昭和ひとケタ樺太生まれ

70代の「じゃこしか(麝香鹿)爺さん」が日々の雑感や思い出話をマイペースで綴ります。

冬至のカボチャ汁粉

2005-12-22 20:55:52 | 日々の雑記
 今日は24節季の一つ冬至の日です。昼が一年中で一番短く、夜が長くなり、そして今日を境に日脚が日毎に伸びてゆく。この冬至のことは、小学校で教えられたものですが、何事も目まぐるしいほどに進歩している今の世の中、このくらいの事は恐らく幼稚園児でも、既に知っていることなのでしょう。

 冬至の日についてのいわれは、もともと中国から日本に伝来したもので、かなり昔から色々な事が各地に伝わって来ています。
 その中でも今なお広く残っているのが、この日に柚子湯に入る、或いは小豆粥・カボチャを食べると、風邪とか他の病気に罹らず、一年中無事息災で居られると、言い伝いられています。しかし樺太生まれの私が言い聞かされて来たのは、冬至の日にカボチャを食べると、卒中に罹らないということです。これは高血圧から起る症状で、脳卒中とか中風とも云われ、とにかく怖い病気です。幸い軽く済んでも、半身不随の身体に成り一生苦しむことになります。

 この言い伝いが昔から廃れずに、何故に今に残されて来たのかと云うと、そこには大きな先人の知恵のあったからだと思います。何時の時代でも今頃の季節になると、野菜類が極端に少なくなります。
 昔は農業にも今とは雲泥の差があった筈ですから、人の栄養面でもかなりの問題が在ったのでは無いかと、容易に想像出来ます。こうした時期に緑黄食野菜の代表とも云うべき、カボチャを推奨した先人の知恵は有り難く、ただただ頭が下がります。昔の人はカボチャの豊富な栄養面の事など、どうして知ったのでしょうか。

 さて母親がつくってくれた我が家のカボチャ料理は、樺太時代から他の家とは少しばかり違って、その中に白玉ダンゴを入れた、表題にあるとおりの「カボチャ汁粉」でした。
 ただ私の時代になってからは、もともと餅好きなことから、白玉ダンゴを餅に替えて食べるようになりました。

 老妻が夕方から小豆を水に浸して、カボチャ汁粉の準備を始めたようです。カボチャや切り餅は、昨日の内に買って置きましたから、「わたし食べる人」そのままズバリの私としては、出来上がるのを待つばかりです。
 出来上がったら先ず神棚にお供えして、この一年の息災を感謝し、更にこれから一年間の、卒中を始め他の病気に罹らないようにお祈りお済ませてから、大好物のカボチャ汁粉を腹一杯に食べるつもりです。
 どうぞ、食い意地の張ってるジジイと笑わないで下さい