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湧永庭園
井上日召著「一人一殺」が手元にある。鈴木好美さんの愛読書だった・・・らしい。東大の文学部社会学科を出て苦学の末、検事になった。飲むとかれは自分が右翼であると自虐的に笑い、少林寺拳法の達人だと自慢した。東銀座駐車場で1年ほど一緒にアルバイトをした。数年後に松山でかれと再会した。その数週間後に轢死体で発見された。前夜は激しい雨だった。30年以上も前の記憶が蘇る。
井上日召(昭)は「一人一殺(イチニン・イッサツ)」「一殺多生(イッサツ・タショウ)」を標榜する右翼テロリストだった。「一人一殺」は「ヒトリ・イッサツ」と読むのか「イチニン・イッサツ」と読むのか、「一殺多生」は「イッサツ・タセイ」なのか「イッサツ・タショウ」なのか迷っていた。予想通りと言うべきか、いづれも後者の読み方が正しかったようだ。鈴木さんは飲むほどに井上日召を熱く語り、そしてカラカラとよく笑った。