未熟なカメラマン さてものひとりごと

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福山でアサギマダラに出会った!最終章 広島県福山市沼隈町平家谷

2023-10-31 19:24:42 | アサギマダラ
訪問日: R5(2023)年10月10日(日)

昨年訪ねた平家谷のアサギマダラ飛来地、今年もあの感動をと、昨年とほぼ同じ日に訪ねました。何よりも撮りたかったのは、群れて飛翔する姿ですが、アサギマダラは常に単独で行動します。
時刻は、ちょうど開園時間の9時頃でしたがすでに、2名の先客がありました。

満開近いフジバカマに、昨年と同じようにたくさんのアサギマダラがとまっていました。これも管理人さんのたゆまぬ努力によるものです。暗いうちから足を運び、水やりをする。
特に今年は、猛暑で管理が大変だったと思います。



駐車場から歩くこと5分 前方にフジバカマの花畑が見えてきました。

1頭のマーキングされたチョウを見つけました。「白山922 OKNO?」という文字が見えました。およそ19日間かけて500kmを飛んできたことになります。
まさにロマンを感じますね。「旅するチョウ」と言われる所以です。



マーキングされたチョウ これからさらに1000km南方に飛び立っていきます


「旅する蝶々 アサギマダラ 平家谷の宿」チョウではなく蝶々としているところに何だか愛情を感じました



(飛翔)


飛んでいチョウにピントを合わせるのは至難の技 シャッタースピードは1/2500秒


何頭ものチョウが空を舞う、群れて飛ぶのではなく、通路を歩く人に驚いて一斉に舞う


ゆったりと飛ぶ姿は実に優雅


一度飛び立って、また停まるときが一番危険です。カマキリや蜘蛛が待ち構えています。フジバカマだけではなく、天敵を駆除するのも大事な作業です。ただ、アサギマダラは体内に毒を持っているので、襲われにくいとか。カマキリは、アサギマダラを捉えてもその毒で命を失うことになります。


青空とアサギマダラ 実に絵になります

(アップで見る)


羽を広げると10cm以上にもなる大型のチョウです。どこに1000km以上飛ぶ力を秘めているのでしょう


アサギマダラには鱗粉がありません。その95%がオスです。

(群れる


この時間、この花畑で見たのは、ゆうに100頭以上 見ているだけで幸せになる気分です









(羽を広げる)







美しいフジバカマの花畑


管理人さんの廻りを飛ぶアサギマダラ




フジバカマに埋もれるカメラマン


ほんとにきれいなフジバカマ


青い空とのコントラストが実に気持ちいい。1頭のチョウが空高く飛んでいます

(透けるアサギ色)
浅葱色 (あさぎいろ)とは、 蓼藍 たであい で染めた 明るい青緑色 のことです。. 浅葱とは薄い 葱 ねぎ の葉に 因 ちな んだ色で、平安時代にはその名が見られる古くからの伝統色です。





福山で来年アサギマダラが見れないかもしれません

冒頭で、最終章と記したのは、管理人さんによる次のような説明からでした。
実は、元気そうに見えるフジバカマの花畑ですが、やっかいな病気に侵されているのだそうです。それは「白絹病」。一度罹患すると治療することができない恐ろしい病気です。
一株を抜いて見せていただきましたが、確かに株元は白いカビのようなものが付着していました
感染した株は徐々に腐敗し、次いで黄化して最終的には枯死へと至ります。最も厄介なのは、菌糸から形成される菌核が土壌中に残存し、次の年も決して無くならないことです。
管理人さんによると、この場所で再び苗から育てるには、地表から20cmの土を除去しなくてはいけないのだそうです。

ということで、管理人さんはこの地での栽培をあきらめ、11月にはすべて刈り取ってしまうとのことです。次の候補地を探しており、苗もすでに用意しているとか。
候補地は、福山市内にとどまりませんが、管理上、管理人さんの自宅から通えるところになりますので、ある程度候補は限られます。
ということで、来年、この地はもちろん、福山でアサギマダラに出会うことは難しいかもしれません。


過去の福山でのアサギマダラの記事
令和4(2022)年10月11日(火)
感動!アサギマダラの乱舞 平家谷の宿

令和4(2022)年10月3日(月)
福山でアサギマダラに出会った 平家谷の宿

令和3(2021)年10月10日(日)
福山でアサギマダラに出会った 福山市津之郷町
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感動!アサギマダラの乱舞 広島県福山市沼隈町 平家谷の宿

2022-10-17 07:36:45 | アサギマダラ
訪問日:令和4(2022)年10月11日(火)

(リベンジ)
前回(10月3日)、期待して訪ねた“アサギマダラ平家谷の宿”でしたが、時間帯がよくなかったのか会えたのはたったの2頭(*1)だけでした。そこでもう少し気温が低い時間帯に出直すことにしたのです。訪ねたのは1週間後の10月11日、時刻は朝の10時前でした。


駐車場から左の坂道を進む


大きな池 水面に木々が映りこむ


イベントの案内板 一年中楽しめる


平家谷は花しょうぶで有名


平家谷花しょうぶ園


鯉が泳ぐ人工池

花畑の下手にあるコンクリート製水槽の先で最初にみつけたアサギマダラを撮っていると、「上の方にいっぱいいますよ!」と背後から声がかかりました。管理されている男性のお年寄り(以下:Aさん)でした。花畑に上がってみると、一度に何匹ものアサギマダラを目にすることができました。「これはすごい!」と思わず声が出てしまいました。Aさんによると「150頭はいるでしょう」とのことでした。
たった1週間でこんなに違うとは驚きです。
おまけに他に見物客の姿はなく、撮影には絶好の条件となりました。


(謎の多き生態)
アサギマダラは警戒心が弱く、ゆっくり近づけばすぐに逃げることはありません。花に停まると、すぐに羽を開きますが、またすぐに閉じてしまいます。開いた瞬間を撮ろうと思うとこれがなかなか難しいのです。Aさんによると、雄と雌の区別がわかるそうです。わざわざ1頭を捉えて、説明をしてくれました。「羽のこの部分が浅葱色で半透明、頭のこの部分がマダラ」「鱗粉はほとんどありません」と。実に美しいチョウです。おもしろいことに、捉えると死んだフリをします。


横から


横から


ヒョウモンチョウもいました


小さな小さな赤トンボ 


フジバカマ メインの花畑 旅する蝶々 アサギマダラ平家谷の宿


入園料は無料 維持管理のため募金箱がありました

(群れるアサギマダラ)

この中に5頭います





(濃密な花畑)

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美しいチョウ

(前から)


(後ろから)





こちらはメス オスには尾に当たる部分に濃い褐色班(性票)がある


フジバカマに埋もれる


鱗粉が少なく半透明


死んだふり ぴくとも動きません


花畑の脇にアサギマダラが卵を産み付けるキジョランも植えてありました。


何というチョウでしょう?

Aさんによると、今年ここで、マーキングされたアサギマダラを3頭見つけたそうです。富士、白山、岡山だそうですが、富士、白山からの距離は直線でも500㎞から600㎞、よくぞ飛んできたものだと思います。この地で休憩してさらに南に向かうのでしょう。
滞在期間は、Aさんによると1週間から10日ぐらいとのこと。夜は、山に帰っていきます。
一番感心するのが、どうやって遠くからこのフジバカマをみつけられるものだということです。匂いを察知する特別な能力を持っているのでしょう。
そして、小さな体に蓄積したエネルギーはどのように蓄えられているのでしょうか。なぞは深まるばかりです。


(飛翔)
通路を早めに歩くと、付近のアサギマダラが一斉に飛び立ちます。この光景を撮るのが私の夢でしたが、でも素人の私にはとても難しかったのです。背景が山だとわかりにくいので、できるだけ空を背景にします。
しかしピントがなかなか合いません。いったい何枚撮ったことか。でも帰ってからの画像の整理が楽しみです。
そうこうしているうちに、3組の見物客が来て、花畑は一度ににぎやかになりました。シャッターの連写音があちこちから聞こえてきます。









後ろから


花畑全景 見物客が少し増えてきました


白いコスモスに停まるアサギマダラ

一度にこのように多くのアサギマダラを見たのは人生初めてのことでした。おかげで随分幸せな気分で平家谷をあとにすることができました。ブログ投稿をした私がいうのもなんですが、できることなら周知することなく、そっとしてほしいと思いました。アサギマダラも人が多いと迷惑するでしょうから。


駐車場近くのヤギの楽園

*1 チョウの数え方 1頭、2頭と数えるのが正しいそうです。Aさん曰く、その昔、家畜を船で運んでいたとき、牛を1頭、2頭と数え、一緒に紛れ込んだチョウも続けて3頭、4頭と数えたことに始まるとか。」
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福山でアサギマダラに出会った 広島県福山市沼隈町 平家谷の宿

2022-10-13 23:40:13 | アサギマダラ
訪問日:令和4(2022)年10月3日(月)

昨年、福山市郷分町のアサギマダラ飛来地を訪ねましたが、今回はもう一つの飛来地、沼隈町の平家谷を訪ねることにしました。
井原の自宅からの所要時間は50分ほど。目的地に近づくにつれて、ガードレールに黄色をベースにした「アサギマダラ飛来地」の案内板が出ているので、迷うことはありません。桜の名所「福泉坊」を目指すと間違いないようです。



駐車場から少し歩くと池が見えてきます。


フジバカマの花畑 

駐車場から少し歩くと、池がありしょうぶ園の向こうにフジバカマの植栽地が見えてきました。
到着したのは11時ごろでした。日中は気温があがるとの予報で、高温を嫌うアサギマダラが果たしているかどうか少々心配でした。
イノシシ対策でしょうか、花畑の周囲は、ぐるりと鉄柵でガードされていました。一番びっくりしたのが、フジバカマの成長した姿です。こんなに大きくなるのかと感心するほどです。その高さ150cmから200cmで随分勢いがあります。



最初の一頭 しっかり羽を休めて停まっていました。


美しい大型のチョウです


横からの一枚

すぐに1頭(*1)のアサギマダラを見つけました。ふわりふわりと飛び、すぐに逃げないのがアサギマダラの特徴です。気温が上がってきたので数は少ないと思っていましたが、結局見つけたのは2頭のみでした。
昨年訪ねたという方のブログによると、200頭はいたとのことでしたが、その数には程遠い状態でした。しかし、1年ぶりにあこがれのアサギマダラに出会えることができて本当にラッキーでした。



別のチョウもいました。






花畑の全景


美しいチョウです


真後ろから


ホバリングして蜜を吸うホウジャク、ススメガの仲間です。

熱心に撮影している、いかにもカメラマンという風貌の年配の方がいたので「たくさんのアサギマダラを見るにはいつ頃きたらいいのでしょうか?」と尋ねると、「それなら、毎日来ないとダメですよ」と言われました。この時間の他の見物人はこの方のみでした。
「シャッタースピードはどのくらいに設定していますか?」と聞かれたので「400ぐらいです」と答えると、「それではだめだ、最低1000くらいは必要ですよ」とのことでした。
40分ほど撮影したのち、これ以上増えそうにないので引き上げることにしました。次は改めて1週間後に訪ねてみようと思いました。


*1 チョウの数え方 ピンときませんが、正式には、1頭、2頭と数えるのだそうです。1匹、2匹でも間違いではないようです。
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