未熟なカメラマン さてものひとりごと

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高校女子駅伝 感動をありがとう! 豊川高校(愛知)の巻

2012-12-30 23:01:30 | 駅伝

4区 立命館宇治・廣田麻衣と豊川・関根花観の熾烈な戦い 右下は、3区・区間賞でインタビューを受ける鷲見梓沙 NHKテレビより

第24回高校女子駅伝競走大会の結果を分析しています。本日、取り上げるのは、連覇がならなかった準優勝の豊川高校(愛知)です。

まず、豊川高校の概要をおさらいしてみましょう。
所在地は、愛知県豊川市末広通一丁目37
日本三大稲荷のひとつ豊川稲荷の名で知られる曹洞宗の名刹・豊川閣妙厳寺から発生した学校で、1928年に設立されました。
教育コンセプトは、校訓「和敬・信愛・利他・報恩」に表される宗教的精神に基づいた人間教育です。「生徒一人一人の自分らしさを伸ばしながら、社会人としての堅実な資質を育てる」ことを目標としています。

学校は、全国屈指のスポーツ施設を完備しています。全天候型総合グラウンドは、インフィールド全面人口芝、全天候型400mトラック、500mのクロスカントリーを備えています。また50mの屋内走路や、常圧低酸素室(3000mでの高所トレーニングと同じ効果)、その他、トレーニングルームや温水プール(日本陸連公認の6コース)などがあります。とにかく、スポーツの盛んな高校です。

森安彦監督とその指導方法について
06年3月に監督に就任。その3年前から名古屋市近郊の豊明市陸上クラブの外部コーチを務め、同市沓掛中を全国5位に押し上げた手腕を買われ、ホシザキ電気から移籍し豊川高校職員となりました。毎朝5時半からの10キロ走、そして実業団時代の練習方法を生かし、夏休みには、標高1800mの御嶽山での高地トレーニング、部員は、ほとんどここで仕上がるそうです。

今大会の目標は、もちろん優勝(連覇)で史上初の4回目を狙います。高校女子駅伝は、6年連続6回目の出場です。

過去5年間の成績は、以下のとおりです。
平成23年 優勝 1:7:29
平成22年 2位 1:8:06
平成21年 優勝 1:8:27
平成20年 優勝 1:7:37
平成19年 7位 1:8:57

それでは、もう一度、今年の記録を振り返ってみましょう。
今年の県大会の記録から
チーム記録 1:8:24
第1区 鷲見 梓沙(1)19:46
第2区 関根 花観(2)13:10
第3区 堀  優花(1)9:34
第4区 加治屋 ななこ(2)9:35
第5区 岩出 玲亜(3)16:19

さらに、東海地区での記録から
チーム記録 1:9:17 第1位
第1区 加治屋ななこ(2)19:42
第2区 山田日菜(1)13:26 
第3区 堀 優花(1)9:28
第4区 神薗 奈苗(2)10:02
第5区 今井 優(2)16:39

次に全国大会の記録から ( )は3000mの持ちタイム
チーム記録 1:7:46 第2位
第1区 岩出 玲亜(3)19:45 区間5位(9:13)
第2区 宮田佳菜代(3)13:23 区間8位(9:27)
第3区 鷲見 梓沙(1) 9:21 区間1位(9:12)
第4区 関根 花観(2) 9:17 区間2位(9:14)
第5区 掘  優花(1)16:00 区間6位(9:20)

森安彦監督が、スタート前のインタビューで「3区・4区に力のある選手を置いた」と語っていました。ということは、この区間でトップに立つということなのでしょう。今年は絶対的な力を持つ、留学生がいないので、確実に勝利するということを考えれば、そうでなければ勝てないということを意味していました。留学生がいない分、他の4人がそれぞれ10秒縮め、「誰でも、どこでも走れる」を目標に、頑張ってきたそうです。

それにしても、今年の各大会、オーダーを見ると、連続して出場しているのは、掘優花だけです。それから鷲見梓沙と仙台育英からの転校生・関根花観の二人に対する監督の信頼はとても厚そうに感じました。あの実力者、加治屋ななこを控えにまわすとは、なんとも層の厚い学校でしょうか。

 さて、レースの経過ですが、1区・岩出玲亜は区間5位の記録で、筑紫女学園・申水沙季のスパートについていけませんでした。しかし、興譲館などとのタイム差はわずか、1・2秒、立命館宇治の菅野七虹は、7位でしたのでまずまずの出だしです。
2区の宮田佳奈代は、昨年のような快走はみられませんでした。2区終了時点で、順位はひとつ落として6位、1位の大阪薫英女学院の松田瑞生との差は25秒に広がりました。2位の興譲館とも14秒差になっていました。しかし、次の3区で、1年生の鷲見梓沙が区間新の素晴らしい走りをして5人を抜き、トップに躍り出ます。しかし、2位の立命館宇治とのタイム差はわずか3秒でした。

4区の関根花観も素晴らしい走りをしました。いったんは立命館宇治の廣田麻衣に追いつかれますが、執念の粘りで首位をキープします。そして、決着は5区に持ちこされアンカー勝負となりました。この時のタイム差は、わずか4秒でした。
5区を任された掘優花、秋口までにどんどん力をつけた1年生、監督もそのあたりを期待したに違いありません。昨年なら、ワイナイナ・ムルギで勝負あったというところですが、立命館宇治の実力者、青木奈波の前に、今年はそうはいきませんでした。

ともに日本一の練習を積んだと自負する両チーム、豊川高校の敗因はなんだったのでしょうか。しかし、留学生のいない今年の豊川高校には好感が持てました。実力伯仲の上位校ですが、25年もこの状況が続くような気がします。
次回は、第3位となった興譲館高校を分析してみたいと思います。

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第24回高校女子駅伝 感動をありがとう 立命館宇治高校の巻

2012-12-28 21:44:52 | 駅伝

優勝インタビューにこたえる荻野監督と、青木奈波

第24回高校女子駅伝競走大会の結果を分析してみたいと思います。最初に取り上げるのは、5年ぶり3回目の優勝を果たした立命館宇治高校(京都)です。

まず、立命館宇治高校のおさらいをしてみましょう。
住所は、京都府宇治市広野町八軒屋谷33-1
平成6年 立命館と宇治学園の法人合併に伴い宇治高等学校を立命館宇治高等学校に改称しています。教育コンセプトは「世界水準の人間の育成」で、スクールカラーは、宇治茶にちなんでグリーンとなっています。学校の施設は、実に立派で、まるでどこかの大学のキャンパスのようです。このような環境の中で練習ができる選手は、とても恵まれていると思います。地方の高校では、まず考えられません。
そして、主な卒業生には、千葉真子、小崎まり(ノーリツ)などがいます。

今大会の抱負は、「1時間7分台の記録と、立命館宇治高校らしい粘りのレースをする。」というものでした。高校女子駅伝は、最多の24年連続24回目の出場です。

過去5年間の成績は、以下のとおりです。優勝インタビューで荻野監督が、過去4大会を振り返り「地獄のようだった」と述べているのが印象的でした。平成22年から3年かけて選手が徐々に力をつけ、近年にないチームを育てあげたのです。
平成23年 5位 1:8:29
平成22年 6位 1:8:59
平成21年17位 1:11:47
平成20年 3位 1:7:49
平成19年 1位 1:7:6
* 平成21年の大会、直前にメンバーの4人がインフルエンザにかかりました。これはしかたないですね。

それでは、もう一度、今年の記録を振り返ってみましょう。
まず、県大会の記録から 当日気象条件悪し、オーダーのみ参照ください。
チーム記録 1.10.11
1区 青木 奈波(3)19:43
2区 池内 彩乃(3)13:36
3区 岩井 朝香(2) 9:49
4区 廣田 麻衣(3) 9:56
5区 菅野 七虹(3)17:07

次に近畿大会の記録から
チーム記録 1:8:17 総合1位

1区 池内 彩乃(3)19:25
2区 岩井 朝香(2)13:29
3区 関  紅葉(1) 9:21
4区 青木 奈波(3) 9:26
5区 菅野 七虹(3)16:36

全国大会の記録から (  )は3000mの持ちタイム
チーム記録 1:7:22 優勝
1区 管野 七虹(3)7位 19:48 (9:11:13)
2区 岩井 朝香(2)5位 13:11 (9:15:80)
3区 池内 彩乃(3)3位  9:33 (9:18:95)
4区 廣田 麻衣(3)3位  9:18 (9:20:68)
5区 青木 奈波(3)2位 15:32 (9:17:14)

誰も区間賞をとらずの優勝でした。しかし出場各選手の3000mの平均タイムは、9:16。これは豊川高校の出場メンバーと変わりません。早くから優勝候補と目されていました。

1区、菅野七虹の記録、19:48は、区間7位で、トップと9秒差とされてしまいました。今年度の3000mランキングにおいて、9:11は留学生を除くと第1位の記録です。しかも昨年は19:21で区間2位でしたから本来の力が出ていなかったのかもしれません。スローペースというのも災いしたのでしょうか。荻野監督の1区からの先行逃げ切りの思惑はここで外れかけました。

2区の岩井朝香は今回のメンバーでは唯一の2年生です。昨年の全国大会では3区を走りました。3000mの持ちタイムでは、菅野七虹に次ぐ第2位。2区の記録も県大会から18秒も短縮しています。まさに伸び盛りです。区間記録では、区間1位の大阪薫英女学院の松田瑞生と11秒差の5位でしたが、順位を4つ上げ3位となりました。荻野監督の当初の計画ではここでトップに立てるとの公算があったのではないでしょうか。

しかし、ここから日本一の練習を積んだと自負する選手たちの粘りのレースが始まります。
3区は、池内彩乃、12月1日の日体大長距離競技会での5000メートルでは、15:46の好記録を出しています。3000mの記録では、この区間、豊川高校の鷲見梓沙に続く実力者。昨年の大会では2区を区間6位の成績で走っています。区間新記録を出した鷲見梓沙には12秒の差をつけられてしまいますが、堂々たる区間3位の記録で、またしても一人かわしチームは2位に浮上します。

4区は、廣田麻衣、先行の豊川高校の関根花観を追い、いったんは並びましたが、3000mこの区間1位の記録を持つ、仙台育英高校からの転校生、関根花観の前に最後は力尽きてしまいました。しかしその差はわずか4秒でした。そしてこの戦いは、最後の5区青木奈波に託されます。

5区では、青木奈波と、豊川高校1年生・堤優花との一騎打ちとなります。経験と実力で上回る青木奈波の走りは、群を抜いていました。メンバー5人のうち、4人までが京都市内の中学校の出身者。沿道の声援も学校名ではなく、「青木がんばれ!」と個人名で声をかけられるのだそうです。これは、選手にとっても有り難く、大いに力になったでしょう。まさに地元の利を生かし、青木奈波の走りに追い風となったに違いありません。区間賞は青森山田のローズメリーワンジルの15:30でしたが、青木奈波も2秒差の15:32でしたから驚きです。これは近畿大会の菅野七虹の記録を1分以上も上回る好記録でした。

後のコメントで「タスキを受けたとき、ほとんど並んでいたので、自分で決めようと思った。相手を気にせず自分のペースを守って一気にいった」と言っています。この冷静さが素晴らしいと思います。こうして、2位の豊川高校に24秒の大差をつけての優勝となりました。優勝インタビューを受ける青木奈波の表情はとてもさわやかで、安堵感も感じられ勝負の余韻に浸っているように見えました。コメントも素晴らしいものでした。
こうして今大会の抱負である、「7分台の記録と粘りのレース」は十分に達成できたのでした。
大会に合わせて、選手をベストの状態で臨ませること。これが監督の使命だと思いました。
こうして、3年生が卒業し、岩井朝香のみが残りますが、日本一と云われる練習に耐えて、来年のこの大会までにどのような強力なチームができあがるのか、とても楽しみです。

次回は、準優勝の豊川高校(愛知)を分析してみたいと思います。
  




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高校女子駅伝 感動をありがとう! -テレビ観戦記-

2012-12-25 23:17:00 | 駅伝

優勝のインタビューに答える立命館宇治高校の荻野監督

12月23日(日)京都西京極陸上競技場で開催された、第24回高校女子駅伝競走大会は、京都の立命館宇治高校が、3度目の優勝を果たしました。本当におめでとうございます。

電光掲示板に、大きく書かれた、
「地元 立命館宇治 終盤の死闘を制す 最多に並ぶ三度目の都大路制覇」
の文字、晴れ晴れと見えましたね。トラックに帰ってきた、最終ランナーの青木奈波を迎える荻野監督の目には、キラリと光るものが見えました。感無量だったことでしょう。そういえば、ふっくらとした体系の監督を、近年、見ることがありませんでした。インタビューで「平成19年の優勝から実に5年目で、やっと3回目の優勝がとることができました。第21回大会では、17位まで落ち込み、まさに地獄の日々でした。」とのコメントがその想いを物語っています。前々回からのメンバーで、3年かけてやっと頂点を取り戻すことができたということです。

印象的だったのは、最終ランナーの青木奈波が、走り終えて監督の胸に最初に飛び込んだことです。実は、興譲館高校が、一昨年の大会で優勝したとき、最終ランナーの赤松眞弘が飛び込んだのは、森政監督ではなく、隣にいたチームメイトでした。このことを思い出し、少し微笑ましくもありました。

今大会の特徴の一つに筑紫女学園、薫英女学院の活躍がありました。特に1区では、牽制し合うスローペースの中で、筑紫女学園・吉水沙季のラストスパートは見事でした。気の毒だったのは、トラック内での、須磨学園・太田琴奈と、長野東・湯澤ほのかの接触による転倒でした。この後のレースに大きくひびいたことは間違いありません。
2区では、大阪薫英女学院の松田瑞生の見事な走りが目を引きました。その走りは、力強くまさに男性的そのもの。このあたりでは、今年の大会はどうなるのか予想もつかないほどでした。先行逃げ切りで優勝を狙う興譲館の矢本桜子も順位を一つ上げて2位になりましたが、松田瑞生に11秒も差をつけられてしまいます。出遅れた須磨学園ですが、横江里沙が15人抜きの快走を見せました。しかしトップとの差は38秒もついてしまいました。一方豊川高校の宮田佳奈代も、まだ完全に復調していないのか、昨年のような走りをみせることができず、順位を落としてしまいます。

3区では、豊川高校の森監督がインタビューで、中盤の3区・4区にスピードランナーを配置したという、その言葉どおり、監督の期待に見事答えたのが、1年の鷲見梓沙です。区間新の走りで、あっという間にトップにおどり出ます。
4区では、仙台育英からの転校生、関根花観が、いったんは立命館宇治の廣田麻衣に並ばれるも、維持で踏ん張り、何とか首位で5区の青木奈波に繋げます。そしてレースは最終5区の一騎打ちに。豊川高校にすれば、例年ならここで留学生の出番で完全な勝利というところでしたが、4区までに、引き離しておきたいというもくろみは、残念ながらはずれました。地元の利と、メンバー5人のうち、4人までが地元の中学校を卒業しているということもあって、沿道の応援に、一層の力を得た青木奈波が快走して、24秒の差をつけて優勝しました。

優勝候補の興譲館は、一時5位まで後退しましたが、5区の足立知世が意地と粘りで、2人をかわし9年連続の表彰台となる3位を堅持しました。筑紫女学園は、素晴らしい出だしでしたが、4区までで7位に順位を落としてしまいました。しかし、5区の園田聖子が、脅威の追い上げを見せ、堂々4位に入賞しました。昨年の10位から大きな飛躍でした。大阪薫英女学院も、3区から徐々に順位を落とすも、5位の大健闘でした。

この高校女子駅伝、各都道府県の代表が一堂に会して戦うわけですが、徳島4校、香川5校の少数参加県から、東京、愛知、大阪の50校以上参加する都道府県もあります。参加数の多い都道府県でも1位と2位の差があまりも開きすぎて、2位以下の意欲の低下をみることができます。都道府県対抗なら各県の応援もあって盛り上がるわけですが、全体のレベルアップのため、タイム上位何校かで競う大会もあっていいのではないでしょうか。

さて、次回から、各校の結果をそれぞれ検証してみたいと思います。

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高校女子駅伝 今年の優勝校を予想する -立命館宇治・須磨学園・薫英女学院-

2012-12-22 16:39:30 | 駅伝

昨年の大会で優勝のテープを切る豊川高校のワイナイナ・ムルギ

昨日に続いての、今年の有力校ですが、ついに大会前日となりました。このシリーズ最終日の今日は、11月25日に布引運動公園(グル―ンスタジアム)で行われた近畿高等学校駅伝競走大会において、1時間8分台を記録した、立命館宇治(京都)、須磨学園(兵庫)、薫英女学院(大阪)の3校を分析してみたいと思います。例によって、高校女子駅伝ファンの一個人の勝手な予想ですのであてになりません。

最初に立命館宇治高校を分析してみたいと思います。
昨年の全国大会の結果は、以下のとおりでした。
タイム 1時間8分29秒 総合第5位(学年は当時)
第1区 菅野 七虹(2) 19:21
第2区 池内 彩乃(2) 13:13
第3区 岩井 朝香(1) 10:01
第4区 片田 桃香(1) 09:56
第5区 青木 奈波(2) 15:58
オール1・2年生でしたので、そのまま次年度に残ります。第1区の菅野七虹は、区間2位でしたが、区間1位成田高校の小崎裕里子と体一つ差の同タイム19:21秒は素晴らしい走りでした。4区でタイムを落としたのが最終順位に大きくひびきました。

今年の県大会の成績は以下のとおりです。
タイム 1時間10分11秒 24年連続の24回目の出場 11月11日(日)
第1区 青木 奈波(3) 19:43 
第2区 池内 彩乃(3) 13:36
第3区 岩井 朝香(2) 09:49 
第4区 廣田 麻衣(3) 09:56 
第5区 菅野 七虹(3) 17:07
4区の廣田麻衣以外は、昨年のメンバーがそのまま残りました。府立丹波自然公園高校駅伝コースでの開催ですが、当日の気象条件を確認したところ、雨模様で、最悪の天気だったようです。ただ、単純に昨年の全国大会の記録と比較すると、3区・4区で記録を維持しています。ということで、この日の記録はあまり参考にならないようです。

その後の近畿大会の成績は以下のとおりでした。
タイム 1時間8分17秒 第1位 11月25日(日)
第1区 池内 彩乃(3) 19:25
第2区 岩井 朝香(2) 13:29
第3区 関  紅葉(1) 09:21
第4区 青木 奈波(3) 09:26
第5区 菅野 七虹(3) 16:36
当日は、晴れで、風もほとんどなく最高の気象状況だったようです。菅野七虹、池内彩乃、青木奈波、岩井朝香の主要メンバーが素晴らしい走りをし、さらに新人・1年生の関紅葉が急成長しているのも、立命館宇治にとってはうれしい材料です。例年、後半の4区辺りで大きく順位を落としていますが、今年は穴がありません。3000mの平均タイムは豊川高校と同タイム。チームの目標は、1時間7分台といいますから気力も十分です。今年の立命館宇治は例年になく強いチームと言えるでしょう。
オーダーですが、1区・菅野七虹、2区・岩井朝香、3区・青木奈波、4区・関紅葉、5区池内彩乃と予想し、タイムは、1時間8分16秒としました。

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次に須磨学園高校を分析してみたいと思います。
昨年の全国大会の結果は、以下のとおりでした。
タイム 1時間8分25秒 総合第4位(学年は当時)
第1区 太田 琴菜(1) 19:38
第2区 横江 里沙(2) 12:55
第3区 福田 有衣(1) 09:44
第4区 浅野 優衣(2) 10:09
第5区 小林 美香(2) 15:59
須磨学園も、全員が1・2年生でメンバーはそのまま残りました。
昨年の大会では、4区での力の差が、優勝争いから脱落した要因でした。

今年の県大会の成績は以下のとおりです。
タイム 1時間10分6秒 20年連続の20回目の出場 11月11日(日)
第1区 太田 琴菜(2) 19:45
第2区 小林 美香(3) 13:58
第3区 前畑 夕希(1) 09:30
第4区 宮永 梨紗(3) 09:43
第5区 横江 里沙(3) 17:10
立命館宇治と同じく、この日は前日に比べ気温も下がり雨模様でおまけに風もありました。ですから、この記録は、あまり参考になりません。もし他校と比較するのであれば、近畿大会の結果を用いるべきでしょう。

その近畿大会の成績は以下のとおりでした。
タイム 1時間8分49秒 第2位 11月25日(日)
第1区 小林 美香(3) 19:19
第2区 福田 有衣(2) 13:24
第3区 森崎 舞 (1) 09:17
第4区 前原 利香(1) 09:43
第5区 横江 里沙(3) 17:06
2区の福田有衣と3区の森崎舞が区間1位の素晴らしい走りでした。しかし、最終的に立命館宇治に22秒も差をつけられてしまいました。4区まではほぼ同タイムでしたが最終区の5区で、横江里沙が立命館宇治の菅野七虹に大きく水をあけられてしまいました。距離の長い1区と5区の重要性がわかる感じがします。
オーダーですが、1区・実力者小林美香、2区・福田有衣、3区・森崎舞、4区・前畑夕希、5区・福田有衣としました。タイムは、1時間8分45秒です。

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最後に薫英女学院高校を分析してみたいと思います。
昨年の全国大会の結果は、以下のとおりでした。
タイム 1時間9分12秒 総合第9位(学年は当時)
第1区 大森 菜月(2) 19:58
第2区 松田 瑞生(1) 13:21
第3区 松本 彩花(1) 09:48
第4区 米田 絵里(3) 09:45
第5区 北野 芽衣(3) 16:20
1区15位スタートでしたが、1年生コンビの2区・松田瑞生、3区松本彩花が追い上げ、最終的に9位となりました。特に3区の松本彩花は、区間2位の素晴らしい走りでした。その前の年に比べ、順位も大幅にアップし、タイムも1分30秒も短縮しました

今年の県大会の成績は以下のとおりです。
タイム 1時間10分6秒 7年連続の7回目の出場 11月3日(土)
第1区 松田 瑞生(2) 19:41(区間新)
第2区 黒田 みな(3) 13:53
第3区 加賀山恵奈(1) 10:02
第4区 加賀山実里(1) 09:52(区間新)
第5区 松本 彩花(2) 16:38(区間新)
実に3区間で、区間新が出て、タイムも大会新となりました。2位に5分20秒もの大差をつけ圧倒的な勝利でした。まさに上昇気流、波に乗っているチームという感じがします。入賞もすぐそこです。

その後の近畿大会の成績は以下のとおりでした。
タイム 1時間8分54秒 第3位 11月25日(日)
第1区 松田 瑞生(2) 19:17
第2区 大森 菜月(3) 13:34
第3区 加賀山実里(1) 09:24
第4区 黒田 みな(3) 09:42
第5区 松本 彩花(2) 16:57
昨年の全国大会を18秒上回る、8分台のタイムです。特に1区の松田瑞生は区間1位の好記録でした。各高校のエースが揃う最長区間でどのような走りをするのか楽しみです。2区から5区まで、区間3位以内の安定した記録でした。タイムをどんどん伸ばしているチームなので、この勢いに乗ってさらに良い記録を出すでしょう。目標は1時間7分台のようですが、きびしいかもしれませんが、可能性はないともいえません。
オーダーですが、県大会と同じと予想しました。最終タイムは、1時間8分45秒としました。

これで、上位各校の分析を終わります。今大会は、まさに実力伯仲の混戦状態。正直どのチームにもチャンスがあるわけですが、ひとりでも状態の悪い選手がいると大きく順位をおとしてしまうことになります。練習で培ってきた、自分の走りをしっかりして、他の選手に惑わされることなく、よい意味でのマイペースを守り、きちっと仕事をする。そして最後の最後で力を出し尽くす。これができれば順位はおのずから見えてくることでしょう。

最後に、順位の予想ですが、ランクで見ると次のとおりではないかと思います。
ランク1 豊川高校(愛知)、立命館宇治高校(京都)
ランク2 興譲館高校(岡山)、白鳳女子高校(神奈川)青森山田高校(青森)
ランク3 須磨学園高校(兵庫)、薫英女学院高校(大阪)筑紫女学園(福岡)長野東高校(長野)
時間があれば、結果の検証もしてみたいと思います。最後までお読みいただきありがとうございました。

最後の最後ですが、地元・興譲館高校の悪くても3位以上を祈念して止みません。

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高校女子駅伝 今年の優勝校を予想する -青森山田高校-

2012-12-21 23:36:16 | 駅伝

前年の大会 1区で転倒するアクシデントに見舞われた赤松眞弘 平成20年度 アンカーで優勝テープを切る歓びの瞬間です。


昨日に続いての、今年の有力校ですが、各都道府県の大会で第4位の記録は、青森県の青森山田高校の1時間8分32秒でした。結局、1時間8分台の記録は、今日まで紹介する4校でした。以下、データから分析したいと思いますが、例によって、高校女子駅伝ファンの一個人の勝手な予想ですのであてになりません。

昨年の全国大会の結果は、以下のとおりでした。
タイム 1時間9分52秒 総合第14位(学年は当時)
第1区 榎本 盟 (3) 20:21
第2区 西澤 果穂(1) 13:38
第3区 安部 千咲(1) 10:19
第4区 小林 由依(2) 09:57
第5区 ローズメリー・ワンジル(1) 15:37
4区までは、24位でしたが、ワンジルが10人抜きで14位となりました。
外国人留学生は、平成18年から起用しているようです。過去、フェリスタ・ワンジュク、ジェーン・ワンジャ、そして平成23年度からローズメリー・ワンジルです。圧巻だったのは、平成20年の大会です。4区まで32位でしたが、ワンジュクの15分4秒という区間1位の快走で、なんと18人を抜き、14位になったのでした。

今年の県大会の成績は以下のとおりです。
タイム 1時間8分32秒(大会新)20年連続の20回目の出場 10月20日(土)
第1区 西澤 果穂(2) 19:10 区間新
第2区 榊 優美子(3) 13:29
第3区 小林 由依(3) 09:46 区間新
第4区 安部 千咲(2) 10:07 区間新
第5区 ローズメリー・ワンジル(2)16:00
昨年の記録を、1分近く更新しています。おもしろいのは、ワンジルがタイムを落とし、他のメンバーが、逆に大きくタイムを伸ばしている点です。今年は、過去の大会と内容が随分違います。例年であれば、4区まで20位台から30位台で、最終の5区で留学生が追い上げるというパターンでしたが、今年は4区までの各選手が、着実に力を付けています。さらに、ワンジルが昨年並みのタイムで走っていれば、全国1位の記録も夢ではなかったでしょう。今年の大会、監督の信頼が厚い西澤果穂、榊優美子がどのような走りをするのかも注目したいとところです。

その後の東北大会の成績は以下のとおりでした。
タイム 1時間8分51秒 総合第1位 11月24日(土)
第1区 榊 優美子(3) 19:42
第2区 小林 由依(3) 13:10
第3区 矢作佳南子(1) 10:08
第4区 川村 美学(2) 10:30
第5区 ローズメリー・ワンジル(2)15:21
この大会では、西澤果穂は出場していません。他の選手の様子見といったところです。
さて、全国大会のメンバーですが、県大会と同じメンバーを予想します。全員がベストコンディションと仮定しての予想タイムは、1時間8分17秒となりました。まさに今年は混戦状態、どのような結果になるのか想像もつきません。一人でも調子の悪い選手がいると大きく順位を落とすことになるでしょう。豊川高校も興譲館高校も覚悟が必要です。

明日は、近畿地区の大会で好記録を出している、立命館宇治(京都)、須磨学園(兵庫)、薫英女学院(大阪)の分析をしてみたいと思います。

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