未熟なカメラマン さてものひとりごと

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あこがれの奈良に行ってきました。一日目 その1世界遺産・法隆寺にギリシャ建築を見た! 

2022-10-31 14:52:02 | 奈良
訪問日:令和4年10月23日(日)

久しぶりに宿泊を兼ねた旅行を計画していました。温泉もいいけれど、秋の観光名所もいいかなと、一泊2日の観光旅行の行き先を奈良にしました。
一日目を自宅から、斑鳩の法隆寺、明日香村の石舞台古墳、日本棚田百選・稲渕の棚田、そしてホテルで落ち着いたあと、橿原神宮参拝、二日目を東大寺大仏殿、二月堂、なら町散策と盛りだくさんな計画です。
一抹の不安は、愛車の走行距離が20万キロ近くになっていて、途中でトラブルを起こさないか、またナビが古いので、神戸や大阪の新しい高速道路に対応できるかどうかというところでした。

自宅を出発して3時間半、11時ごろ難なく法隆寺近くの駐車場に停めることができました。秋の観光シーズンということで、相当な混雑を予想していましたが、何ということはありませんでした。周辺にはいくつも私設の駐車場があります。500円が相場でした。
南大門を抜けて参道の向こうに姿を現すのが、世界最古の木造建築物と言われる中門、そしてその奥に五重塔が見えます。


(南大門)

松並木の終点の先に総門である南大門が見えてくる


南大門(国宝)室町時代1438年の再建 扇の羽を広げたような大垣と呼ばれる築地塀が美しい


屋根の曲線がとても優美 


南大門の向こうに1300年前の飛鳥建築 西院伽藍が見えてくる


正面に中門、左に五重塔 法隆寺を代表する景観


左手土塀にある上土門


同じく唐門


中門(国宝)左右には我が国最古の仁王像、金剛力士像


かわいい坊やの後ろ姿


青モミジ 紅葉のころはいいかも

拝観料は、1500円と高額でしたが、第一の目的地でもあり、もう二度と見ることができないかもしれないので文句を言ってはおれません。東院伽藍をぐるりと取り囲む回廊も、ずっしりしてとても重量感があります。シルクロードから伝わる中央に膨らみを持ったエンタシスの柱が、ぐるりと囲む様は、まるでギリシャの神殿のようにも見え実に見事です。柱の表面の皺に経年を感じると同時に、1300年後の現在に堂々と建つその姿に敬服します。

西院伽藍


境内の様子


五重塔(国宝)世界最古の木造建築 上にいくにしたがって塔は細くなる。高さ32.6m


相輪(そうりん)九輪に4本の鎌が取り付けられている。法隆寺七不思議の一つ。


中門の柱 細かい修復のあとが見える


中門から、南大門方面を見る


僧侶たちの研鑽の場である、大講堂


右:金堂 左:五重塔 中央に大講堂 とても美しい景観

回廊(国宝)

柱の中央部にふくらみを持たせるエンタシスの技法は、遠くギリシャからの影響を受けている


下から90cmあたりが一番膨らんでいるとか


大講堂から見る五重塔、中門、金堂


修学旅行とみられる小学生の団体 コロナがやや落ち着き間に合ってよかった


金堂と五重塔 二重の基壇が湿気から守る


回廊の格子のすきまから見たイチョウの黄葉


聖霊院前の手水舎


東室(左・国宝)と妻室(右・重文)


剛封蔵前の大きなソテツ


大宝蔵院 百済観音堂 法隆寺百済観音像のほっそりした八頭身と大きさにびっくり 高さ210.9cm

残念ながら、内部の写真は撮れませんでしたが、日本史の教科書に出てくるそのままの仏像が薄暗い中、目の前に静かに鎮座しているその姿に感動します。館内にあの「玉虫の厨子」がありました。実物を見てその大きさに驚きました。
最初は少ないと思っていた修学旅行生がどんどんやってきて、鑑賞する間もなく、次々と去っていきます。
次に夢殿のある東院伽藍に向かいました。法隆寺の敷地は、東京ドームの2倍あるそうですが、石畳は歩きやすく、境内はとてもきれいに管理されています。
トイレが景観を損なわないようにうまく配置されていて感心しました。


東院伽藍の夢殿に向かう


東大門から西大門方向を返りみる とても長い石畳


東大門から東院伽藍へ 唯一2軒の土産物のお店


道標


東院の回廊(受付)


鐘楼が見える


夢殿(国宝)


頂きに立つ飾り物


堅牢な扉


境内の大きな木

中宮寺


右手奥が中宮寺の入り口


中宮寺本堂特別公開のお知らせ 本尊の如意輪観音像は、北海道立近代美術館に展示中


如意輪観世音菩薩 受付にあったポスター(部分)から アルカイックスマイル 世界三大微笑像


藤棚


表御殿


本殿 高松宮妃殿下の発願で1968年に建立され2021年4月に修復工事が完了


本殿から見る夢殿


池のカメ


會津八一 みほとけの あごとひぢとに あまでらの あさの ひかりの ともしきろかも

夢殿を見た後、次に向かったのが中宮寺です。有名な微笑をたたえる弥勒菩薩があるのですが、何と北海道に出張中で、身代わり仏が安置されていました。これは正直ショックでしたが、身代わりといえどそれは見事なそうで、お参りすることにしました。
本殿は、鉄筋コンクリート製に建て替えられていましたが、多くの人が、ガイドさんの声に耳を傾けていました。

法隆寺をあとにし、次に向かったのが明日香村の石舞台古墳です。(つづく)

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本州唯一のアッケシソウ自生地 岡山県浅口市寄島町アッケシランドを訪ねる

2022-10-28 23:09:11 | アッケシソウ
訪問日:令和4(2022)年10月16日(日)

地元・山陽新聞に寄島町のアッケシソウが見ごろとの記事が掲載されていました。写真で見る限りとてもきれいに紅葉していました。ほぼ毎年出かけているアッケシランドですが、今年も出かけることにしました。

朝10時頃でしたが、観光客は、6~7名ほど。紅葉はしていますが、新聞で見たほどではなく、見ごろはもう少し先のようでした。
以前なら、地区の人がテントを張って、各種パンフレットの掲示や、地元特産品の販売、またA~C地区の移動に自転車を無料で貸し出すなどとても活発でしたが、今年はその設えはなく、展望台にパンフレットが置かれているのみでした。



アッケシランド 広いA地区 雑草はきれいに刈り取られている


小さな展望台 床にパンフレットが置かれている


紅葉したアッケシソウ アッケシソウは1891年に北海道厚岸町(あっけしちょう)の牡蠣島で発見され、その町名をとり命名された。別名:サンゴソウ、ヤチサンゴ、クラブグラス


海水の流入する塩湿地に生育する


北半球に広く分布し日本では北海道、岡山県、香川県で生育が確認されている

この日は天気も良く、三ツ山や瀬戸大橋を望む西方面に目をやると、ぎらぎらと光る海面がとても印象的でした。
網の手入れをする、漁師の姿もありました、とてものどかな光景です。
A地区での鑑賞を楽しんだ後、勝手知ったる何とやらで、堤防を歩きながらC地区に向かいました。C地区はA地区から100m以上離れており、ここまで来る観光客はほとんどいません。木道が整備されており身近に撮影できるのですが、入り口に立入禁止の看板があるではありませんか。しかし、その奥に木道の上をお歩きください、との看板もありました。



遠くに三ツ山が見える 逆光で海面がギラギラと光る穏やかな瀬戸内海


堤防は、絶好のウオーキングコース 正面に見えるのは青佐山


漁師が網の手入れをしている


C地区の看板 道路の向こうがA地区


木道が整備されている


望遠で見るアッケシソウ

進んでいいのかどうか思案していると、後ろから「ここは立ち入り禁止ですよ!」との声がかかりました。アッケシランドを管理するパトロール隊員の方でした。監視の目が届かないので、立ち入り禁止にしているようです。もったいないと思いました。近くで観察できる木道は、アッケシランド一番の撮影スポットに違いありません。
許可を得て、入口付近から望遠で数枚撮影させてもらいました。



三郎島海岸付近から見る青佐鼻方面


三ツ山を左側方面から見たところ


三郎島海岸 とてもきれいな砂浜が続く


寄島園地展望台下の坂道から三ツ山を望む


漁船と、光る海面

このあと、三郎山の坂道をのぼり、中腹から三ツ山を撮影してアッケシランドをあとにしました。
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感動!アサギマダラの乱舞 広島県福山市沼隈町 平家谷の宿

2022-10-17 07:36:45 | アサギマダラ
訪問日:令和4(2022)年10月11日(火)

(リベンジ)
前回(10月3日)、期待して訪ねた“アサギマダラ平家谷の宿”でしたが、時間帯がよくなかったのか会えたのはたったの2頭(*1)だけでした。そこでもう少し気温が低い時間帯に出直すことにしたのです。訪ねたのは1週間後の10月11日、時刻は朝の10時前でした。


駐車場から左の坂道を進む


大きな池 水面に木々が映りこむ


イベントの案内板 一年中楽しめる


平家谷は花しょうぶで有名


平家谷花しょうぶ園


鯉が泳ぐ人工池

花畑の下手にあるコンクリート製水槽の先で最初にみつけたアサギマダラを撮っていると、「上の方にいっぱいいますよ!」と背後から声がかかりました。管理されている男性のお年寄り(以下:Aさん)でした。花畑に上がってみると、一度に何匹ものアサギマダラを目にすることができました。「これはすごい!」と思わず声が出てしまいました。Aさんによると「150頭はいるでしょう」とのことでした。
たった1週間でこんなに違うとは驚きです。
おまけに他に見物客の姿はなく、撮影には絶好の条件となりました。


(謎の多き生態)
アサギマダラは警戒心が弱く、ゆっくり近づけばすぐに逃げることはありません。花に停まると、すぐに羽を開きますが、またすぐに閉じてしまいます。開いた瞬間を撮ろうと思うとこれがなかなか難しいのです。Aさんによると、雄と雌の区別がわかるそうです。わざわざ1頭を捉えて、説明をしてくれました。「羽のこの部分が浅葱色で半透明、頭のこの部分がマダラ」「鱗粉はほとんどありません」と。実に美しいチョウです。おもしろいことに、捉えると死んだフリをします。


横から


横から


ヒョウモンチョウもいました


小さな小さな赤トンボ 


フジバカマ メインの花畑 旅する蝶々 アサギマダラ平家谷の宿


入園料は無料 維持管理のため募金箱がありました

(群れるアサギマダラ)

この中に5頭います





(濃密な花畑)

ZUKUFT  ドイツ語なら「未来」でZUKUNFTでは?


美しいチョウ

(前から)


(後ろから)





こちらはメス オスには尾に当たる部分に濃い褐色班(性票)がある


フジバカマに埋もれる


鱗粉が少なく半透明


死んだふり ぴくとも動きません


花畑の脇にアサギマダラが卵を産み付けるキジョランも植えてありました。


何というチョウでしょう?

Aさんによると、今年ここで、マーキングされたアサギマダラを3頭見つけたそうです。富士、白山、岡山だそうですが、富士、白山からの距離は直線でも500㎞から600㎞、よくぞ飛んできたものだと思います。この地で休憩してさらに南に向かうのでしょう。
滞在期間は、Aさんによると1週間から10日ぐらいとのこと。夜は、山に帰っていきます。
一番感心するのが、どうやって遠くからこのフジバカマをみつけられるものだということです。匂いを察知する特別な能力を持っているのでしょう。
そして、小さな体に蓄積したエネルギーはどのように蓄えられているのでしょうか。なぞは深まるばかりです。


(飛翔)
通路を早めに歩くと、付近のアサギマダラが一斉に飛び立ちます。この光景を撮るのが私の夢でしたが、でも素人の私にはとても難しかったのです。背景が山だとわかりにくいので、できるだけ空を背景にします。
しかしピントがなかなか合いません。いったい何枚撮ったことか。でも帰ってからの画像の整理が楽しみです。
そうこうしているうちに、3組の見物客が来て、花畑は一度ににぎやかになりました。シャッターの連写音があちこちから聞こえてきます。









後ろから


花畑全景 見物客が少し増えてきました


白いコスモスに停まるアサギマダラ

一度にこのように多くのアサギマダラを見たのは人生初めてのことでした。おかげで随分幸せな気分で平家谷をあとにすることができました。ブログ投稿をした私がいうのもなんですが、できることなら周知することなく、そっとしてほしいと思いました。アサギマダラも人が多いと迷惑するでしょうから。


駐車場近くのヤギの楽園

*1 チョウの数え方 1頭、2頭と数えるのが正しいそうです。Aさん曰く、その昔、家畜を船で運んでいたとき、牛を1頭、2頭と数え、一緒に紛れ込んだチョウも続けて3頭、4頭と数えたことに始まるとか。」
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福山でアサギマダラに出会った 広島県福山市沼隈町 平家谷の宿

2022-10-13 23:40:13 | アサギマダラ
訪問日:令和4(2022)年10月3日(月)

昨年、福山市郷分町のアサギマダラ飛来地を訪ねましたが、今回はもう一つの飛来地、沼隈町の平家谷を訪ねることにしました。
井原の自宅からの所要時間は50分ほど。目的地に近づくにつれて、ガードレールに黄色をベースにした「アサギマダラ飛来地」の案内板が出ているので、迷うことはありません。桜の名所「福泉坊」を目指すと間違いないようです。



駐車場から少し歩くと池が見えてきます。


フジバカマの花畑 

駐車場から少し歩くと、池がありしょうぶ園の向こうにフジバカマの植栽地が見えてきました。
到着したのは11時ごろでした。日中は気温があがるとの予報で、高温を嫌うアサギマダラが果たしているかどうか少々心配でした。
イノシシ対策でしょうか、花畑の周囲は、ぐるりと鉄柵でガードされていました。一番びっくりしたのが、フジバカマの成長した姿です。こんなに大きくなるのかと感心するほどです。その高さ150cmから200cmで随分勢いがあります。



最初の一頭 しっかり羽を休めて停まっていました。


美しい大型のチョウです


横からの一枚

すぐに1頭(*1)のアサギマダラを見つけました。ふわりふわりと飛び、すぐに逃げないのがアサギマダラの特徴です。気温が上がってきたので数は少ないと思っていましたが、結局見つけたのは2頭のみでした。
昨年訪ねたという方のブログによると、200頭はいたとのことでしたが、その数には程遠い状態でした。しかし、1年ぶりにあこがれのアサギマダラに出会えることができて本当にラッキーでした。



別のチョウもいました。






花畑の全景


美しいチョウです


真後ろから


ホバリングして蜜を吸うホウジャク、ススメガの仲間です。

熱心に撮影している、いかにもカメラマンという風貌の年配の方がいたので「たくさんのアサギマダラを見るにはいつ頃きたらいいのでしょうか?」と尋ねると、「それなら、毎日来ないとダメですよ」と言われました。この時間の他の見物人はこの方のみでした。
「シャッタースピードはどのくらいに設定していますか?」と聞かれたので「400ぐらいです」と答えると、「それではだめだ、最低1000くらいは必要ですよ」とのことでした。
40分ほど撮影したのち、これ以上増えそうにないので引き上げることにしました。次は改めて1週間後に訪ねてみようと思いました。


*1 チョウの数え方 ピンときませんが、正式には、1頭、2頭と数えるのだそうです。1匹、2匹でも間違いではないようです。
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