未熟なカメラマン さてものひとりごと

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あこがれの奈良に行ってきました。二日目その3 二月堂裏参道に癒される

2022-11-14 23:27:51 | 奈良
訪問日: 令和4年10月24日(月)

前回の「興福寺・東大寺」につづく

(東大寺鐘楼 その大きさにびっくり)

大仏殿を出た後、お水取りで有名な二月堂に向かいました。山道を歩いていると、大きな鐘楼に出くわしました。軒は反り実に優美です。大鐘は奈良太郎と呼ばれ、重量26トンで電車一両分の重さに相当するとか。びっくりするほどの大きさです。このようなものをよくぞ吊り下げているなと、鐘楼の頑丈さにも感心します。
鐘楼は、栄西が鎌倉時代に再建したもの、大鐘は大仏開眼供養が行われた752年に製作されたものでともに国宝に指定されています。



二月堂に向かう山道にあった相輪のレプリカ 東大寺にはかつて100m級の七重塔があったそうです。切り株の上に鹿がこちらを向いて立っていました。


石段の上に、屋根が反り返った鐘楼が姿を現しました。


この鐘は、京都の知恩院・方広寺の鐘とともに「日本三大名鐘」の一つとして知られており、長い鐘音は実に重厚だそうです。


大仏殿から石段を上がると正面に法華堂(三月堂)が見えてきます。


法華堂と向こうに二月堂が見えてきました。

(東大寺二月堂 甘味処で休憩)

二月堂前までやってきました。階段をあがったところにある、休憩所で一息入れることにしました。赤い毛氈の敷かれた縁台でいただいたのは、名物・わらび餅、抹茶とセットです。最初に味噌のようなものが出ました。なかなか深い味です。わらび餅は、本格派、このような形状のものは初めてでした。注意しないといけないのは上に載っているきなこです。気管に入り相当せき込むことになりました。味は美味、申し分ありません。

休憩を終え、いざ舞台へ。いつもながら素晴らしい眺望です。いつの間にこんなに高いところに上ってきたのだろうと感じます。大仏殿も眼下に、遠く町並みを俯瞰することができます。一時、眺望を楽しんだのち、裏参道に向かいます。



二月堂 修二会(お水取り)で有名なお堂


石段を上がると舞台が見えてきました。でもその前に甘味処で休憩をすることにしました。


東大寺に伝わるおかず味噌「行法味噌」が有名とか。


わらび餅は、きなこたっぷりで抹茶付き 油断すると気管にきなこの粉が入るので要注意


舞台に上がります


西に張り出した舞台からは奈良市街が一望


急こう配の屋根付き石段


下から見上げる二月堂

(二月堂裏参道に癒される)

私の大好きな小道です。土塀は、瓦を練りこんだ素朴な佇まい。坂道の脇に小さな水路があります。何度来ても気になるのが、サワガニです。今回もいるかなと探してみると、いました2匹。後ろから中年の品の良い女性の方が、にっこりして「いましたか?」と声がかかります。「いましたよ!」と答えると満足そうに笑顔で答えます。

少し下ったところで、少し騒がしい集団に出くわしました。何と一角に田んぼがあり、中学生の男子が大勢で稲刈りをしているではありませんか。もちろん鎌で刈っています。指導者らしい人もいて、適切に声を掛けています。本当に楽しそうに作業をしている様子を見て心が和みました。



二月堂裏参道の起点・終点 「左大仏殿道」の道標があります。


静かな裏参道。テレビ番組 BS-TBS「奈良ふしぎ旅図鑑」のオープニングで「ふしぎ案内人」の吉岡里帆さんが笑顔で登場する場面で使用されています。ということは奈良を代表する景観に違いないということでしょうか。人通りが少ないところが特にいいですね。


瓦が組み込まれています。


小さな水路に沢ガニを見つけました。いつもながらびっくりします。


癒される風景です。


木の上部に木彫りの人形を見つけました。


振り返って見上げたところ


一角に田んぼがあり、中学生が稲刈りを行っていました。

(東大寺の帰り道・ならまち)

このあと来た道を戻り、なら町で買い物をしたあと奈良を出発。18時ごろ無事に我が家に到着することができました。また訪ねてみたい古都奈良でした。


鹿おじさん 鹿に囲まれうれしそう。手に食べ物を持っているようでした。


相変わらず多い観光客


鹿せんべいを持った少女に群がる鹿たち。お馴染みの光景です。


ならまちまで戻ってきました。


落ち着いた佇まいです。


町屋空間 7つのお店が入っています。表に魔よけのシンボル「身代わり申」がつるされていました。


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あこがれの奈良に行ってきました。一日目その2 明日香村・石舞台古墳と稲渕の棚田を訪ねて

2022-11-04 22:55:20 | 奈良
訪問日: 令和4年10月23日(日)
前回の法隆寺につづく
(石舞台古墳)所在地 奈良県高市郡明日香村島庄133

法隆寺を出て次に向かったのが明日香村・石舞台古墳です。日本史には必ず登場する超有名な横穴式石室です。周辺は公園になっていて多くの観光客でにぎわっていました。駐車場にガードマンの方が立っていたので有料かと思いましたが、ありがたいことに無料でした。入場料は、一般が300円ですがJAFの割引が効きました。


石舞台古墳は、飛鳥の豊かな自然と文化的遺産の保護、活用を図る一環として、国土交通省によって整備されたのが国営飛鳥歴史公園の一角をなしている。画像は周囲のなだらかな棚田地形を活かした芝生広場。


ススキが色どりを添える


丘の上に姿を現す石舞台古墳


墳丘の盛土が全く残っておらず、巨大な両袖式の横穴式石室が露呈している独特の形状。天井石の上面が広く平らで、まるで舞台のように見えるその形状から古くから「石舞台」と呼ばれている。


入り口 30数個の岩の総重量は約2300トン、特に天井石は約77トンとかなりの重量である。

丘の上に鎮座する古墳、教科書で習ったそのままです。最初に見た印象は、意外にも“小さい”でした。しかし上部のすきまから石室内をのぞき込むと、想像以上に深く、この時点であらためてその大きさを実感しました。このあたりが曽我馬子(そがのうまこ)の領地であったことから、多くの説が曽我馬子の墓と伝えられ、その大きさは国内最大級といわれています。
ぐるりと廻ったところで、地下の石室内に通じる階段がありました。



7世紀初頭の権力者で、大化の改新で滅ぼされた蘇我入鹿の祖父でもある蘇我馬子の墓ではないかといわれている。


玄室に光が差し込む


玄室から入り口方面を見る


どこか国の天然記念物”オオサンショウウオ”に似ている


空堀手前から古墳を見たところ


熱心に話を聞く女子高生

降りてみると、改めてその大きさを確認することができます。石棺は失われていましたが、とても広い空間です。ここで思いだすのが、吉備路(岡山県総社市)のこうもり塚古墳です。前方後円墳で全国第4位の横穴室石室ですが、訪れたとき、これより大きいといわれる石舞台古墳はどのような大きさなのだろうと、非常に興味持っていました。

修学旅行の女子生徒が一列に並び、ガイドの方の説明を聞いている姿がなぜか印象に残りました。


(参考:こうもり塚古墳 岡山県総社市上林)


入り口 吉備の大首長の墓と考えられる前方後円墳 6世紀に築造された全長約100mの前方後円墳で、奈良の石舞台古墳と同規模の巨大な横穴式石室がある。


石棺が残っている


玄室の巨石群

ところで飛鳥と明日香どう違うのでしょう?
昭和31年に飛鳥村、高市村、阪合村が合併して明日香村となったことから、一般的には自治体や地名には「明日香」を、時代や地域などを指すときは「飛鳥」が使われるが、明確に区別されているわけではないようです。


(日本棚田百選:稲渕の棚田)
続いて稲渕の棚田を訪ねました。初秋には、彼岸花が畔に咲き実に絵になる風景がひろがるのだとか、さて今は実りの秋、いかにも明日香村という風景を見たかったのです。石舞台古墳の駐車場のガードマンの方から道を聞いていたので迷うことはありません。ほどなく走ると、眼下に棚田の美しい風景が広がっていました。


中世(平安~室町時代)に開墾され、日本の棚田百選にも選ばれた稲渕の棚田は、300枚あまりの水田と畑により形作られ、明日香村の美しい歴史的景観の一部となっている。


稲渕の棚田には春には菜の花が、秋に掛かれば黄金の稲穂と赤黄と色づく彼岸花が咲き誇り、それは美しい景観となる。


まだ稲刈りの終わっていない田んぼもある


少し降りてみた


自転車も坂道は大変


ススキが景観に風情を添える



サイクリングで移動する、カップルや、ファミリーに出会いましたが、起伏のある道に相当お疲れのようでした。
時間があれば、高松塚古墳やキトラ古墳も巡りかったのですが、明日もあるので無理をせず、ホテル(橿原ダイワロイヤルホテル)に向かいました。


“藤原宮跡のコスモス畑”につづく
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あこがれの奈良に行ってきました。一日目 その1世界遺産・法隆寺にギリシャ建築を見た! 

2022-10-31 14:52:02 | 奈良
訪問日:令和4年10月23日(日)

久しぶりに宿泊を兼ねた旅行を計画していました。温泉もいいけれど、秋の観光名所もいいかなと、一泊2日の観光旅行の行き先を奈良にしました。
一日目を自宅から、斑鳩の法隆寺、明日香村の石舞台古墳、日本棚田百選・稲渕の棚田、そしてホテルで落ち着いたあと、橿原神宮参拝、二日目を東大寺大仏殿、二月堂、なら町散策と盛りだくさんな計画です。
一抹の不安は、愛車の走行距離が20万キロ近くになっていて、途中でトラブルを起こさないか、またナビが古いので、神戸や大阪の新しい高速道路に対応できるかどうかというところでした。

自宅を出発して3時間半、11時ごろ難なく法隆寺近くの駐車場に停めることができました。秋の観光シーズンということで、相当な混雑を予想していましたが、何ということはありませんでした。周辺にはいくつも私設の駐車場があります。500円が相場でした。
南大門を抜けて参道の向こうに姿を現すのが、世界最古の木造建築物と言われる中門、そしてその奥に五重塔が見えます。


(南大門)

松並木の終点の先に総門である南大門が見えてくる


南大門(国宝)室町時代1438年の再建 扇の羽を広げたような大垣と呼ばれる築地塀が美しい


屋根の曲線がとても優美 


南大門の向こうに1300年前の飛鳥建築 西院伽藍が見えてくる


正面に中門、左に五重塔 法隆寺を代表する景観


左手土塀にある上土門


同じく唐門


中門(国宝)左右には我が国最古の仁王像、金剛力士像


かわいい坊やの後ろ姿


青モミジ 紅葉のころはいいかも

拝観料は、1500円と高額でしたが、第一の目的地でもあり、もう二度と見ることができないかもしれないので文句を言ってはおれません。東院伽藍をぐるりと取り囲む回廊も、ずっしりしてとても重量感があります。シルクロードから伝わる中央に膨らみを持ったエンタシスの柱が、ぐるりと囲む様は、まるでギリシャの神殿のようにも見え実に見事です。柱の表面の皺に経年を感じると同時に、1300年後の現在に堂々と建つその姿に敬服します。

西院伽藍


境内の様子


五重塔(国宝)世界最古の木造建築 上にいくにしたがって塔は細くなる。高さ32.6m


相輪(そうりん)九輪に4本の鎌が取り付けられている。法隆寺七不思議の一つ。


中門の柱 細かい修復のあとが見える


中門から、南大門方面を見る


僧侶たちの研鑽の場である、大講堂


右:金堂 左:五重塔 中央に大講堂 とても美しい景観

回廊(国宝)

柱の中央部にふくらみを持たせるエンタシスの技法は、遠くギリシャからの影響を受けている


下から90cmあたりが一番膨らんでいるとか


大講堂から見る五重塔、中門、金堂


修学旅行とみられる小学生の団体 コロナがやや落ち着き間に合ってよかった


金堂と五重塔 二重の基壇が湿気から守る


回廊の格子のすきまから見たイチョウの黄葉


聖霊院前の手水舎


東室(左・国宝)と妻室(右・重文)


剛封蔵前の大きなソテツ


大宝蔵院 百済観音堂 法隆寺百済観音像のほっそりした八頭身と大きさにびっくり 高さ210.9cm

残念ながら、内部の写真は撮れませんでしたが、日本史の教科書に出てくるそのままの仏像が薄暗い中、目の前に静かに鎮座しているその姿に感動します。館内にあの「玉虫の厨子」がありました。実物を見てその大きさに驚きました。
最初は少ないと思っていた修学旅行生がどんどんやってきて、鑑賞する間もなく、次々と去っていきます。
次に夢殿のある東院伽藍に向かいました。法隆寺の敷地は、東京ドームの2倍あるそうですが、石畳は歩きやすく、境内はとてもきれいに管理されています。
トイレが景観を損なわないようにうまく配置されていて感心しました。


東院伽藍の夢殿に向かう


東大門から西大門方向を返りみる とても長い石畳


東大門から東院伽藍へ 唯一2軒の土産物のお店


道標


東院の回廊(受付)


鐘楼が見える


夢殿(国宝)


頂きに立つ飾り物


堅牢な扉


境内の大きな木

中宮寺


右手奥が中宮寺の入り口


中宮寺本堂特別公開のお知らせ 本尊の如意輪観音像は、北海道立近代美術館に展示中


如意輪観世音菩薩 受付にあったポスター(部分)から アルカイックスマイル 世界三大微笑像


藤棚


表御殿


本殿 高松宮妃殿下の発願で1968年に建立され2021年4月に修復工事が完了


本殿から見る夢殿


池のカメ


會津八一 みほとけの あごとひぢとに あまでらの あさの ひかりの ともしきろかも

夢殿を見た後、次に向かったのが中宮寺です。有名な微笑をたたえる弥勒菩薩があるのですが、何と北海道に出張中で、身代わり仏が安置されていました。これは正直ショックでしたが、身代わりといえどそれは見事なそうで、お参りすることにしました。
本殿は、鉄筋コンクリート製に建て替えられていましたが、多くの人が、ガイドさんの声に耳を傾けていました。

法隆寺をあとにし、次に向かったのが明日香村の石舞台古墳です。(つづく)

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