マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
すべての写真、文は著作権がありますので無断転載はお断りします。

第14回美しい風景写真100人展in富士フイルムフォトサロン大阪

2020年09月30日 09時35分36秒 | しゃしん
フジフイルムスクエアが主催する美しい風景写真100人展に出かけた。

今回で14回目になる写真展。

たかが風景写真と思っていた私はほんまの恥知らずだったと撃沈した作品群。

圧倒される美しさ。

季節折々の情景の素晴らしいことか。

わくわくする映像に魅了するばかり。

応対してくださった二人の写真家。

年から年中、忙しく走り回っているお二人の作品も展示してあった。

応募しなけりゃ選ばれることのない作品のすべてが銀塩フイルムと聞いてなるほど、と思った次第だ。

応募総数は3000点。その中からたったの80人(20人のプロ作家は別建て)。

選ばれた2.6%の美しい日本に見惚れて、一度は腰を据えてとらえてみたくもなる。

また、入口に展示していた学生部門。

選ばれた20人は大学生に高校生。

フイルム作品で構成する優れた映像なかには小学生がとらえた作品も。

これらもすべて銀塩作品。

「写るんです」で撮った小学生作品が素晴らしい。

一部はモノクロもあるが、どれもこれも、変に構えた作品でなく純粋な気持ちでとらえたと思える映像は単に風景でなく情景を表現して感動する。

景色映像でなく営み、生活感も取り入れた風景写真に感動だ。

ただ、いかんせんタイトルが、まだまだの思ったままのストレートタイトル。

ちょっと捻るだけで写真が生きてくるのだが・・・今後に期待されよう。

大人の作品はどれもこれも迫真に迫る映像で雅。美しい日本の四季をあますことなく表現している作品にモチベーションがあがる。

応対してくださった二人に感謝。

おしゃべりも長くなってしまって申しわけない。

立ったまま来客の応対はお疲れさま。

休憩もなく、午後もずっと対応されるのだろう。

(H31. 1.31 SB932SH撮影)

美味すぎて困る我が家のスンドゥブ鍋

2020年09月29日 10時00分46秒 | カンタンオリジナル
いつのころからだろうか。

我が家でスンドゥブ味をいただくようになったのは何がキッカケ。

それは豆腐入り商品だった。

いつの間にか大手スーパーの棚売り。

豆腐も出汁も器入り。

レンジで温めて食べる一人鍋の簡単料理は袋詰めパック売り。

製造販売元は相模屋

テレビで盛んに取り上げられた「ザク」豆腐を開発した豆腐メーカーである。

安価なときに買って食べていた商品は海鮮スンドゥブ、麻婆豆腐から始まってごま坦々などであるが、嵌ったのはスンドゥブ。

当初はこんなに辛いのはと避けていたかーさん。

残った出汁を捨てるのはもったいない。

そう思って雑炊にしたら美味しかった。

何度かしてきたが、今度は飯でなく麺にしてはどうかと・・。



乾麺を茹でて戻したうどん麺が美味かった。

ならば中華そばは・・・。

スンドゥブ味に絡みが少ないのか、出汁が馴染まない。

中華そばは一般的な蒸し麺。

深みも腰も麺の味すらないのが不満。

これならと思って買ってきた菊水の札幌生ラーメンの麺である。

タレも、出汁、スープもない生ラーメンが3玉しか入っていない袋麺。

菊水のちりちりちぢれ麵はそこそこ売っていない。

特定のスーパーにしかない。

値段はスーパーによって価格差がある。

一番安い価格帯で138円。

少し高いが148円であれば買い、である。

生ラーメンであるが、一週間から10日ほどの賞味期限。

2玉食べて、残りの1玉は一週間後に料理を替えて・・・。



旨さを知ってから目に付くようになったスンドゥブのスープ売り。

豆腐もなくとにかくスープオンリー。

鍋専用でもない袋入り。

あちこちで見るようになって買っておいた買い置きスープ。

最も安く販売していた業務スーパー。

韓国直輸入の2倍濃縮タイプの「スンドゥブチゲの素(キムチ味)2人前」がなんと105円。

丸大食品の「スンドゥブシリーズ」も2人前だがおよそ200円弱。

特売で178円。

味にどれくらいの差があるのか知らないが、業務スーパーの韓国直輸入を見つけるまでは丸大食品の「スンドゥブ(辛口)」を賞味していた。

なんせこれは美味い。

商品に豆腐イメージ写真を載せているがスープだけだ。

旨みのある味は申しぶんないが、辛口といえどもまだまだ刺激が弱い。

そこで見つけた百均のダイソーで売っている6個入り百円のキムチ出汁。

味を補填する恰好の商品。

一週間前は袋入りキムチの残り汁を活用した。

それも美味かったが・・。

そういうことがあって今夜の料理は野菜をメインにしたスンドゥブ鍋。

ネギ、白菜に水菜。



シメジにエノキに豚バラ肉もあるが、少しばかりの豆腐を入れて煮込む。

じゅじゅう煮る鉄鍋。

ぐつぐつ煮て味が浸みたところで箸を入れる。

これが美味いんだな。

熱々のスンドゥブ鍋がたまらなく美味い。

箸が止まらないから困ったものだ。

一通り食べて掬いあげて2度目の鍋炊き。



煮上がってから生卵を落とす。

とろみの残る状態で口にしたかーさん。

欠けらも残らずすべてを食べてしまったから私はない。

生卵を入れたことで甘みが出るから余計に美味くなる。

食べ方が早いものだからいつも遅れをとってしまう。

この次は、と聞けば、生卵ではなく菊水の札幌生ラーメン。

湯通ししているから早く食べたいという。

慌てさせないでくれと云いたいが、もう遅い。

湯通し麺は2玉。

すべてを入れたらお腹がパンパンになること間違いなし、と思って2/3程度に抑えた。

スンドゥブ鍋を食べ始めてから17分後のことである。



30秒も経たないうちにできあがるスンドゥブ鍋の生ラーメン。

味は上等。

かん水の味は特別美味いいやもうこれは箸が・・・止まらない。

途中で固形キムチを1個投入しておいた。

深みのある味わい。

美味すぎて困る我が家のスンドゥブ鍋に大満足。

雑炊よりも美味すぎる絶品さんである。

それから一週間も経たないうちにまたもやスンドゥブ鍋。

その晩も美味しくいただいたが、相変わらずの食べ方に、こっちはゆっくり食べさせてよ、と云いたい。

煮上がった鍋。

前回と違うのはむちゃ美味しい葉たまねぎ。

この効果は大きい。

とろける葉たまねぎ。

スンドゥブ味が特別浸みこむ葉たまねぎ。

産直市場よってってに売っていたから買う。

当然のように買う。

申しわけないが、下仁田系鍋ちゃんよりも格段に美味い葉たまねぎ。

フルシーズンに亘って生産されたら夢のようだ。

もう一つ絶品の具材がある。

生きくらげである。

シャキシャキ感がたまんねぇ。

これも産直市場よってってに売っている。

葉たまねぎも生きくらげも百円ちょっとで味わえるベッピン、いや絶品食材。

生きくらげは養殖もののようだからこれからずっと買うだろうな。

煮上がった時間帯は午後7時48分。

生玉子を投入してぐちゃっと混ぜた時間帯は午後8時2分。

そして、湯掻いた菊水の札幌生ラーメンは午後8時10分。

味わい鍋は忙しいのである。

(H31. 1.30 SB932SH撮影)
(H31. 2. 1、 5 SB932SH撮影)

サンヨー食品の列島縦断の味沖縄八重山そば

2020年09月28日 10時09分31秒 | あれこれインスタント
本日もまたインスタントラーメン。

この日は久しぶりの丼カップ麺。

商品はサンヨー食品が販売する列島縦断の味沖縄八重山そば。

買った日は昨年の平成30年の10月14日。

売っていたお店はオークワ系列のプライスカット大和小泉店。

税抜きたったの58円に釣られて買い置きしていたカップ麺。

2品買って、もう一品の広島汁なし担々麺は今月の1月9日に食べていた。

この日はもう一品の沖縄八重山そば。

沖縄と云えばソーキそば。

テレビでタブ旅紹介される沖縄のラーメンであるが、本物は食べたことがない。

と、いうか沖縄には出かけたことがないのだ。

日本列島縦断の旅といえば、北の北海道はでかけたことがある。

南はどこまでか・・・。

鹿児島までである。

鹿児島と云えば志布志までフエリー旅。

外洋に出たとたんに波は大きくなる。

瀬戸内ではまったく感じない波のうねりであるが、外洋体験でほとほとまいったことがある。

では、飛行機となるが、これは北海道が初飛行体験。

大阪・伊丹空港から飛んで行ったあの恐怖感。

水平飛行はなんでもなかったが、途中で乱気流を体験したのが、こりゃあかん、である。

離着陸はもっとあかん。

水平飛行に移ったときと着地したあと、である。

手のひらがどんだけ汗をかいていたやら・・。

恐怖感である。

それ以来、飛行機に乗ることはない。

話しは反れたが、沖縄の八重山そばである。



かやくも粉末スープもカップ麺にぱらぱら、ジョロジョロ、である。

蓋を閉じて5分間待つ。

うどん麺と同じ長さの5分間。

麺が太いからであろう。



蓋を開けたとたんに鼻がぴくぴく。

この香りは間違いなく生姜である。

ピリっとした香りが鼻に飛びつく。

これはいけそうだ。

麺を摘まむ前にスープを少し口につける。

おっ、旨いやんか。

期待はしていなかっただけに驚きの感動。

ごくごくスープを飲んだら至福の味。

カップ麺はそれなりのふやけた乾燥麺だが、スープとの絡みが実にいい。

生姜がピリリと聞いた濃い味に絡んだ麺がいやに美味しい。

これは、買いである。

スープも麺も白っぽさが目立つが・・。

見た目だけではわからない深い味。

これこそほんまの八重山そば。

食べたことはないけど・。

乾燥ネギは大きめ。

噛んだらスープがしみたえー味。

とじ玉子もふんわかでよろしい。

いい買い物をした、と今さら行ってもプライスカット大和小泉店にはもうない。

こんなことなら複数カップを買うべしだったがもう遅い。

またの機会を待つしかない。

(H30.10.14 SB932SH撮影)
(H31. 1.30 SB932SH撮影)

大黒軒のぐんま名物ソース焼きそば

2020年09月27日 09時09分56秒 | あれこれインスタント
先週も食べた大黒軒の群馬ソースやきそば。

スーパーハッスル5大和郡山店で、なんと破格価格の59円で売り出し。

たしか昨年秋に特価で売っていたから2箱買っておいた。

2箱あるうちの1箱は余っているんだから食べてみようと先に口にしたかーさんだ。

とても美味しいという。

それから数週間後、またもスーパーハッスル5大和郡山店で売っていた。

価格は同じく59円だったから補充にと思って1箱買い足した。

どれくらいの期間が経っていたのか記憶にないが、またもやかーさんが食べた。

たまにスーパーのちらしに59円特価と印刷されるが、特価日でなくとも売値は変らず・・・。

在庫がなくなるまで売り続けるのだろうか。

今週の始め。ようやく口にすることができた。

お湯入れ3分間。

湯切りして添えつけの名物ソースを落とす。

真っ黒けのソースが麺の隙間を通り抜けて底に行く。

混ぜて、混ぜて、まぜて・・・・。

まんべんなく混ぜきって乾燥海苔をパラパラ落とす。

一口食べて、なんとおとなしい焼きそばか、と思わず口にでた。

インパクトもないソース味。

懐かしいような味でもないが、どことなくウスタソースの味とまま似ている。

辛めのウスターではなく甘めのウスター。

底にとごっているソースに絡めて食べるソース焼きそば。

かーさんが美味しいというのはどこにあるのだろうか。

どうやら感じる味覚は相当な開きがあるような・・・。

ただ、なんとなく心残りが。

二日前の27日も買物に出かけたスーパーハッスル5大和郡山店。

またまた売っていた。



売り場に積みあげた大黒軒のぐんま名物ソース焼きそばはこの日も同じく59円。

あればまた買ってしまうのが恐ろしい。

買ってきた焼きそばの賞味期限は今年の6月。

まぁ、そんなものだ。

この日は追加に普段よく食べている春雨スープを添えた昼飯。

焼きそばもスープもお湯入れ3分間。

ただ、春雨スープは湯を注いですぐに春雨をぐちゅぐちゅ箸でおさえてほぐしておく。

馴染ませる意味もあるらしいが、メーカーはそうせよとある。



前回同様に液体ソースを落として混ぜる。

ふりかけをパラパラ落としてできあがり。

さて、今日のお味はいかが。



味覚は前回同様。

パンチのない焼きそば味だった。

と、いうことはあっさり系がどうやら好みのようだ。

私の好みはここ数年間で大きく変化した。

常に刺激を求める辛み嗜好に移っていた。

新発売の辛み系インスタント食品はすぐに手が伸びてしまう。

焼きそばもラーメンも春雨スープも。



昨今はキムチ系よりもスンドゥブチゲ系にはまっている。

鍋、豆腐も美味しいが、その残り汁を活用して雑炊は一般的。

我が家はその残り汁はちぢれ麵を入れて煮込む。

いわゆるというか単にラーメンであるが、ちぢれ麵でないと美味くない。

ストレートのふにゃふにゃ蒸し麺の中華そばでは話しにならない。

小麦粉の味を感じるちぢれ麵は菊水の札幌生ラーメンか東洋水産のマルちゃん生ラーメンに尽きる。

この麺なら野菜、チャーシューなどを適当に入れて作る。

塩だし旨だしの出汁でもいいし、昨今、流行りの鶏出汁。

特に創味シャンタンであれば間違いなく美味い味が引き出せる。

(H31. 1.27 SB932SH撮影)
(H31. 1.29 SB932SH撮影)

サンデイ住之江店の手造りミノのタタキ

2020年09月26日 10時07分49秒 | あれこれテイクアウト
朝9時に出発して出かけた大阪。

心斎橋に住之江。

大丸商品預かりに内科医院の診察もあれば確定申告用紙の入手もあったおふくろ関係の用事を済ませて、ようやく我が家に戻ってきた。

すっかり日も暮れた時間帯。近くのスーパーに立ち寄ることもなく戻った。

しばらくしたらもう入浴時間。

一日がとても早い冬の時間であるが、晩食はいつも午後8時より。

今夜の一品は美味しいご馳走。

おふくろの買い物ヘルパーついでに買っていた手造りミノは、大阪・住之江にあるスーパーサンデイ。

奈良県内にもスーパーサンデイはあるが、住之江店はちと違う。

何が違うかって、肉屋さんが違う。

奈良の店舗では見られない特別な調理品がある。

1点は、かしわもも肉のタタキ

これがむちゃ美味いんだな。

もう一つがミノ肉のタタキ。

どちらもタレ付きの一品。

かしわもも肉のタタキはたいがい売っているが、ミノ肉のタタキは滅多にみない。

これはっ、と思ったときに買っておくべしの逸品である。

1パックで360円のミノのタタキは、同店舗の手造り。

かしわもも肉のタタキも手造り。

他店舗どころか、大手スーパーにも売っていない逸品。

鶏が美味いならホルモン肉も美味い。

見ただけでもよだれが出そうになる手造りミノのタタキ。

今夜の嬉しい逸品にアルコールがぐいぐい。

(H31. 1.22 SB932SH撮影)

住吉大社の初辰さん

2020年09月25日 09時32分51秒 | もっと遠くへ(大阪編)
所用で出かけた大阪・住之江。

区役所はおいていないというから税務署。

距離はそんなに遠くない。

目的地は住吉大社近くにあるという住吉税務署。

税金の支払いでなく確定申告書類。

棚に所定の用紙が山のように積んでいた。

所用を終えて署を出た向かい側。

おっと、ここにあったか。



住吉大社の南側にある立て看板に掲示してあった「二月十二日」の初辰まいり

商売繁盛に家内安全のご利益求める人だかりよりも気になる「はったつさん」の可愛い姿

招福猫であるが、私はねずみにしか見えない。

そうだ、「亥」年の次の年の十二支は「子」・・・。

窮鼠猫を噛む。というか、どうして「辰」なのに「」なのか・・。

(H31. 1.22 SB932SH撮影)

今井町・春日神社の夏越の大祓い

2020年09月24日 11時07分35秒 | 橿原市へ
橿原市の今井町に向かって車を走らせる。

暑い日だった。

照りつける夏の光に運転席の冷房はきかない。

着いた時間帯は午後3時。

そのころもピーカン照り。

今井町の西の端にある春日神社の境内から聞いたような声が聞こえる。

どこから聞こえてくるのだろうか。

近寄っていけばお堂であった。



堂内(※旧常福寺観音堂)に置いてあった組み立て長椅子を出していた女性に、えっ、である。

何年か前に県文化財課の緊急伝統芸能調査員をしていたときである。

調査対象に湯立て神事がある。

調査地域は大和郡山市田中町に鎮座する甲斐神社の行事に出仕されていた巫女神職のMさんだった。

声に特徴があるからすぐにわかった。確か、お住まいは橿原市内の葛本町。

今井町からそれほど遠くない。

長椅子を組み立てていたときだ。

俄に曇りだした暗転。

いつ雨が降るやもしれない状態になってきたが、冷たい風はない。

風はないから湿気が多い。

身にまとわりつくような湿気の日になったが、暗雲はいつのまにか消えていた。

祭典が始まるまでは心配されたが、結局は降らなかった。

拝殿周りにたくさんの茅の葉を積んでいる。

これらの茅は氏子のみなさんが揃えてくれます、と巫女神職のMさんが話してくれた。

茅は堤防近くに生えている。

護岸工事をしていないところにある、という。

刈ったのは2日前。



一旦は、乾きを防ぐために復元した西の環濠に放り込んだ大量の茅。

昨日は、朝の10時に集まった10人で作業していた。

以前は、6人くらいでしていたから、今は作業が捗るようになった。

手伝いに参加してくれる人たちが、年々に増えているのがありがたい、と・・。



この日は今井町春日神社の夏越の大祓い。

茅の輪潜りもあるが、その茅の輪に小型の茅の輪があるとわかったのは、開催していた知人のDさんの写真展に立ち寄ったときである。

会場に向かう“重要伝統的構造物群保存地区”に指定されている今井町の通りに入ったすぐの民家にあった輪形状の造り物

後でわかったその造り物。

拝見した日は、ほぼ2カ月前の平成30年5月13日。

玄関辺りに吊っていた輪形状は枯れ植物。

その植物は、本日に行なわれる春日神社の夏越の大祓いの茅葉(真菰)とわかったのは後日だ。

教えてくださった方は、写真展に利用していた会場の「にぎわい邸」オーナー女性。

当日撮っておいた携帯電話の画像を見てもらったら、見たことがない、という。

わかったら連絡をお願いしますと伝えた数日後の16日に届いたメール。



夏越の大祓の行事日は毎年が6月30日。

午後4時からの案内を掲示していたそうだ。詳細は行ってみなくてはわからないが、オーナー女性からのメールによれば「茅の輪潜りをした参拝者は、参拝の各自が茅(真菰)で作った小型の茅の輪を持ち帰って家の玄関に掲げる」だった。

行事取材の主旨を伝えた春日講奉賛会会長I氏の承諾を得て撮影に入る。

ちなみに橿原市指定文化財に指定されている旧常福寺表門は、春日講が所有する建造物である。

先月の5月17日は、朝10時から観音講の法要があった。

毎年のお勤めに多くの講員が集まったそうだ。

現在、講員は800人から850人にもなる。

役員は十数人に世話方が50人以上。

これほどの規模が大きい観音講中、全員が旧常福寺観音堂に参集されたら壮観な状態になるだろう。

毎月の第二日曜日は境内の清掃。

いつも奇麗にしているという。

大祓式が始まるまでに拝見していた絵馬堂。



武者絵に馬、翁(おきな)と尉(じょう)の同じ絵もある。

生誕の絵馬でなく、3、4歳の子供、童(わらわ)の子たちの生育を願った絵馬のように思えた。

古い絵馬に明治四十一年旧三月吉日に奉納した絵馬がある。



源平合戦の「鵯越(ひよどりこえ)の逆(さか)落し」の古戦場。

一ノ谷の戦いを描いた合戦絵馬は迫力ある。

奉納者に名を連ねていた子どもたち。

そこにあったおばあちゃん、おじいちゃんと思える名もある。

孫の生育を願った絵馬であるが、左端にある昭和61年の年号。

額縁を張り替えたのか、それとも書き足したのか・・・。

大祓式に始まるまでの時間はまだまだある。

この機会に調べておきたい石塔の刻印。

江戸時代の暦がわかる2基が見つかった。

一つは「天明八申戊(1788)四月十三日 一右武開□□塔 願主今西榮正□之」。

二つ目に「常夜燈 享和元年辛酉(1801) 紙屋町願主□□□氏」。

三つ目の刻印は手水鉢にあった「天保七(1836)丙申 上裁秋八月吉祥月」。

不鮮明な文字は判読できなかった春日神社の創始年代。

明らかではないが、奈良県史によれば「慶安五壬辰年(1652)仲春吉日」が。

また、神宮寺だった旧常福寺の棟札に「上棟大和国高市郡今井常福寺」「干時慶長十八年(1613)七月癸丑十六日敬白」があることから、春日神社の上棟も慶長十八年を推定している。



時間近くになれば受付の場に参拝者が集まりだした。

いつ雨が降っても濡れないように傘持参の人たち。



先にやってきた高齢者たち。

巫女たちが受け付ける。

大祓式に必要な祭具が人形(※ひとがた/形代・かたしろとも)。



参拝者は、受け取った人形に名前を記入する。

記入した人形は、このように右、左、右肩を祓って、3回も息を吹きかけるのです、と伝えていた。



吹き込んだ人形は、巫女さんが受け取って祓もつに納める。

日常生活をしてゆく上に、知らず知らずに犯した罪や穢れを祓い除いて、残す半年間を新たな気持ちになり、清々しく、そして明るく暮らしていけるよう祈願する夏越の大祓い(なごしのおおはらい)。

巫女さんが受付時に伝えた作法。

その人の罪や穢れを、身代わりの人形に遷す行為。

悪いもんが詰まった人形は、まとめて祓物(はらえもつ)と呼ぶ葦舟のような形に作った茅束に包み込んで、式典が終わってから神職が大川に流す。

いわば、半年間の穢れを落とした厄は大海に流す禊である。

式典で奏上される大祓詞に、その意味がある。

名前を記入したみなさん方は、笑顔に・・。

悪いもん、すべてが抜けきったかのように思える素敵な笑顔になっていた。

そしてはじまった大祓式。

宮司は巫女神職のMさんの旦那さん。

これまで何度もお世話になったことがあるM宮司は、また何かとお世話になっている大和郡山市・小泉神社宮司の弟さんである。

拝殿左脇に集まった氏子たちはおよそ100人。

式典に奏上する大祓詞(おおはらえのことば)は息子さんの禰宜が役を務める。



普段であれば、鎮座する神さんに向かって祝詞を奏上されるが、夏越の大祓いの場合は、参拝のみなさん方を祓うことから、大祓詞の奏上は参拝者に向かって奏上されるのだ。

低頭されて大祓詞を受ける参拝者たち。

その次の祓は、紙片の形のキリヌサ祓い。

人形のときに祓ったように、同じ作法でするキリヌサ祓い。



手にしたキリヌサをもって、右、左、右肩を祓って身を祓う。

身を祓ったキリヌサは落下。

境内いっぱいに広がった。

こうして始まった茅の輪潜りの作法。

輪を潜ることで、無病息災、疫病退散のご利益を授かる。

『備後国風土記』逸文にある古潭である。

「疫隈(えのくま)の国社(※広島県福山市東深津町・王子神社)。北の海に坐ます武塔神(素戔嗚尊)が、南の海に住む娘を妻問いに出でる旅に出た。彼の地に二人の将来が居た。宿乞うたところ、裕福な弟の巨丹将来(こたんしょうらい)は断ったが、貧窮な兄の蘇民将来(そみんしょうらい)は、宿に泊まらせ、粟飯などの饗をもってもてなした。歓待に感激した武塔神(素戔嗚尊)は、これから先、疫病が流行した際は、護符の茅草で作った輪を腰に着けておけば、一生、蘇民将来の子孫たちは疫病から免れると説いた」。

この説話にちなんだ茅の輪。

旧暦六月(※現在は6月30日)に行なわれる夏越しの大祓式に「水無月の 夏越の祓いする人は 千歳の命 延ぶと云ふなり(※拾遺和歌集)」を唱和しながら潜る一周目。

二周目の和歌は「思ふ事 皆つきねとて麻の葉を きりにきりても 祓へつるかな(後拾遺和歌集)」を。

そして、三周目に「蘇民将来 蘇民将来」。

唱えながら、∞の字(※一般的に数字の8の字と呼ぶ)を書くように、茅の輪を潜る。



先頭に就く宮司。続いて禰宜。

後ろについた氏子たち(春日講)は百人にもおよぶ大行列。



頭を下げつつ茅の輪を潜って左側へ廻る。

潜る際前に一礼。

拝殿向こうの神殿に向かって軽くお辞儀をする。

さて、茅の輪を潜るときの足は、右足、左足、どちらを先に跨いでいけばいいのか。

はじめに跨ぐ第一歩は、左足。

左側に廻るから左足が第一歩。

覚えやすいのだが、どうも足遣いが不自然な動作を生んで、上手い具合に左足が出ない。

普段から、第一歩に右足が出る癖があるようで、ぎくしゃくするから、どうしても頭の中がこんがらがる。

しかし、である。

ここ今市町の茅の輪潜りは、右足からだった。



大行列の茅の輪潜りに大きな円を描く。

ぐるっと廻って、次の右廻りでは、右足。3周目も左足で跨いでいた。

唱和する水無月の夏越の祓い・・・の印刷物を手にしながら廻っていた。



∞の字を描いて廻ってきた最後のひと潜りもまた一礼し、左足で跨ぎ拝殿に向かって参進する。

そういえば、修祓の際に神職が幣をもって振る作法は、ここ今井町に限らず、どの神事であっても、左、右、左に振っていたような・・・。

その過程に拝見していたお賽銭。

茅の輪潜りに遅れた高齢女性。

賽銭を入れようとしていた行者堂。

格子窓の桟に置こうとしている、と思って拝見していた、そこに指が・・。



格子窓から受け取る役員の手に直接渡し。

まさかの展開に、よく見れば透明なプラカードで工作した小さな小窓。

そこが賽銭口だったとは驚きである。



先頭の宮司、禰宜に観音講の役員たち。

先に到着してから参拝者に茅草を手渡していた。

ここからが今井町に見られる独自の習俗である。

茅を受け取った人たち。



一人一人が、思い思いの場所で茅の輪を作る。

一本、二本・・数本の茅束は茎の部分から丸めていく。

軸になった部分に葉をぐるぐる巻く。

軸がばらけないようにぐるぐる巻いているように思える作り方。



慣れた人はちゃっちゃと作り上げる。

まだそれほどに慣れていない人は、ベテランの人に教えてもらいながらマイ茅の輪を作る。

大多数はその場に立ったまま作っていた。

母親に教わりながら作っていた女児もいる。



老若男女のめいめいが作るマイ茅の輪は、一定の大きさでもない。



思い思いの大きさに仕上げて奇麗な形に、神職らが予め作って用意していた幣を括りつけて出来上がり。



実は、用意していた枚数では足らなかった。

大急ぎで作った幣の補充。

幣の枚数もまた年々に増えているようだ。

完成した人たちから自宅へ戻っていく参拝者たち。

今日の目的である自宅の玄関に自作の茅の輪をかける、その瞬間をと撮らせていただける方にお声をかけようとした、そのとき・・。



迷うことなく1組の家族さんにお願いして移動しかけていたこの日同行取材の写真家Sさんの後を追う。

その行先は、環濠に囲まれた今井町内の外。

新たに地域開発された新居住宅に住まう新しき家族さん。



3歳女児の子どもを持つ親子連れ。



ご近所に教えてもらって参加したそうだ。

途中に見た旧家の茅の輪かけ。



玄関脇の格子窓がまた風情を醸し出すが、これは枯れた茅の輪。

もうすぐ戻ってきて新しく架け替えることだろう。

実は、一年間もお家を守ってきた茅の輪は、1年後に神社納めをする。

枯れた茅の輪もまた護符であるだけに、神職の祈祷によって焼納されることだろう。

ここもまた格子窓に茅の輪をかけていた旧家。



戻ってすぐにかけていたのだろう。

茅の輪を手にして戻っていく高齢女性にもお声をかけたが、うちは建て替えたので玄関も洋風にしたからとお断り。

かけるところのない洋風扉ではお断りせざるを得なかった、ということだ。

そんなこともあったが、うちの家なら構わんよと応えてくれた男性は旧家住まいのW家もまた建て替え。



奇麗にした玄関上に茅の輪をかけられるようにしていた。

これもまたなるほどである。

なるほどの民俗道具もまた遺していた旧家もある。



錆も見られる風情ある鉄の輪っかは、馬繋ぎの鉄環であろう。

町家集落に牛繋ぎは考えにくい。だとすれば馬繋ぎ。

鉄環の取り付け方が異なる。

参考例に、平成20年11月23日に拝見した大和郡山市の旧村。

井戸野町の一角に遺していた鉄環は、牛繋ぎ。

井戸野は町家集落でなく、農家集落。

畑地、稲地の耕作に牛を必要としていた。

駐車場に戻る今井町の町家筋に赤く塗った小さな鳥居があった。



角地に据えた大きな石は、家を損傷から免れるための守石。

逆に勢いついて乗り上げるケースもあるらしい。

少しでも防御したい大石に塗った赤い鳥居は犬の小便除け

糞を落としていく人もいるから難儀なこと。

「フンの後始末は、飼い主の義務」と注意せざるを得ない今井町の自治会通知。

糞を落とす住民もまた同じ町内の人なのかな。

空きスペースの向こうに風情を遺す民家がある。



その下に置いてある一定の間隔ごとの印しは、たぶんに駐車位置を示す小道具。

廃物利用の駐車位置標識にも目が留まった。

今井町の年中行事は、本日に行われた夏越の大祓いの他に、7月7日に行われる行者講や7月15日の太神宮さんもある。

また、仏事に、7月23日、24日行われる地蔵講もあるそうだ。

(H30. 6.30 SB805SH撮影)
(H30. 6.30 EOS7D撮影)

魚輝水産住ノ江店の味わい

2020年09月23日 08時16分27秒 | 食事が主な周辺をお散歩
この日はおふくろの用事に心斎橋にある大阪大丸から住之江区の畠中医院、住吉区の住吉税務署をぐるっと廻っていた。

朝9時に奈良の自宅を出発してようやく用事が終わる。

おふくろの診察が長引いたこともあってお昼の時間は正午の12時半。

お腹が空いたやろ、何を食べたいんや、と聞けば、鮪のにぎりとイカのにぎり。

お店はどこだったのか。

その店は麺も美味しかったという。

回転寿司店でもなさそうな雰囲気。

麺はったのか、そばだったのか、それともうどん麺だったのか・・。

お寿司以外に魚もあったというから、ここだ。

前年の暮れに新装された魚輝水産住ノ江店である。

ここならかーさんも満足できる店。

どれを選ぶか迷うくらいにお品書きが多様な食事処。

おふくろが住まいする団地のすぐ傍にあるから利便性がいい。

さて、お昼ともなれば駐車場がほぼ満車。

僅かに空いていた場に停めておふくろを下ろす。

自立歩行はできるが支えが要る。

乗車、降車の度に必要な道具は踏み台をセットする。

なんとか地面に立てば杖をついて歩く。

いつコケるやもしれないから介助は必須だ。

入店する食事処は自動ドアでなく力を要する片開きのドア。

おふくろが開けるには無理がある。

注文は何にする。

おふくろはメニューリストを見ることなく、前述した鮪のにぎりとイカのにぎりの2点ばり。

それぞれ2個ずつあるとわかって麺を。

麺はなんだったっけ。

メニューリストに載る数々の食べ物。

どこを探しても見つからない。

思わず店員さんに助けを求めたら、それはぶっかけうどんだった。

うどんは冷たいものもあれば温かいのもあるというから、それ。

200円の温ぶっかけうどんが決まってにぎり寿司。

290円の赤身鮪に140円やりいか。

それで良し。

かーさんは990円の寿司串天ランチ。

前回に入店したときとまったく同じ。

他のものもと思ったらしいが結局はお決まりのメニュー。

私といえば、さてどうするか。

いっぺん食べてみたかったお昼のランチ。

日替わりランチもあるが、これだと決めた800円の唐揚げ付き漁師ねぎとろ丼。

おふくろは鮪が好きだが、ねぎとろは食べない。

色のない鮪もたべない。

赤身オンリーである。

魚輝は海鮮に串料理が売り物の食事処。

ねぎとろも美味いに決っとる。

そう思って決めた。

ランチや定食類はドリンクがついてくる。

選んだドリンクは家でも飲んでいるカルピスソーダ。

酎ハイに必須のドリンクである。

配膳は10分後。

テーブルが一挙に盛り上がった。

おふくろ注文の単品ものにはドリンクがない。

ドリンクよりも温かいお茶である。

いつもの通りにネタをにぎりから外して山葵醤油にべた漬け。

もとに戻してがぶり。



ほんと、いつも美味しそうに食べている。

鮪もぱくぱく。

うどんはつるつる。

食べきって何か物足りなさそうな顔で訴える。

イカも鮪も食べたいが・・というから、じゃ頼みな。

いや食べきられへんとおもうからというので、残ったら喰ってやるからと・・聞いて、注文だ。

かーさんは串をモリモリ。



ネタが新鮮なにぎりに大満足。

それよりもたいへんなのが漁師汁。

画像は撮れていないが、漁師汁に浮かぶブリカマに苦闘する。

なんせ大きいブリカマ。

ほくほく身がいっぱいついている。

鱗が多少残っている部位もあったが、完食するまでケッコーな時間がかかった。



そのどでかいブリカマが入っている猟師汁は私が頼んだ唐揚げ付き漁師ねぎとろ丼にもついている。

汁椀は丼よりも大きい。

大きい椀に大きなブリカマ。

先に口にしたのは温泉卵をのっけているねぎとろ丼。

山葵醤油をたっぷり落とし温泉卵に箸を入れて潰す。

若干混ぜってがぶりといく。

箸で寄せたねぎとろ丼を大きく開けた口にかきこんでがつがつ。

あー美味い。

ねぎとろ丼はねぎとろだけでなく塊もある。

イカもあればビンチョウマグロも。

新鮮さが丼の旨味を引き立ててくれる。

これが寿司飯だったらといつも思ってしまうが・・。

一挙に半分もたべたところで、しまった。

そう、ご飯は半分にして、というのを忘れていた。

焦っていた注文にいつも失敗しないように努めているのだが・・。

申しわけないが、ご飯は1/8くらいを残してしまった。

漁師汁はいつ食べるのか。

丼が半分くらいになったところで戦闘開始。

大きなブリカマに箸を入れる。

ブリの身はぷりぷり。

ほぐれやすいし、赤だしにのった身がほくほく。

これって食べ出したら止まらへんがな。

なかなか唐揚げまでに箸が届かない。

そんな様子を横でみていたおふくろ。

唐揚げ1個ちょうだいといってすっと持っていった。

まぁ、なんとである。

丼と漁師汁でお腹がパンク寸前。

どんだけ多いんや。

〆にいただいた唐揚げ。

単品の場合は3個で190円らしい。

下味つけている唐揚げも美味いが、サラダがとびきり美味い。

美味いワケはドレッシングである。

これって、くら寿司と同じように持ち帰りできる容器販売してくれたらなぁ。

(H31. 1.22 SB932SH撮影)

陽気にも動じないパントマイム

2020年09月22日 09時45分21秒 | もっと遠くへ(大阪編)
今回で29回目になる日本写真作家協会会員展(JPA展)・第16回日本写真作家協会公募展が大阪市立美術館で開催されると知人のM(さんからのお誘いの葉書が届いた。

なんせ、この写真展に拡がる作品点数がむちゃ多い。

じっくりと1枚、1枚を拝見するだけで1時間半もかかる。

立ったままでの拝観に途中で休憩もしたくなる。

大阪市立美術館へ行くには降車した天王寺駅から歩いて10分ほど。

通天閣も見える丘に建つ大阪市立美術館。

公園の一角にあった銅像がある。

向こうに見える高い建物はあべのハルカス。

目の前に拡がる公園は天しば。

2年前はひっそりしていた。

工事中だったのかどうかしらないが、同じ時期だというのにえらい変わりようの盛況ぶり。

この日のにぎわい要因はぽかぽか陽気・・・。

笛吹きゃ(※天気良けりゃ)踊りだすって、このことか・・。

(H31. 1.19 SB932SH撮影)

神殿町・とんかつ屋まるかつの三元豚ロースカツ丼+カキフライと半額コロッケ

2020年09月21日 09時42分33秒 | 食事が主な周辺をお散歩
しばらく遠ざかっていたとんかつ店。

奈良市の神殿町にあるとんかつ屋の「まるかつ」である。

本日の診察結果はよろしくない。

もう少し様子をみましょうと伝えられるだろうとも思っていたが、こればかりは・・・。

結果はいずれであっても本日の昼飯はとんかつ屋の「まるかつ」に決めていた。

アンケートに答えてから四半期ごとにお店から送られてくる割引サービス券付きのダイレクトメールである。

なんの問題もない診察結果のご褒美に食事をする。

“病”に勝つゲン担ぎではないが、“トンカツ”を喰って“病”に勝とうということだ。

サービス券はいろいろあるが、この日の食欲はサイテー。

欲はなくとも“良く“なりたい。

という狙いでカツ丼をメインに据えた。

ほぼ1年前に食べたカツ丼はポリュームたっぷり。

注文するならご飯は半分、と決めている。

それだけじゃ物足りない一品もの。

季節は再びやってきた旨さが増す牡蠣の時季。

ダイレクトメールに書いてあったでっかい牡蠣の季節になりました・・・と。

平成29年11月16日の初味わい。

なんと、カキフライを2個もサービスするというチラシに釣られてやってきた。

これまで見たことのない大きさにじゅわジュワのカクフライに大満足したのだ。

その日以来、まるかつの勝手ファンになった。

この日の食欲は1個でいい。

そのつもりで入店しようとしたら・・。

幟にはっきりとわかる“売切御免”。

尤も先に目がいった文字は“本日は コロッケ半額”である。

わざわざ染文字で作った幟である。

「本日は・・」というのはこの日に違いないが、他の日にも幟を立てておれば「「本日は・・」コロッケ半額」であろう。

幟は毎日に立てているのか、それとも特別な日だけなのか。

これまで通りにドアを開けて店内を・・見た。

なんと、満席である。

しかも3人グループさんも待ち行列。

えらい賑わいになったもんだが、時間帯は午後1時。

仕事人は3グループ。

女性グループが4グループ。

単身は7人。

テレビや新聞でも取り上げられたとんかつ屋まるかつの人気ぶりである。

注文は心に決めていた三元豚ロースカツ丼と単品のカキフライ。

幟で心が奪われた半額コロッケも。

カツ丼は680円。

カキフライは1個が200円。

ころころのまるかつコロッケは240円であるが、本日は半額なので120円。

合計で丁度の千円。

食べ終わってからの支払いはサービス券活用で100円の割引した900円となる。

テーブルに置いてあった半額サービスについて、だ。

「今日のコロッケスポンサー」さんのおかげで半額サーボス。

つまり半額分は企業宣伝によって成り立っていたのだ。

企業さんがどれほどの宣伝費用をかけているのかわからないが、面白い取り組みである。

「今日の・・」とあるから、他にもありがたい企業が支援しているのだろう。

配膳されたのは注文してから14分後。

いつもより若干、長かったかなという印象である。

さてさてご飯を半分にしてもらったカツ丼である。



一切れを口にしてサクッ。

この食感が堪んない。

ガツガツ食べるカツ丼であるが、どこか物足りなさを感じる。

添えつけのシバ漬けにコリコリ茄子の漬物。

カツ丼の飯に丁度いい。

そう思うのは・・。

とじ玉子も美味しいのであるが、味わいに広がりがないのだ。

私の好みはもっと濃い味。

いや、出汁が濃い味である。

薄味という、ご飯に浸み込んだ味も薄い。

コテコテまでいかなくとももっと深みの味にしていただきたいと思った。

次回は味の濃いソースカツ丼にしてみたくなる。

なお、カツ丼に汁椀もつく。

まるかつの汁椀はしじみ汁だけである。

健康に、という店主の計らいであるしじみの味噌汁であるが、しじみ貝の旨味が・・・ない。

あれぇ、である。

もう一つのあれぇはまるかつコロッケである。



サクサク感たっぷりに揚げたコロッケの食感がこれまた堪んない。

ぐしゃぐしゃ喰った。少し食べてから感じる違和感、いや違和味である。

コロッケの味に嫌みを感じる。

これはなんだ。

いくら食べても油感がある。

衣はサクサクで申し分ないのだが、ジャガイモというか中身に油感がある。

ずいぶん前のこと。

30年、いやもっと前。どこで食べたかわからないが、そのコロッケの味はバター・・・ではなく、ラードの味である。

動物臭さもあるラードにまいったことがあった。

その味を思い出してしまった。

やなことが多いが、カキフライは絶品である。

こんな旨いカキフライはそうそう味わえることはない。

大粒の牡蠣を揚げたカキフライ。

一口で食べきることは無理。

二口、三口、四口・・・。

でっかいカキフライに思わず\(^o^)/を揚げたくなる。

ご飯は希望通りの半分にしてくださったが、食べきるのがたいへんだった。

それほど量が多い。

コロッケなんか丸々と肥えている。

カツも多い。

四人掛けテーブル食べてはった女性グループ。

お皿の上に厚めのカツやコロッケがごろごろ残している。

もったいないというお客さんのために持ち帰りができる。

サービスに持ち帰り専用のパックもある。

これ以外にもあれこれあるお客さんへの気遣い。

この点が人気なのだろうか。

そうそう、書き忘れたらいかんことがある。

添えつけのキャベツである。

これがむちゃ美味いんだ。

コールスローでもいいが、テーブル添えつけのドレッシングと相まってむちゃ美味い。

ご飯なくともキャベツの味だけで愉しめそう。

(H31. 1.18 SB932SH撮影)