未熟なカメラマン さてものひとりごと

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平成25年全国高校女子駅伝 有名校の実力を探る 青森山田高校(青森)の巻

2013-11-30 22:44:15 | 駅伝

昨年の全国大会から、7位でゴールするR.ワンジル

シリーズで連載しています「全国高校女子駅伝の有名校の実力を探る」、今回は昨年の全国大会で7位となった青森の青森山田高校をデータから分析してみたいと思います。
(例によって敬称略、過去の駅伝記事は、カテゴリーから‘駅伝’を選択ください。)

先月、行われた青森県予選会では、1時間8分25秒の好タイムで優勝しました。昨年の記録を7秒も更新する大会記録でした。昨年出場した阿部千咲をケガで欠いてのメンバーでしたが、まさに青森山田高校としては過去最強のチームの誕生となりました。

(青森予選会の記録)1時間8分25秒
1区 西澤果穂  19.10 1位
2区 矢作佳南子 13.13 1位 区間新
3区 伴 末結   9.56 1位
4区 溝江愛花  10.08 1位
5区 R.ワンジル15.58 1位

1区は、西澤果穂が昨年記録した区間新と同タイム、2区の矢作佳南子が区間新で好タイムとなりました。
昨年の大会は、次のとおりです。1時間8分32秒
1区 西澤果穂  19.10 区間新
2区 榊優美子  13.29
3区 小林由依  9.46 区間新
4区 阿部千咲  10.07 区間新
5区 R.ワンジル16.00

ここで、平成25年度各都道府県代表校の予選タイム(上位)を見てみましょう。
1. (岡山)興譲館高校 1.07.29 15年連続15回目
2. (愛知)豊川高校  1.08.14 7年連続7回目
3. (兵庫)須磨学園高校1.08.16 21年連続21回目
4. (神奈川)荏田高校 1.08.23 15年ぶり7回目
5. (青森)青森山田高校1.08.25 21年連続21回目
6. (群馬)常盤高校  1.09.12 14年連続14回目
7. (大阪)薫英女学院高校 1.09.28 8年連続8回目
8. (山梨)山梨学院大附属高校 1.09.30 5年連続13回目
9. (鹿児島)神村学園高校 1.09.33 18年連続21回目
コースの形状、気象条件によって単純には比較できませんが、本年度も入賞する力は十分と思われます。

次に3000mの記録を見てみましょう。
1.R.ワンジル 8.49.32
2.西澤果穂  9.8.82
3.溝江愛花  9.43.10
4.矢作佳南子 9.43.10
5.伴 末結  9.47.82
6.阿部千咲  9.54.85
7.川村美学  9.58.09
上位5名の平均タイムは、アバウトですが9:26となりました。昨年の全国大会前の平均タイムが、9:29でしたので、約3秒タイムを上回っています。

次に、昨年の3000mの記録を確認してみましょう。
1.R.ワンジル8.51.97
2.西澤果穂  9.27.39
3.阿部千咲  9.44.46
4.沼端高嶺  10.05.39
5.矢作佳南子 10.06.73
6.川村美学  10.11.21

昨年の全国大会を走ったメンバーの内、西澤果穂、阿部千咲、R.ワンジルの3名が残っています。それでは、個々に分析してみましょう。
まず、R.ワンジルです。昨年と比較し3000mで2秒以上更新しています。昨年は、仙台育英高校のマリアム.ワイディラに遅れをとっていましたが、今年は1500m、3000mともに圧倒的記録で文字通り高校陸上長距離界最強のランナーです。全国大会も最終5区の起用は間違いないでしょう。タスキを受けて前の何人抜くかが彼女の使命です。昨年は2人を抜いて、堂々の7位入賞となりました。初の入賞に青森山田高校は大いに沸いたのでした。

次に、西澤果穂です。3000m、現在のランキングは、第10位、昨年の5000mでは15.46.74で10位の記録も持っています。3000mでは昨年と比べ自己記録を何と18秒以上更新しています。昨年の全国大会では、1区を走り全国の上位校に遅れをとることなく堂々の4位で走り切りました。この好走が流れをつくりました。また春の全国都道府県大会では1区を走り16位ながらも、高校生では上原美幸に次いで2位でした。彼女も調子を落とすことなくパワーアップしていますので、今年の大会も大いに活躍をすることは間違いないでしょう。彼女も昨年同様1区の起用と思われます。

この2トップに続くのは、本来なら昨年の全国大会に出場した阿部千咲ですが、今年の記録を見ると、あまり状態はよくないようです。未だ故障中とのことですが、早く復調して昨年の全国大会第3区・区間10位の力を取り戻し、再びチームに貢献してもらいたいものです。
そんな中、貢献度で光るのが、予選会で2区を走った、矢作佳南子です。昨年同じ2区を走った榊優美子の記録を16秒も更新しています。
タイム的にいくと、現状では予選会のメンバーそのままの布陣と思われます。2区、3区、4区でいかに持ちこたえるかが、順位を大きく左右します。決して無理をせず、しっかりタイムを刻み、個々の使命を果たすこと、それが結果につながります。

ということで、平成25年の全国大会の予想順位は、以下のとおりとなりました。
1位 豊川高校(愛知)
2位 薫英女学院高校(大阪)
3位 立命館宇治高校(京都)
3位 興譲館高校(岡山)
3位 須磨学園高校(兵庫)
6位 青森山田高校(青森)
7位 筑紫女学園高校(福岡)

これで、各校の分析は終わりにし、大会直前までに再度、今年の優勝校を予想してみたいと思います。

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香川県の紅葉の名所を訪ねて 大窪寺と栗林公園 平成25年11月23日(土)

2013-11-28 20:43:10 | 紅葉

南無大師遍照金剛 同行二人+ワン 

天気予報では、土曜日・日曜日とも小春日和で、それ以降また冷え込むとの予報でした。今年の紅葉狩りもこの週末が最後かもしれないと思っていた土曜日の朝、テレビを見ていたら、紅葉の見ごろ情報として、香川県の大窪寺が紹介されていました。このお寺のことはまったく知りませんでしたが、ネットで調べると、四国八十八カ所霊場の第八十八番札所とあり、車なら所要時間が約2時間少々とわかりました。

この情報を得たのが8時頃、ばたばたと準備して家を出たのが9時頃でした。考えてみれば、山陰へ行くにもざっと3時間を要しますが、香川県なら高松まで1時間少々、さぬき市の南部や東かがわ市でも2時間もあれば大丈夫でしょう。ただ、瀬戸大橋の通行料金が掛かるので、時間的に近くてもそうそう行くことはできません。残念ながらここがネックとなっています。

高松自動車道の高松東ICで高速を降りて進むこと40分。大窪寺の案内板がところどころに見えてきました。カーブの多い山道を進むと、やがて大窪寺の第一駐車場です。時刻は11時過ぎでしたが駐車場はほぼ満車に近い状態でした。それでも奥の方になんとか停めることができました。駐車場から道路に出ると正面の左手の山裾に大きな仁王門が見えます。素晴らしい空のブルーと、岩がごつごつとした山肌が見え、山の木々も紅葉し、とても清々しい感じがします。仁王門を過ぎると左手に大きな弘法大師像、そして大師堂があります。そこから右手を見ると見事な紅葉です。赤や黄色、オレンジが見事に重なりまるで錦絵のようです。さすがに香川県一の紅葉の名所だけあります。まさに想像を超えるものでした。モミジは傾斜地に植えられているため、角度によっては幾重にも重なって見えます。 



素晴らしい紅葉です。

本格的な撮影はあとにして、先に本堂にお参りしようと思いました。こちらは八十八番目の結願(けちがん)の特別なお寺です。本堂に続く石段の下で、2匹の犬が飼い主に付き添われ腰を降ろし、ずっと待っている姿が目に入りました。それぞれが犬用の白いTシャツを着て、その背中には、「南無大師遍照金剛」と書かれた布が縫い付けられています。じっとしている様子が何ともいじらしく、大勢の参拝者が、「満願の笑み」を浮かべて見守っていました。いろいろ調べたところによりますと、一匹の方のワンちゃんは、‘中村クウカイ’君といい2005年生まれのMIX犬、高松市で保護されたようです。1歳半のとき、両側の大腿骨の骨頭切除、という大手術を経験しています。愛玩動物飼養管理士1級の資格を持つご主人に他の犬や猫とともに大切に育てられているようです。

また「南無大師遍照金剛」と書かれた横に、「同行二人+ワン」とありました。「同行二人」は、「どうぎょうににん」と読み、お遍路している間は、弘法大師さまと常に一緒という意味ですが、「+ワン」というのが、とても微笑ましいですね。愛犬とともに四国八十八か所を遍路するというのは、決してめずらしいことではないようですが、このようにちゃんと、お遍路の衣装を着て遍路するワンちゃんは他にはいないのではないでしょうか。しいて言えば、この道中衣の白衣(びやくえ)に、さらに菅笠(ワンちゃん用の小さいもの)でもつけていればなおさら一目を引いたことでしょう。

さ、肝心の紅葉ですが、本堂の右手にある大銀杏の巨木、見事に黄葉して落葉が降り積もっています。ここから石段を下るあたりは、見事な紅葉です。背の高いカエデ類もあって見上げると、黄色やオレンジ、赤が折り重なってとてもきれいです。この見事な紅葉を撮影しようと大勢のカメラマンの姿がありました。天気が良かったこともあって、参拝者の何と多いことか、大窪寺を出るころには、駐車場に入る車で、気の毒のような長い車の列ができていました。駐車場は何か所もあって、係員が別の駐車場にうまく誘導すれば、渋滞もだいぶ解消されるのでは、と思いましたが、余計なお世話でしょうか。

途中、道の駅に寄ったあと、うどん県に来たからには、おいしいうどんを食べて帰ろうと、以前入ったことのある「もり家」という人気店の行列に35分並びました。そして店内でさらに10分。さすがにできたての「釜あげうどん」は絶品でした。このあと栗林公園に寄って帰ることにしました。
栗林公園に着いたころ、時刻は午後3時前ごろで陽もだいぶ西に傾き、撮影にはとても不向きな状況でした。ということで撮影はあきらめ、とにかくお茶席でおいしい薄茶をいただこうと掬月亭に向かいました。
掬月亭の前のずっと工事中だった日本庭園も改修が終わり、見事によみがえっていました。この池に以前から住んでいる一羽のアオサギ、どうなったなかと思ったら、いました。池に張り出した松の枝にとまり、まるで石膏像のようにじっとしていました。

掬月亭のお茶席で、先ほどのお庭を見ながらおいしいお茶をいただいていると、来園者がめずらしそうにこちらを覗きこみます。できることなら南湖に面した大広間でいただけたら、殿様気分で味わえるのですが無理なのでしょうか。一服した後は、いつもの遊歩道を散策し、栗林公園をあとにしました。栗林公園の紅葉の見ごろは、まだこれからのようでした。ライトアップもするようですので、夜の栗林公園もまた訪ねてみたいですね。(おわり)



栗林公園 晩秋の風景 南湖に映るススキ
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初めての大山(だいせん)日本百名山 平成25年11月17日(日)

2013-11-25 22:39:16 | 山歩き

大山寺を過ぎ大神山神社の参道を歩く

11月17日、前日の鳥取県の天気予報では‘曇りのち雨’降水確率70%になっていました。前々回の剣山、前回の大台ケ原と好天に恵まれましたので、そうそううまくは続かないと思っていました。こればかりはどうしようもありませんね。
今回もアルディ観光のあるあるツアーに申し込みをしました。
井原を早朝5時に出発でしたがここでは3名の参加がありました。このあと鴨方、新倉敷などからも参加があり計15名のツアーとなりました。バスは例によって一丸観光のものですが、行楽シーズンでいつものバスが手配できず、代替えの大型マイクロバスとなりました。今回は20代と思われる若い男女も参加していましたので、いつもより華やかな感じがしました。それでも大山経験者はほとんどいないようでした。少し心配だったのが、数日前の寒波でした。情報によると、3合目から積雪が見られるということで、あれば軽アイゼンを準備してきてもらいたいと事前の連絡があったのです。

ということで、福山市内の登山専門のお店で、4爪の軽アイゼンを購入していましたが、知り合いのIさんが、「アイゼンなら貸しますよ!」と言ってくれたので準備は万端でした。それでも12爪のアイゼンはザックに重たく感じました。「ピッケルもありますよ!」と、さすがに元登山部。一応セットで借りましたがさすがにそれは持参しませんでした。

岡山自動車道、米子自動車道とも早朝で霧に包まれていましたが、蒜山ICでトイレ休憩をするころには、信じられないことに空は快晴、雪を被った大山がくっきり見えているではありませんか。何と強運なことだろうと思ったのですが、このあと空は次第に曇天に変わっていったのでした。バスは大山寺参道入り口の「大山の森・駐車場」に到着しました。
今日のルートは、大山寺から元谷を経由する行者谷コースです。大山に登ったことのある知り合いに言わせると「大山は富士山よりきついよ」とか、添乗員のOさんも「大山は登りがずっと続くので、あまり好きじゃないです」とも言っていました。それなりに準備と覚悟はしてきたつもりですがどうなることか、期待半分、不安半分といったところでしょうか。各自で準備体操をし、登山靴やザックを準備していざ出発です。時刻は、ちょうど9時頃でした。

参道に急な石段が続く大山寺本堂で、登山の無事を祈願してさらに奥に進みます。日本最長の自然石の参道を進むと、大神山神社の社が見えてきました。ここからいよいよ山道に入ります。歩いている途中、木々の間から雪をいただいた大山の北壁が見えてくるようになります。そして、河原のような広々とした雪渓に出ました。ここが元谷です。立って休憩しましたが、それにしても大山北壁の壮大な眺めは圧巻です。毎年、鍵掛峠から大山一のビューポイントといわれる南壁を見てきましたが、このように近くで見る北壁も迫力があります。「一番右が今日登る弥山です」とT社長から説明がありましたが、あんな高いところにどの道を通って登れるのか不思議な感じがしました。まもなく急な坂道が連続するようになり、雪で滑りやすくなったので、ここでついにアイゼンを着けることになりました。

 軽アイゼンか、アイゼンか迷いましたが、ここはしっかり歩きたいとアイゼンにしました。初めての装着で少々手間取りましたが、なんとか完了。おかげでザックが軽くなりました。アイゼンは、両足の間隔を空けて歩かないと接触してあぶないとTVの番組で聞いたことがありましたが、急坂を上る際、足の位置が止む無く接触するような位置関係になることもあり、何度も引っかけて転んでしまいました。パンツの裾に傷がいっていないかとても心配でした。夏山登山道に合流して、黙々と歩くと、やっと六合目に到着しました。避難小屋の横には休憩用のベンチもあり、多くの人がここで休憩を摂っていました。東側が開けて北壁から元谷にかけての壮大な景色を真横に臨むことができます。ここで、T社長が頂上を見て、「ガスってきたな」とつぶやきました。見ると頂上付近が黒いガスでみるみるみるうちに覆われてきました。「上に行くにつれて風がきつくなります。遮るものがないので、特に注意してください!」と注意喚起がありました。



真横から見る北壁から元谷

八合目も無事通過。視界はほとんど効かなくなり、横殴りの風が荒々しく吹き付けます。いつしか道は木道となり、とにかく右方面から吹き上げる突風で、耳が痛くてたまりません。タオルで右耳を抑えながら吹き飛ばされないように低い姿勢で歩くことを余儀なくされました。思い浮かべたのが、新田次郎の「八甲田山死の彷徨」。おおげさのように感じますが、視界が効かないため前にも後にも人影は見えません。このまま真っ直ぐに進んでいいのだろうかと、ほんとに怖い思いをしました。レインウエアを着ていたのでフードを出せばいいのですが、その余裕はまったくありません。とにかく前進あるのみ、いったいどのくらい歩いたでしょうか。こっち、こっちと呼ぶ声がかすかに聞こえてきました。まったく気づかなかったのですが、何と真横に、頂上避難小屋があったのです。メンバーの一人が声を掛けてくれました。よかった、と木道を降りて小屋に入ると、何とあたたかいことか。大勢の人が休憩をしていました。

少しずつ残りのメンバーも到着し、揃ったところで、T社長がかついできた水でお湯を沸かし、ドライフーズのお味噌汁を準備してくれました。「あ~、何ておいしいのだろう」とため息がでます。ここでは、カップヌードルも500円で販売されていて、何人もおいしそうに食べていました。「頂上は何も見えないので行っても無駄よ」とメンバーの人が言っていましたが、来た印に写真を撮っておこうと、ザックを置いて一人出かけました。何とか“大山頂上”と書かれたプレートを一枚だけ写真に撮って小屋に戻ると、いよいよ下山となりました。外は相変わらずの突風です。前をメンバーの3人が歩いていましたが、一瞬、目の前の女性が消えました。何と風に押されて瞬間的に木道から落ちたのでした。高さは1mほどしかないので幸いにもどこもケガはなかったようです。木道を過ぎて大山キャラボクの林の中を通るころには、先ほどの風はうそのようになくなり、このあとは夏山登山道をひたすら下山します。午後3時が近いというのに、途中で登ってくる人に何人も会いました。雪が無くなりアイゼンをはずして降りると、こんなに登ったのかと感心するほどの下りで、膝に負担がかかるのがわかりました。

出発点に戻り、「大山の森」でお風呂に入ると、何と気持ちのよいことか「あ~幸せ」と本日二度目のため息が漏れます。登り一辺倒の今日のコースでしたが、幸いにも、息の切れるほどしんどいと思ったことは一度もなく、これも鍛錬のたまものかと思いました。今日の大山で今年の山歩きはすべて終了です。来年の5月頃から、どの山を歩こうかと今から楽しみです。もう完全にはまってしまいましたね。



紅葉はほとんど終わっていました。

その他の画像は、TOPページから「山歩き」にお進みください。アルディ観光HP→こちら
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平成25年全国高校女子駅伝 有名校の実力を探る 須磨学園高校(兵庫)の巻

2013-11-22 22:58:59 | 駅伝

昨年の大会から 須磨学園4区の小林美香から5区の前畑有季へ

シリーズで連載しています「全国高校女子駅伝の有名校の実力を探る」、今回は昨年の全国大会で6位となった兵庫の須磨学園高校をデータから分析してみたいと思います。
(例によって敬称略、過去の駅伝記事は、カテゴリーから‘駅伝’を選択ください。)

先日、行われた兵庫予選会では、1時間8分16秒の好タイムで優勝しました。昨年の記録が1時間10分6秒でしたので、単純に比較しても1分50秒も早くなっています。ただ、昨年の全国大会では、1時間8分15秒で走っていますので、この記録だけではなかなか判断できません。
(兵庫県予選会の記録)1時間8分16秒
1区 太田琴菜 19.28 1位(区間記録タイ) 
2区 福田有衣 12.54 1位 
3区 新辰啓乃 09.54 1位
4区 康本花梨 09.32 1位
5区 前畑有希 16.28 1位

まず昨年の、3000mの記録を見てみましょう。
1.太田琴菜  9.21.85
2.福田有衣  9.23.99
3.前畑有希  9.25.75
4.前原利香  9.38.06
5.森崎舞   9.36.19

次に、今年の3000mの記録を確認してみましょう。
1.太田琴菜  9.09.39
2.福田有衣  9.18.77
3.前畑有希  9.24.46
4.前原利香  9.37.68
5.新立啓乃  9.39.50
上位5名の平均タイムは、アバウトですが9:25となりました。昨年の全国大会直前の平均タイムが、9:21でしたので、平均4秒及ばないことになります。

昨年の全国大会を走ったメンバーの内、太田琴菜、福田有衣、前畑有希の3名が残っています。まずタイム1位の太田琴菜を見てみましょう。3000mを昨年と比較すると12秒もアップしています。昨年の全国大会では1区を走りましたが、スタート直後のトラック内で他の選手と接触して転倒するというアクシデントに見舞われました。その影響で区間25位という誠に不本意な結果となってしまいました。監督のねらいとしては、1区で何とかくらいついていき、2区、3区、4区で完全にTOPに立って、最終区を何とかねばる、という図式だったでしょう。確かにこのアクシデントがなければ、優勝、もしくは表彰台の力は十分備えていたと思います。
しかしここからが須磨学園の底力、2区の横江里沙の15人抜きの快走、福田有衣の区間新、小林美香の区間1位など怒涛の追い上げを見せ、3位まで浮上しました。最終区で抜かされはしましたが、やはり須磨学園は強いという印象を与えたのでした。

しかしこの25位というくやしい結果がばねとなって現在の彼女の力になっているのかもしれません。春の都道府県対抗女子駅伝では5区を走り区間4位。白鵬女子の出水田眞紀、立命館宇治の岩井朝香、豊川の加治屋ななこを抑えての記録でした。

次に、タイム2位の福田有衣です。前述のように昨年の全国大会では、区間新の大活躍、また新春の全国都道府県対抗女子駅伝でも、6区を走り、豊川の関根花観や立命館宇治の片田桃華らを抑えて堂々の区間1位は、記憶に新しいところです。3000mのタイムを比較すると、昨年に比べ5秒以上も短縮しています。

次に区間3位の前畑有希です。昨年の全国大会では最終区を走りました。1年生でありながら濱本監督に長い距離への適正を見込まれてのメンバー入りでしたが、結果的には3人に抜かれ6位に後退してしまいました。リベンジを誓って今大会に臨みますが、3000mの記録は、前年に比べてさほど伸びていません。

以上の3名のメンバー入りは、ほぼ確実と思われます。次に続くのがタイム的には、前原利香、新立啓乃になりますが、流動的です。他にも1500mに強い康本花梨や森崎舞もいます。どのようなメンバーになるのかは直前の調子を見てのことだと思います。高校女子駅伝の名門校、今年も中継の前面に出ることは間違いないと思われます。

現状の3000mのTOP50を高校別にピックアップしてみました。
1位 5名 立命館宇治高校(岩井朝香、安藤富貴子、梅原千佳、関紅葉、片田桃華)
2位 4名 豊川高校(鷲見梓沙、関根花観、加治屋ななこ、神薗佳苗)
3位 3名 薫英女学院高校(高松望ムセンビ、松田瑞生、森京香)
3位 3名 須磨学園高校(太田琴菜、福田有以、前畑有希)
3位 3名 興譲館高校(大森巴菜、足立知世、宝田彩香)
6位 2名 青森山田高校(R.ワンジル、西沢果穂)
7位 1名 筑紫女学園高校(由水沙季)
人数が多いほど、層が厚い、言いかえれば大きく崩れることはない安定的な力を持っているといえるのではないでしょうか。逆にいえば他校に負けない力を持った2トップ、3トップがいても、あとの2名、3名の実力に大きな差があれば、それこそリスクとなるのです。

ということで、現在までの平成25年全国大会の予想順位は、以下のとおりとなりました。
1位 豊川高校(愛知)
2位 薫英女学院高校(大阪)
3位 立命館宇治高校(京都)
3位 興譲館高校(岡山)
3位 須磨学園高校(兵庫)
6位 筑紫女学園高校(福岡)

次回は、昨年の全国大会で第7位の青森山田高校(青森)をデータから分析してみたいと思います。掲載は約1週間後です。

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滋賀・湖東を巡る 近江八幡 平成25年11月9日

2013-11-21 22:01:05 | 観光名所

関白秀次が開いた八幡堀 秋の風情が漂っています。

前回の続き)
伊吹山ドライブウエイを出て関ヶ原ICで高速に乗り、竜王ICで降りて、近江八幡にまっすぐ向かいました。観光の起点として、ナビを日牟禮八幡宮にセットしていました。近づくにつれて観光客が増え、白雲橋から八幡宮に通じる参道は、車の通行も難しい状況でした。駐車場は、当然満車と思いきや、随分奥ですが、一台だけ空いていました。ほんとにラッキーでした。八幡宮は、七五三のお宮参りの日だったようで、着物を着たかわいい子どもたちが親に連れられて入っていきました。
自分の子どもたちの当時のことを思い、ああいう時代もあったかなと、懐かしく思いました。

近江八幡は私の大好きな町のひとつです。重要伝統的建造物群保存地区に指定されている新町通りの町並みや、八幡堀界隈は風情があって何ともいえません。特に八幡堀は、その昔、ドブ川状態になっていましたが、青年会議所や地区住民の努力で見事によみがえった歴史がありました。
話は余談になりますが、TVドラマ「鬼平犯科帳」のエンディングで、軽快なギターの演奏をバックに、「春」、川に寄りかかるような満開の桜の枝を前景に、船頭が漕ぐ小舟が客を乗せてゆっくり進むシーンを覚えておいででしょうか。そのロケ地がこの八幡堀です。
このエンディング、春夏秋冬の江戸庶民の情景を描いていますが、特に、真冬の雪が降る夜、二八そばをおいしそうにすする町民、江戸の情景がそのままタイムスリップしたようで、何ともいえません。一番すごいのが、「このエンディングの場面によくぞこの曲を持ってきた」ということでしょう。プロジューサーの才能に驚くばかりです。

近江八幡は、秀吉の甥である、関白秀次が治めた町です。この八幡堀も琵琶湖から水路を通し、物流の繁栄を意図したものでした。秀吉に最愛の実子・秀頼ができてからは、有能な秀次が秀頼をおびやかす存在になるかもしれないと、難癖をつけて切腹をさせたのでした。

川岸には遊歩道も整備されていて、水辺を散策すると、草花や落葉する秋の風情を楽しむことができます。現在ではモーター(清音)のついた屋形船が客を乗せてゆっくり通るので、当時の面影を少しだけ味わうことができます。

このあと新町の町並みを訪ね、伝統ある麩(ふ)のお店などを巡ったあと、お昼にすることにしました。これだけ観光客が多いとどこもいっぱいのようで、食事をする場所を探すのにも苦労します。橋のたもとで、若い女性がうどんのお店の客引きをしていました。道路の反対側に、そばのお店があったので覗くと、まだそばの出ていない客が3組もあって時間がかかりそうだとあきらめました。「いっらしゃいまぜ」の声や断りもなかったのが残念でした。近くの通りかかった店先に、京料理のメニューを置いている店がありました。少しだけ贅沢な感じがしましたが、せっかく訪ねた近江八幡、たまにはいいかと入ることにしました。
中に入ると、畳の部屋に2組の先客がありました。小さなお庭があって、その石のカエルの置物に、ジョウビタキがとまりました。人懐こい鳥です。そのうち私達だけになって有り難いことにゆっくり食事ができました。さて食事が済むと、最後の買い物です。

クラブハリエでバームクーヘンを買って帰ります。専用駐車場はいつものごとく満車。店内に入ると、甘い香りが漂っています。出来たてで日もちがしないものと、するものと買う場所が分かれています。おみやげにもするので、日もちのするものをいくつか買いました。そして日牟禮ガーデンを散策したあと、帰途につきました。自宅に着くのは約4時間後、今回は少し無理をして久しぶりに遠出をしました。今度は伊吹山のお花畑に花が咲き乱れるころ、もう一度訪ねて見たいと思いました。(滋賀・湖東の旅 おわり)



日牟禮ガーデン ゆっくりコーヒーを飲むにはいい場所ですね。
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