マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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口柳の行事

2012年06月21日 06時43分18秒 | 楽しみにしておこうっと
観音さんの十七夜のお勤めをされた奈良市六条町の口柳地区。

7月23日の夕刻は観音寺で地蔵尊の祭りをするという。

11月の土曜日は十夜。

本堂で数珠繰りをするそうだ。

このときは大和郡山市矢田通りにある円融寺が参られる。

これらはお寺の行事だが、集会所で行われる行事もある。

春、秋の彼岸の中日に行われる彼岸講。

掛軸を掲げるというがどのような軸幅であろうか、一度訪ねてみたい。

口柳の古宮さんではかつてタコカンジョウをしていた。

その状況は県立民俗博物館が発行する「民俗博物館だより」で拝見したことがある。

勧請縄にぶら下げた房がまるでタコのように見える。

八本足を広げた形はまさにタコそのもの。

それに似た形状を今尚続けているのが奈良市大柳生のカンジョカケ。

著書の『奈良大和路の年中行事』で紹介した形と同じである。

そんな話題を提供してくれた口柳の檀家たち。

かつては庚申講、伊勢講、愛宕講もあった。

八六の家が順に回っていたという。

八六の家とはなんぞと問えば八畳、六畳の間がある家をそう呼ぶそうだ。

庚申講の営みに掲げられていた庚申さんの掛軸。

一番古いものがあるというMさんが声を掛けてくれた。

90歳の当主が蔵から出した掛軸は相当古い箱に納められていた。

「郡山何某山 桓度・・」の文字がある。

お寺のように思えるが判定できない。

4幅もあった掛軸。



一つは云わずと知れた青面金剛で他に六十翁、金毘羅大神であった。

(H24. 4.17 EOS40D撮影)