昭和ひとケタ樺太生まれ

70代の「じゃこしか(麝香鹿)爺さん」が日々の雑感や思い出話をマイペースで綴ります。

塚田真希選手(日本柔道女子金メダリスト)

2004-08-23 20:41:19 | 日々の雑記
 塚田真希選手はアテネ五輪柔道競技最終日に、男子の100キロ超級鈴木桂冶選手と共に見事に重量級初金メダルを獲得した余り名の知られていない選手です。これは私の認識不足のせいなのだろうが・・。

 今回のこれまでの柔道競技での女子では、谷亮子選手を初め谷本歩美、上野雅恵、阿武教子の金メダリストたち日本柔道の選手として、それなりに名の知られた存在だが、誠に申し訳ないことだがこの塚田選手だけは初めての存在だった。

 だから初めて登場して来た時には、その体型や身体の動き又眠そうな眼からも、こんなんで大丈夫かいなと正直云って心配になったものである。

 日本柔道界での重量級と云えば男子こそ、東京大会でオランダのヘーシンクと対戦した神永選手・上村春樹・山下泰裕・斉藤仁、それにハッスルで有名な小川直也など多士済々であるが、これが女子選手の重量級となると、なかなか名前さえ浮かんで来ない。これは単に私だけの事かも知れないのだが・・?

 しかしいざ試合が始まると初めの印象とは全く違い、最初に感じた鈍重さとはまるで人が変わった様な動きを見せ始めた。あの眠たげだった眼は厳しさを増し、奥襟を取る組み手争いも素早くなり技も冴えて多く出るようになった。そして決勝では「技有り」のハンディを覆しての、一瞬の早業に由る逆転の「押さえ込み」
での「一本勝ち」は実に見事であった。
 
 決勝でキューバのベルトランに「技あり」を取られた上に押さえ込まれた時は、彼女もこれで終わりかと会場の家族(母親と妹さん)と応援団から悲鳴が上がった。その瞬間だった何が起きたか分からぬままに逆転劇を演じて彼女はバンザイして飛び上がっていた。私もテレビの前でバンザイを叫び立ち上がっていた。

 彼女のお父さんが遺した言葉「弱気は最大の敵」を心に刻んで努力を重ねて来た賜物であろう。未だ若い今後の活躍を祈りたい。ガンバレ!・・塚田!