足指骨折前日に新宿区内の漱石山房を見学した時、山手線の外側の落合にも文化人の足跡が色々とあることを知った。今日も連れ合いに引率されて、林芙美子、佐伯祐三、中村彝の旧宅巡りの散歩に出かけた。

最初に林芙美子記念館。去年の初夏、尾道をサイクリングで訪れた折に、芙美子の女学生時代に住んでいたみすぼらしい町家と比べると、天国と地獄の差。資材の乏しかった第二次大戦中に、筆一本でよくこれだけの家を作ったものだ。

南側の日差しが入り込む広い縁側。そして、夏は南から北へと風が通る涼しげな部屋。ここは初めは納戸として設計されていたのだが、居心地が良くて、仕事部屋になったとか。

林芙美子、あまり読んだことは無いが、そのうち真面目に読まねば。

続いて、15分ほど目白方向に歩いて、佐伯祐三のアトリエへ。

北側に大きく広がった窓が高校の美術室を思い出させる。

さらに数分歩いて、中村彝(つね)のアトリエへ。

漆喰壁と板の間がレトロな感じで良い味を出している。塩尻の67年前の洋間もこんな感じに出来ればよいのだが。

最後に目白でお茶を飲んで帰宅。1万5千歩の東京プチ散歩だった。