曹源寺の正門
境内に差し込む朝日
久しぶりに曹源寺の枝垂れ桜を見たくなり岡山市内まで出かけることにしました。自宅を5時半過ぎに出発。寺院には7時前に着きました。駐車場がいっぱいかも、と危惧していましたが、止まっていたのはたったの2台。これには正直、拍子抜けしました。
ソメイヨシノが咲きかけのころに、すでに満開と、県内では早い開花で知られています。正門から入るとまっすぐ山門に続く石畳、朝日が差し込み青々としたコケに木立の陰影が映りこみます。
巨大な三門が迎える
市内の雑踏からすぐのところにこのような静寂な空間があるというのがまるで嘘のようです。耳を澄ますと、聞こえるのは小鳥のさえずりだけ。さらに進むと、朝の勤行でしょうか、読経がこだまのように聞こえてきます。この寺院は、岡山藩主池田剛政が元禄11(1698)年に創建した西日本屈指の臨済宗の寺院として知られています。現在、寺院にいる修行僧のほとんどが原田老師を慕ってやってきた外国人修行僧です。
静かな境内
庭園に続く石畳
掃き清められた、砂地に箒のあとがいく筋も入っています。これだけきれいに管理されていると、うっかり足跡を残さないようにと、歩き方も慎重になってきます。
そしていよいよ庭園です。「どうか咲いていますように」と、祈るような気持ちで露地を入っていきます。
そして、池泉回遊式庭園の心字池の向こうに、満開の枝垂れ桜。あれ、どうしたことでしょう。大きな二本の内、左側の木は、まさに満開でしたが、右側の一本がほとんど花を付けていません。
心字池に映り込む枝垂れ桜
見事な枝垂れ
内側から池を望む
早島から来たというカメラマンも、こういう状態は初めてと言っていました。近くで確認すると枯れてはいないようですが、早や若葉が出始めている枝もあります。樹齢はわかりませんが、かなりの老木に違いありません。何とか樹勢が回復することを祈るばかりです。
枝垂れのアップ
愛らしい花弁
庭園内には私も含めてたったの3人、撮影にはありがたいのですが、ともするとこの枝垂桜が忘れられてしまったようで寂しい感じもなくはありません。
昨年訪ねたときは、ほとんどつぼみで、咲いていたのはほんの数枝のみでした。それに比べると、今回はまだマシのような気もするのですが、何とも複雑な気持ちです。
苔が美しい
岡山県を代表する枝垂れ
桜を鑑賞した後、久しぶりに三重塔を見て帰ろうと思いました。この道でよかったかなと、半信半疑で荒れ気味の山道を進みます。
息を切らしながら登るとやっと頂上近くに塔が見えてきました。周囲には金網のフェンスがしっかり張られ、どっちかというと殺風景な景観です。さすがにここまで来る人は少ないように思いますが、振り返ると、なかなかの眺望ではありませんか。眼下に岡山の市街が広がっています。
眼下に市街が広がる
山頂付近の三重塔
静かな境内
修行僧が一斉に行う朝の清掃
帰りに、境内で掃除をする日本人らしき修行僧を発見。ほとんどが外国人の修行僧と聞いていたので、「おはようございます」と声を掛けられ、どこかほっとする自分がいました。
このあと、せっかく岡山まで来たのだからと、後楽園に寄って帰ることにしました。
後楽園のタンチョウ
静かな朝の園内
さわやかな青空
唯心山から望む沢の池
咲き始めのソメイヨシノ
存在感のあるソメイヨシノの老木
桜林 見ごろはもう少し先
池のコイ
生垣の花 山茶花でしょうか?
こちらはツバキ
早朝から前撮りするカップル