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蜜ロウワックス日記

小川耕太郎∞百合子社をとりまく日々あれこれ

次の季節をを迎えるために日々を過ごす~養蜂家 中村氏インタビュー~

2006年12月27日 11時25分06秒 | 小川百合子
毎年、お歳暮と年賀状を書く時期を迎えると
とても気が引き締まります。
お世話になった方々の顔や声を思い出し
今年一年至らなかったことを反省しております。
最近、歳時を通して心を見直す
ことが生きていく上でとても大切な
ように感じます。


今日は、私共がもっとも尊敬している
仕事仲間、養蜂家の中村さんのお話を抜粋させて頂きます。
聞き手はスタッフ藤井です。

:::::

~十一月に入る頃には養蜂家はそれぞれの巣箱に充分餌を満たしておきます。
 ミツバチの産卵がこの時期に終わり
 女王蜂を中心にして働き蜂がびっしりと取り囲み
(押しくら饅頭のような状態)
 巣はびっしりと詰まった状態になっています。
 ミツバチ達は寒い冬はじっとしているのです。
 養蜂家は寒くならないよう
 ミツバチ達が出入りしている入り口も
 風が入り中が冷えないよう小さくておきます。
 冷たい風があたると死んでしまうのです。

藤井:寒い冬の間に餌切れしたらどうなるのですか?

蜂屋:そんなことをしたらプロとはいわんな。
   でもなミツバチ達は餌が少なくなると
   無くなるまで皆で平等に分け与えるのやよ。
   だから僕達にとって一番恐いのは,餌切れしたときなんや。
   わからずにいると蜂たちがいっせいに死んでしまうさかよ。
   ミツバチは、群れで行動するさか群れ全体で
   生きてるが最優先されるんやよー。

藤井:紀州の冬は短いですが準備はどうです

蜂屋:山を歩くともう小さなつぼみがでているやー。
   この小さなつぼみが膨らむ間はとても重要やさかいに
   僕ら養蜂家もミツバチの家族が増えても
   かまわんよういつでも巣箱が出せる状態にしておくのなー。

藤井:自然は常に変化しますから変化を
   みながら日々の仕事をこなすのは大変ですよね。

蜂屋:自然の中で生きることはそんなもんさ。
   季節の移り変わりによって
   自然の恵みを頂いているんやさかな。
   有り難いことや。

メリークリスマス

2006年12月22日 16時01分08秒 | 小川百合子
ミツバチより
クリスマスカードをお届けします。
(ミツバチが受粉している風景です。)
蜜ロウワックスを開発したときに
ミツバチのお話をしながらワックスがけができれば!
と想い、小川社で紙芝居をつくりました。

イラストはデザイン学生の頃の同級生が書きました。
土の顔料で書いてますので、包まれるようなやさしい色味が特徴です。
H.Pで紙芝居が見れますので
ご覧ください。
http://www.mitsurouwax.com/kamishibai.html

試作品カラーワックスも落ち着いた優しい色見ですよ!
町中に30%くらいこういった色見のお店があったら
町の雰囲気がガラっと変わるかと思います。



カラーワックス(試作品)受注製造中

2006年12月22日 15時51分21秒 | 小川百合子
カラーワックス(試作品)は
まだ商品化していないのですが
試作品ということを前提に
口コミによりいろいろなお客様から
ご注文を頂いています。
ご注文をお受けしたときに
主人が製造し、作っています。

個人的な好みですが
ウッドロングエコを塗布した外壁に
ポイントでカラーワックスを塗ると
とってもお洒落です。

来年はそれぞれのライフスタイルによって
木を楽しめる展開を
小川社では提案していきたいと思います。

潮干狩りで考えた~経済は、自然造形学と共通するのでは?~

2006年11月04日 04時05分42秒 | 小川百合子
私は幼少の頃からお絵かき教室で遊び
学生時代はデザイン学校にいっていたせいか?
自然造形学にすごく興味がありました。
小さい頃から
「なぜ?川にある石は常に大雨などの
 水の動きよって、石同士が動くのに、
 石同士が上手く組み合わさり、その場に収まるようになるのか・・・」
と不思議でしょうがなくよくイロイロ観察していました。

高校時代に自然造形学や画家レオナルドダビンチや植物学者リンネと
出会い自然観察を深めることにより
飛行機の原型や建築などが生まれてくることを
興奮し、よく自然の写真やダビンチの絵や
リンネの研究を模写していました。


25歳の時「肉体の連動性」というテーマーで
美術館で個展を開かせていただいたことがあり
人体造形を探求していくうちに
ロサンジェルスの博物館活動に
すごく興味をもちました。
館長からある機関が行っている研究留学資金助成制度
を教えていただき2度試験受けたことがありました。
2回とも落ちましたが・・・


主人と出会い、この土地に嫁ぎ
日本山林の現状を知り
林業関係者の生活にビックリしました。
今までの自分はキャンパスの上での思想でした。
結婚して2年後に小川材木店が倒産した時期に
自宅の目の前の海を観て
結婚当時アサリが山ほど採れいた海が
2年後にぜんぜん採れなくなり
雨が降るとすぐ土砂で海が黄色くなり
そんな現実を突きつけられました。

この仕事をはじめるキッカケは
「自然を生かす経済活動」を
肌身で感じある意味でなにか大きな力に
動かされられたような気がします。


商売はとても現実的世界なので
あるバランス感覚がとても重要だと考えています。
頭の悪い私はいつも試行錯誤ばかりで
バランスを崩しかっこ悪いですが
様々な方々に支えられ日々です。


話が少し飛びますが
経済関係を主としたジャーナリスト
「ジェイン・ジェイコブズ」は
地質学、動物学、法律学、政治科学、経済学を
学ばれた方です。ある意味で
レオナルド・ダ・ビンチやリンネに共通した探求を感じます。
私がとても感銘を受けた書籍
「経済の本質~自然から学ぶ~」
種から芽がでて
花が咲いて、やがて枝分かれ、枯れて
また種がどこからか生えてなどの
植物の営みと、経済活動の共通点が書かれています。
著者は活動家としては過激すぎるところも感じますが・・・
すごい洞察力だと思います。
機会がありましたら
是非!目を通してください。

ジェイン・ジェイコブズ↓
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%82%A4%E3%82%B3%E3%83%96%E3%82%BA

5本針縫い~技術者の

2006年10月31日 20時47分20秒 | 小川百合子
子どもが授かって2ヶ月くらいのときに
出血が続き2週間くらい病院で入院していました。


病室で一緒だった方が三重県でブランド子ども服
下請け縫製工場を営んでいる方だった。
昔、尾鷲にも工場があったという話から
子供服は耐久性が命なので下着の縫製で
ミシン針を5本使いステッチをする技術を使うという話になりました。
今はそのいった技術を持つ人が
少ないとか・・・という話を聞きました。


赤ちゃん用の下着をプレゼントして頂き
子どもが産まれ、その下着を身につけていたら
ステッチってこんなに大切なんだとよーく理解できました。
こういった縫製技術者って貴重ですよね。


話は変わりますが、
仕事でOZONEのエコマーケットに出展したとき
隣のブースが「リターン」という会社でした。


そこで取り扱っているコンセプト商品はすごい!
LOHASグッツオンラインショップやエコ商品、
サスティナブル商品の企画・製作などを手がけており
リサイクルの概念が全く変わりました。


こういった考え方をもっている人が
この地域をデザインすると
技術者の技術が生きるんだろうな・・・
個人的に杉浦さんプログをよくチェックしています。

→リターンH.P http://blog.goo.ne.jp/re-turn/


おむつ談話~種を蒔く人~

2006年10月24日 22時05分49秒 | 小川百合子
洗濯干し場が路地に面しているせいか
おむつを干していると
皆さん声をかけ下さり
面白いお話を聞くことが多い。

畑で老婦が種を蒔いていたので
「秋の種を植えているのですか?」
「昨日、そこで葬式があったやろ。だから今日蒔くことにした」
「????」
「近所で葬式があった日に種を蒔いたらあかんのさ。まー迷信だけど」
「種をまくことは生命を宿す喜びだからですか?
 御近所の魂に配慮するってことですか???」
「まーそんなとこ。迷信は迷うから信じるだけ。
 うちらは現代に生きているんだから現代の解釈でえーさー」
「昔から伝わることは理にかなったことが多いですから」
「わしもこんな年になってももっと母親の話を聞いとけばよかった
 とおもうことあるよ」


老婦のお話を聞いてなんとなくゴッホの「種を蒔く人」の絵を思い出した。
確かに種を蒔くときは喜びに満ちている。
この地域の年配の方々は自然と共に生きてきたから
きっと見える世界も違うんだろうな・・・
アニミズム的なモノの見方なんだろうな・・・
寺山修二の「書を捨てて、街へでよ」って本があったけど
「育児書を捨てて、おむつを干せ」って感じで
おむつ干していると、深いお話が聞け
なんとなく心が豊かになるよーな気がした。




おむつ談話~空想エコおむつ~

2006年10月13日 01時51分59秒 | 小川百合子
オムツを干しているといろいろな人が話しかけてきます。
「家の父ちゃんなーオムツかぶれして大変なんさー。
でも私も年やし、布オムツは辛いし
奥さんなにか良いもんないかいなー。
紙オムツだけで月一万もするんさー。
介護保険でもきいたらなー」

「確かに、年をとると肌がかぶれ易くなりますよね。
年金生活で月一万もかかったら大変ですね。
布オムツで紙オムツほどサラッと乾くものは私も知らないなー」

「そうかい。なにかあったらおしえてなー」
そういえば、赤ちゃんはいつかオムツはとれるけど
介護はいつまでも続くから
金銭的にオムツ替えの労力も大変ですよね。


「うむ・・もしかしたら、ささ和紙繊維で工夫したら
できる可能性もあるかも・・・。
一枚\5,000のオムツでも、耐久性があって
洗濯しても何年も持つなら購入するかもしれないなー」

すごい猛暑が続いたときに
小川社で販売している、ささ和紙のシーツを購入した。
驚くほどの量の汗もサラっと乾いた。
また、肌あたりが滑らかで繊維のすべりがいいので
子どもが自分で頭を動かしてくれたので
頭の形もすごくよい。
近所の人にも「奥さんこまめに頭を動かしたなー、汗疹もでてないし」
とほめてもらったことがあった。
本当はなにもしていなく、ささ和紙シーツのお陰ですが・・・
ささ和紙メーカーは縫製がしっかりして
生地の耐久性も抜群で、メーカーの社長が
「使えば使うほど実感できる素材を追求した」といっていたのが
子育てを通してすごく実感できた。

夜は紙オムツにして、昼はある程度
変えなくて布おむつがあったら、介護にはいいよなー
上代一枚\5000×10枚=\50,000高い?
考えてみると赤ちゃんにはお祝い物が届くけど
介護にはそんなものが届かない・・・。
介護用ギフト戦略や
消耗品に介護保険が使えればいいのに・・・
空想エコおむつの商品開発と販売戦略が
頭の中でクルクル浮かんでくる。

介護施設で年間使うお紙おむつの量って
すごい量なんだろうなー
「エコおむつ」って夢の素材!

おむつ談話から繊維に興味が移り
繊維技術に好奇心がうずき
洗濯を干しながら
「空想エコおむつ」が
頭の中で遊ぶ。エコ技術って創造性があって本当に楽しい!






無いことを楽しむと感覚が澄む。

2006年10月07日 15時02分30秒 | 小川百合子
のんきな性格なのか?昔から「無いこと」を楽しむことが結構好きだ。デザイン学生時代、洗濯機を買わずに過ごしたことがあった。風呂の残り水で洗濯板で洗うと、意外と頭の中が整理でき、面白い構想が浮かび、課題に取り組むことがあった。
子どもが産まれて毎朝4:00に起きる生活に変わる。実父が「耕太郎さんは膠原病だから朝4:00起きは辛いだろう。百合子!結ちゃんと早朝の散歩をしてみないか!お前にとってもきっと良いことだぞ」といわれ、生後3週間から一日2時間程度散歩している。毎日続けると早朝の空気や鳥の鳴き声、虫の声、草木の色、波のリズムなど微妙に変化し、毎日子どもと一緒に演奏会を聞いている気分。散歩しながら実父が「百合子、よーく耳を澄ませ。イロイロな音がハーモニーになって聞こえてくるだろう。耳を澄ますと日々の変化の音まで聞こえてくるぞ。子育てはよく耳を澄ます習慣ができれば、忙しくてもちゃんと子どもの変化に気がつくんだぞ。」と教えてくれた。確かに忙しくても子どもの声には敏感になったように思う。生後六ヶ月経ち、何年も前からキッチンにCDコンポが欲しいと思いながら買っていなかったので主人と相談してmarantzのCDコンポを買った。同じ音楽を聴いても音の変化に敏感になったのか些細な音に毎日ワクワクする。実父の心のこもった温かいアドバイスに親の愛情の深さを知った。