそしてその一歩一歩において、自らの絶対的な洞察に基づいて責任を持てるような知、とならねばならない。このような目標に向かって生きる決心によってのみ、私は哲学者になるのだが、もしこのような決心をしたなら、それによって私は、全く無知から始める道を選んだことになる。そこでは明らかに、真性な知に導いてくれる前進の方法をどうしたら見出すことができるのか、について考えることが第一歩である。』フッサール著「デカルト的省察」序論 から引用

 フッサール


一喜一憂

2015年02月22日 20時26分59秒 | Weblog

上が130を、下が85を下回った。投薬を受けているので一喜一憂するほどの数値ではない。それでも10年ぶりに血圧が正常値の範囲におさまったことになる。仕事はストレスだと割り切ってきた。ストレスを推進力にして励む、という発想自体を捨てる時期が近づいているようだ。仕事を従とした場合にはいったい何を主に置けばよいものか覚束ない・・・、修行が足りないと思う。


緊張がとける。

2015年02月22日 14時02分38秒 | Weblog

退院して3日が経過した。車でスーパーまで買い物にいったり、近くの公園まで歩いたり、社会復帰のためのウォーミングアップを始めた。体に異変はない。理学療法で教授された「リラックス」がこころと体の合言葉だ。運転するときは余裕をもつ。散歩の際にはとにかく気持ちを軽くする。緊張感がとけて世界がよりはっきりとみえ始めたような気がする。


休暇

2015年02月02日 22時27分41秒 | Weblog

よくよく考えてみたら、明日は学校の入試があるので生徒は全員が休みだ。就職支援関連で溜まった仕事もない。何の抵抗もなく休暇をとることにした。月曜病のせいで気分がすぐれなかったので「渡りに舟」、5時きっかりに学校をでて家路を急いだら暗くなる前に家に着いた。幸先がよい。さて明日は何を楽しもうか。成り行きに任せてみるのも悪くない。


ブックオフ

2015年02月01日 21時16分46秒 | Weblog

古本屋巡りができる環境が整ったので久しぶりにブックオフ緑井店で本を漁った。
辻ミチ子著「女たちの幕末京都」(中公新書)。「歴史に名を残すことのない女子衆も、世の荒波に挫けずに必死に生きていた。そんな民衆の姿を描きたかったが力不足で描き切れなかった。たとえ力強く生きていたにしても社会的発言の少ない女たちであるから当然資料も少ない。」とあとがきで著者自らが述べているところに時代の哀しさを覚えた。
保坂正康著「田中角栄の昭和」(朝日新書)。「田中角栄」(中央新書)を読んで、そこそこの角栄通になっている。過去には「日本列島改造論」を流し読みして
、その土建屋体質にあきれるというよりも感銘すら覚えた記憶がある。
「ああ、顔文不一致」(洋泉社新書)、「官僚に学ぶ仕事術」(マイコミ新書)は愛嬌がある本だ。
クライエントと話していて、ガリレオが唱えた当時の地動説に興味が湧いた
。その数日後「ガリレオ」(中公新書)をみつけたことになる。「学習障害 LD」(中公新書)、「自由
主義の再検討」(岩波文庫)も手に入れた。この3冊は仕事との関係で気に掛かる部分に目を通さずにはいられない


節制または摂生2年余

2015年02月01日 07時56分13秒 | Weblog

「惰性で酒を飲まない」「適度のウォーキングに励む」「先手先手を打ってストレスを抱え込まない」ことにこだわって苦節2年余、顕著に血圧が降下を始めた。さらに「睡眠を十分にとる」「PCに向き合う時間を少々減らす」。そして春を迎えるころに高血圧と決別する。これがわたしの描くシナリオだ。
原因不明の高血圧(本態性高血圧)には摂取カロリーの過多と運動不足という潜在的な(顕在化している場合は原因が明らかなのだから本態性の高血圧ではない。)主要因があるように思う。まさしく高血圧は生活習慣病(運動不足病・摂取カロリーのコントロール不足病)だ。
摂取カロリーを減らすための禁欲については一端の儒者のようになりたいと思ってきたので抵抗はない。仕事から生活に支点を移して効率よりも体と魂を鍛えなおすことを重視している。精神の方も引き締まってきた。体を鍛えなおす準備がようやく整った。