鞆地区港湾道路整備事業の看板を真剣に見つめるバスガイドさん
港の道路際に立つ看板に、鞆町が抱える課題解決の第一歩として、と題して次のように書かれています。=江戸時代からの町並みや港の風景を残す鞆町は、生活していく上で様々な課題を抱えています。広島県と福山市は、住民の皆さんが安全に安心して暮らせるよう、この事業を計画しています。鞆の誇る伝統文化は、人々の暮らしが続くことによって、後世に引き継がれていくものと考えます。=
広島県と福山市は、鞆港に橋をかけ、護岸工事をし、一部を埋め立てて公園を整備し、駐車場を設けることによって町民の安全と観光都市としての活性化を取り戻そうとしています。このような古い町並みはなかなか暮らしにくいのでしょうか、住民は減る一方でついに5000人を割ったそうです。ただ橋がかかることによって景観は大きく損なわれ、その価値は著しく減少することに間違いはないでしょう!もう足かけ30年近く争われているこの問題ですが、私たち部外者から見れば、今のまま、そっと残しておいてもらいたいと思いますが、看板にあるように住民がいない町並みは、ただのテーマパークに過ぎません。
鞆に行ったらかならず立ち寄る老舗の喫茶店の奥さんの話によると、町の外から来られた方で、橋を架けるのに賛成の人は過去、たった二人だけだったとか。個人的にはトンネル案がベストだと思いますが、方法は他にはないのでしょうか!過去の遺産を保持しつつ、住民の方が暮らしやすい町づくり、ほんとに難しい問題ですが、いったん工事にかかると後戻りできません。賛成派と反対派以外の方の意見も聴いてみたいものです。