蜜ロウワックス日記

小川耕太郎∞百合子社をとりまく日々あれこれ

仕事の話

2011年04月01日 14時06分00秒 | 一枚板
先日、尾鷲ヒノキ内装材加工協同組合で展示会があった。
いつものように「蜜ロウワックス」、「一枚板」などを並べて展示販売しているところに
散歩がてらに立ち寄ったご夫婦が、トチの一枚板に「ご予約済」の紙を貼ってあるのを見ながら
「木のテーブルは良いね」と話し始めた。


トチの一枚板は前日、弊社倉庫で販売したものだったが、展示会に展示させてもらっていたのだ。


「でも、8畳の和室にはこんな大きなテーブルは置けないし、私たちでは動かせない。」
という話をされていたので、
「このカリンをはぎ合わせてお好みの大きさの座卓ができますよ。」と話しかけたところ
「いくらでできるの?」とおっしゃる。


いつも加工をしてもらっている大工さんにすぐに電話を掛けた。
「カリンの座卓を作りたがっている人がいるからすぐにきて。」
「今、嫁さんと昼ご飯を食べにレストランに入ったところだ。」
「嫁さんなんか放って置いてすぐ来い。」(嘘です。ほんとはもっと優しい言い方をしました。)


とりあえず、すぐに来てくれて
一緒にカリンの板を並べ、
「両端に赤の強いこの木を持ってきて、真中は茶色が強い木にすると感じよくなると思いますよ。」
と提案し、
「これにケヤキで脚をつけて、蜜ロウワックス仕上げにして、ご自宅まで届けるといくらかかりますか?」
と大工さんに尋ねると「4万円。」という返事が返ってきた。


私は心の中で「えー!そんな金額で作れるの?」と思ったが、作れるのだろう。
「材木代は4万5千円で、合計8万5千円と消費税です。」


即決でした。
本日完成し、お届けです。
お届け前に写真を撮ってきましたのでご紹介します。
寸法は1,500mm×900mmです。





すごく素敵でした。
こんなカリン(先日カリンとパドックを間違えて恥をかきましたが、本当のカリンです。)が、
テーブルにして10枚分くらいあります。


食卓テーブルだと加工賃がもう少しかかると思います。
尾鷲市内以外は送料もかかりますが、これなら良いと思います。


震災のことでほとんど頭がいっぱいで困惑していますが、
被災していないところは、仕事を頑張ることも大切だと思っています。
6日には東京へ行って、設計士の方々と仮設住宅のことで相談をしてきます。


福島の原発がおさまってくれることを祈るのみです。