ASAKA通信

ノンジャンル。2006年6月6日スタート。

「最大の敵──現実論理」 20201203

2020-12-03 | Weblog

 

〝ほんとう〟を求める心が探しあぐね、最後に手を打つ常套の現実論理。
さまざまなそのバリアント──
現実に圧倒された心がみずからに与える処方箋──懐疑論、相対主義。

「無常。無根拠性。なんとでも言える。だよね」
「けっきょく、なんだかんだいっても、力の論理で現実は動いている」
「だよね」の集合的同意、諦念、絶望が導き、いまも導きつつある歴史の惨劇。

現実論理、チカラが決する世界。それに承認を与える心、世界記述のかたち。


──竹田青嗣『本質学研究3』

「なにより決定的なことは、相対主義=懐疑論はその論理的原理において力の論理に打ち勝つことができないということである。一切の論理的な根拠の確実性を否認すること、この論理の運命は、すべての言葉の営みの原理を否定すること、一切は現実的な実力が決定するという帰結へとゆきつくほかはないからである。……
現代のポストモダン思想は、社会批判の原理的根拠を内的に確保できないために、絶対的な他者や贈与の概念に最後の拠り所(last resort)、最後の超越項を見出している」

 

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