未熟なカメラマン さてものひとりごと

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池泉回遊式日本庭園 歴史の縮景園と、わが国初の庭石ミュージアム仙石庭園

2023-05-11 20:57:21 | 庭園
訪問日:令和5(2023)年4月13日(木)

(縮景園)広島市中区上幟町

広島県立美術館で、川瀬巴水の新版画を堪能したあと、お隣の縮景園を訪ねました。県立美術館のロビーからも一部俯瞰することもでき、期待も膨らんでいました。美術館から出るともうそこは縮景園です。
赤いシャクナゲや、紫や白の藤も見ごろです。カエデの新緑が美しくて癒されます。さすがに観光都市広島、欧米からと思われる外国人が目立ちました。また前撮りをするカップルもいて、華を添えます。
色とりどりのツツジも見ごろで、池に映る様はとても見事でした。
縮景園は、広島藩浅野氏の家老で茶人の上田宗箇が作庭し、400年の歴史があります。以後、代々の大名により手を加えられ、原爆にも遭いましたが見事に復旧し現在に至っています。
ただ一つ残念なのは、どの方角をみても背後にそびえるビル群です。市の中心部にある以上これは仕方ないですね。



県立美術館から見る縮景園の調馬場跡地  現在は梅林として親しまれています。


ちょうど見ごろのシャクナゲ 後は県立美術館


アップで見る きれいですね!


藤の花も満開でした。今年は例年に比べ開花が早いようでした。


ツツジも鮮やか


一番奥までやって来ました


立派な茶室がありました


新緑と大きな池 癒されますね 縮景園は、国の特別名勝に指定されている


独特の石橋は、跨虹橋(ここうきょう)という


新緑が池に映りこむ 池の名称は濯纓池(たくえいち)という


東屋で休憩する人


この建物は、清風館(せいふうかん)と言い - 1964年建築で木造平屋建ての寄棟造・柿葺、東側に花頭窓がある数寄屋造の茶室。


ハトがなぜかこちらを見て首をかしげている


八重桜が見ごろでした。青空とのコントラストが素敵でした。


アップにしてみました。


悠々亭(ゆうゆうてい) - 1969年再建


ツツジが池に映りこんでいます


箱根の山のホテルを連想してしまいます


カメの甲羅干しです 池の水、もう少し透明度が欲しかった


前撮りの撮影が行われていました


入園口に出てきました。

(仙石庭園)東広島市高屋町高屋

広島からの帰りに立ち寄ったのが仙石庭園(せんせきていえん)です。東広島ICで降りて走ること10分。駐車場からは、こんなところにとても広い日本庭園があるとは想像もできませんが、案内板に従い進むと登竜門と書かれた入園口が見えてきました。自販機で券を購入し(大人1000円)、目の前の改札口へ投入すると開門です。
パンフレットによると、敷地面積は、約12,000坪(40,000㎡)あり、園内には仙石湖、わに池、伏龍湖と三つの池があります。散策路の道沿いには、大きな石がこれぞというばかり並べられて、かつて見たことにない景色が広がっています。
まるで石の見本市です。
NHKの人気番組「ブラタモリ」をまじめに見ておけばよかったと、思いつつも、まさにここは庭石のミュージアム。帰りに若い男性のスタッフの方に「これだけ大きな石を集めると相当、お金がかかったでしょう」と尋ねると「石はそれほどでもありませんが、運賃は相当にかかりました」とのこと。
医師の山名氏が私財を投じて20数年かけて集めた石のコレクション。日本で唯一の庭石の庭園。一度訪ねてみてはいかがでしょう。



駐車場からは何も見えません。こんなところに大きな日本庭園があるんでしょうか?


仙石庭園の案内版


登竜門、入園口です


大きな石のテーブル、白砂青松の庭園、由志園や足立美術館を連想します。


このような大きな石がいたるところに


これは、バーベキューコーナーでしょうか。できれば完全に分けてほしかった


庭園サイト「お庭さん」が絶賛しています


通りに八重桜が咲いていました


もみじ園 秋の紅葉は素晴らしいとのことです


仙石湖 もう少し透明度があれば、よかったのですが、この水どこから来ているのでしょう?


こちらにも八重桜


平日の遅い時間だったので、庭園を独り占めです


集めた庭石、3000個以上だそうです


歩いているだけで癒されます


わに池 石の並びが何ともいえません


ベンチも、もちろん石製


伏龍湖 3つ目の池です。中央にあるのが亀島


こちらも、贅沢な石の配置です


仙神大滝 水源がどこにあるのか気になりました


きれいな石が水を受けて輝いています


引き返します


あちらこちらにも大きな庭石


これだけ樹木があると手入れも大変でしょう


仙石富士 草焼きのあとでしょうか。こげています


未知の両側にこれでもかというほど並ぶ庭石。まるで見本市のようです


存在感のある石です


ボタンも咲いていました


入り口正面の大きな木

最後までご覧いただきありがとうございました




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昭和の庭師 重森三玲のふるさとを訪ねて 岡山県吉備中央町

2021-08-23 23:05:20 | 庭園
訪問日:令和3年8月2日(月)

重森三玲は、昭和を代表する作庭家で、主に大きな石組の枯山水で知られています。私が彼の作品に最初に出会ったのは、京都・東福寺の石庭・方丈庭園でした。

その後、出身地が岡山県吉備中央町であり、その町に記念館があることを知ったのは、随分あとのことでした。私も何度かお話をさせていただいたことのある京都の斎藤忠一先生は、早くから三玲に師事され、三玲の実質的にデビュー作となった春日大社の庭園のこともうかがっておりました。

日本庭園が大好きな私は、少しジャンルは違いますが、ふと彼のふるさとを訪ねてみたいと思いました。ナビをセットし、向かったのはいつも利用している岡山自動車道賀陽IC方面、まもなく目的地につきましたが、そこは公民館の駐車場、入り口の急な坂道にびっくりしました。
目の前にあるのは吉川公民館、あれ記念館は?というとありました。右手の平屋の小さな建物でした。


吉川公民館と重森三玲記念館


吉備中央町立吉川公民館


こちらが重森三玲記念館 記念館は同地区出身であり昭和を代表する造園学者である重森三玲を顕彰する資料館となっています。また敷地には大正3年(1914)に、三玲が18歳の時に初めて設計した作品である茶室「天籟庵(てんらいあん)」が移築され、平成11年(1999)に登録有形文化財となっています。


記念館横にあるこの庭園は名前を「三玲」といい、孫にあたる重森千青(ちさを)氏の作品です。


公民館の受付を訪ねると、大きな七夕が飾ってありました。


地元の三玲の作品を紹介する大きなボードがありました。

御用の方は、公民館受付まで、と書いてあったので、早速受付を訪ねお庭を見せてもらうようお願いしました。すると担当の女性の係の方が、鍵を持って出てこられ、慣れたしぐさで案内をしていただきました。
お庭は、資料館の裏側にありました。茶室と何とセメント製の小さな庭園、こちらは撮影禁止になっていました。係の方によりますと、撮影に気を取られて、飛び石でころんでしまう方も出たため、安全のためそのように決められたのだとか。私も何度か、「飛び石の上を歩いてください」とやさしく注意を受けました。
茶室は何と若干18歳の時に設計した三玲の作品だとか?
隣に立派な社が見えたので、尋ねると吉川八幡宮だそうで、このあと境内を散策させてもらいました。


吉川八幡宮は国の重要文化財


石の鳥居をくぐると


見えてくるのが、県の重要文化財に指定されている吉川八幡宮随神門


向こうに見えてくるのが、国の重要文化財に指定されている本殿。


社伝によれば、平安時代の後期・永長元年(1096)に京都の石清水八幡宮の別宮として創建。
三玲も保存活動に尽力したそうです。


境内にとても大きな古木がありました。

賀陽支所の中庭にある友琳の庭

次に訪ねたのが、賀陽支所にある三玲の作品です。資料館から15分ほどの距離でした。
賀陽支所は、とても近代的な建物です。その中庭にあるのが、「友琳の庭」です。
当初は京都友琳会館のため作成したものですが、閉館に伴い2002年に出身地の吉備中央町のこの支所に移築されたものです。
中央部の幾何学模様は、束熨斗(たばねのし)をデザインしたものだとか。まさに三玲の和モダンを象徴した作品だと思います。周囲に苔と石組みの島が配置された池泉回遊式庭園となっています。
小さな人口池の水は絶えず循環しており、どこか清々しさを感じました。



立派な支所の建物


真っすぐ進むと、庭園がありました。


びっくりするくらい斬新なデザインです。中心の幾何学模様は、束ね熨斗(たばねのし)をイメージしているとか。熨斗(のし)とは、熨斗鮑(のしあわび)の略称で、アワビの肉を薄く長く剥ぎ、引き伸ばして乾かしたもののことで、江戸時代以降、古事の贈り物や引き出物に添えられたのが始まりとされています。これを細長く帯状にし、何本か重ねたものを「束ね熨斗」と呼んでいます。


真横から見たところ


中心をご覧のような石組が、いくつも取り囲んでいます。水は循環し想像以上にきれいです


一番奥側から見たところ


苔と石組は落ち着きます


このような大きな石を使ったものもあります

このあと、帰途につきましたが、途中、高梁市の江戸時代・小堀遠州により作庭された純和風の頼久寺庭園に立ち寄りました。

高梁市 頼久寺庭園


頼久寺(らいきゅうじ)は、足利尊氏が諸国に命じて建立させた安国寺の一つです。


その中にある国指定名勝の庭園は、備中国奉行・小堀遠州(こぼり えんしゅう)の初期の作庭で(1605年頃)、禅院式枯山水蓬莱庭園です。俗に「鶴亀の庭」と呼ばれる天下の名園で、はるかに望む愛宕山を借景に、砂の波紋で海洋の感じを出し、中鶴亀二島の蓬莱石組、鶴島の三尊石組を配し、さらに、大海の波のあらわすサツキの大刈込みで背景を整えています。この豪華な大刈込みは、遠州独特のものです。(高梁市HPより)


丸窓から見る額縁庭園


ガラスに描かれた富士と帆掛け舟


犬養木堂の書がかかっていました


頼久寺庭園 はるか向こうに見えるのは愛宕山


大胆なサツキの刈込は遠州独特のもの、青海波(せいがいは)と呼ばれる


この素晴らしい景観を独り占めでした


裏庭にスイレンが花をつけていました


かわいい童地蔵が見えました


シオカラトンボが頭にとまったので、スイレンを王冠に見立てて撮影してみました

最後までご覧いただきありがとうございました。

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香川県丸亀市 中津万象園(なかづばんしょうえん)百本鳥居を訪ねて

2020-07-14 23:31:12 | 庭園
令和2年6月22日(月)
讃岐うどんの人気店「麺処綿谷(わたや)」でボリュームたっぷりのおいしいうどんをいただき、丸亀城を散策したあと、せっかく瀬戸大橋を渡って四国まで来たのに、このまま帰るのはもったいないと、観光パンフレットを眺めしばし思案したのでした。



中津万象園の百本鳥居

そこで目に留まったのが、丸亀市中津の中津万象園(なかづばんしょうえん)の百本鳥居でした。竹やぶに平行して続く朱色の鳥居。どこか風情が感じられ、被写体としても期待が持てるのではないかと思いました。

学生時代、京都の伏見で過ごした私にとって、伏見稲荷大社の千本鳥居は、特に懐かしく思い出されます。こちらの稲荷神社は、その伏見稲荷大社から勧請(かんじょう=分社)されたものです。鳥居は、1993年から企業や個人による奉納が始まり、一昨年で60基、令和になって奉納をよびかけ、ついに念願の100基になったものです。

この中津万象園、敷地内にあるレストランには一度だけ来た事があったのですが、正式に庭園を訪ねるのは初めてでした。資料によりますと、この庭園は、丸亀京極家二代藩主の京極高豊が中津別邸として築堤したのが始まりだそうです。広さは栗林公園の約3分の1の5ha(1万6千坪)もあります。



入園口(東門)


美術館入り口


回廊が続く


青松の庭


うちわの里、海望亭


白鳥観音


茶室・松帆亭


回棹廊 島は橋でつながっている

当日のこの時間は、平日ということもあって、来園者は数組程度、コロナ禍の真最中、ということを考えれば、これも仕方ありません。
併設されている絵画館とのセット券も販売されていましたが、今回は庭園だけにしました。予想をはるかに超える広い園内、手入れも素晴らしく行き届いていて感心します。大きな池は琵琶湖に例えられ、近江八景になぞらえて八つの島が配置された池泉回遊式庭園となっています。

園内には、周囲に配慮して目立たないように、二つの建物が配置してありました。陶器館とうちわの里(海望亭)です。全体的にフラットで、山を借景とした栗林公園とは趣を異にしていますが、完璧に近いほどに、整備された園内は、とても清清しいものがあります。
茶室もいくつかあって、それらが落ち着いた景色となっています。



大傘松は、樹齢600年


大傘松と母屋(茶室)


観潮楼は、江戸時代後期の煎茶茶室


池にかかる松の枝が美しい


筆海亭を臨む


大傘松から稲荷社を望む


稲荷社から大傘松を望む


竹林と鳥居


竹林と鳥居


百本鳥居


イチョウの木


実をつけていた


全景


園内


邀月橋(ようげつばし)


水蓮橋

さて、お目当ての百本鳥居は、竹林に沿って稲荷社に連なっており、真新しくて、とてもきれいで雰囲気はありました。引き続き寄進が増え、間隔が蜜になれば、さらに見栄えがよくなることでしょう。今後、できれば鳥居の下を石畳にしていただければ言うことはありません。京都伏見稲荷の鳥居を一手に引き受けている長谷川工務店によると5号で、もって7~8年だそうで、同じ大きさのこちらでの維持管理も大変だと思われます。

鳥居で雰囲気を楽しんだ後、シンボルとなっている邀月橋(ようげつばし)から、園内を眺めるとこれまた絶景、絵になる景色が広がっています、最後に水面ぎりぎりに配置されている水蓮橋、蓮の葉の形がイメージされた飛び石が、ほどよい高さで連なり、京都の鴨川や平安神宮神苑を彷彿とさせています。

途中、休憩しながら散策するとちょうど1時間ぐらいでしょうか。時間的にも距離的にもほど良い運動になりました。また違う季節にもう一度訪ねてみたいと思いながら万象園をあとにしました。

(公益財団法人中津万象園保勝会 中津万象園・丸亀美術館)


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城下町・津山を訪ねて その1 名園・衆楽園

2020-01-21 22:02:54 | 庭園
令和2年1月13日(月)祝日、久しぶりに岡山県津山市を訪ねました。例年、寒い冬は県北方面に行くのを尻込みするのですが、雪の心配の要らない暖冬の今年は、その心配はまったくありません。
鶴山公園は、春の桜の季節に訪ねているので、今回はパスし、まず向かったのが大名庭園の衆楽園です。


国指定名勝 衆楽園  岡山県を代表する池泉回遊式大名庭園

駐車場から入ると、まず目に飛び込んでくるのが、広い池です。池には、たくさんの鴨など水鳥が羽を休めていました。



池の水面に木々が映り込む


カモなど水鳥が羽を休める


土橋も映り込む

ブルーの静かな水面に、庭園の木立や木橋が映り込み、実に絵になる景観が広がっています。
空は青空で小さな丸い雲がいい感じで浮かんでいました。
岡山県の日本庭園というと、まず岡山市の後楽園ですが、ネットで検索するとかならず2番目にランクされるのが、この衆楽園なのです。
ありがたいことに、入園料は無料。市民の憩いの場として、広く愛されているようです。
正門から反時計回りに、散策することにしました。



茅葺きの東屋・風月軒は撮影スポット


中は畳敷きでくつろぐこともできる


寒そうなアオサギ

茅葺屋根の東屋(風月軒)は、畳敷きになっており、ゆっくりくつろげそうです。
園内で、感心したのが、曲水です。高低差を利用し、うまく設計されています
2番目に印象に残ったのが、大きくて高い松です。
普通、松というと、人工的に曲げてその美しさを鑑賞するものですが、こちらの松はまっすぐ自然のまま上に伸び、幹も相当に太くて、私達が知っている松とは似ても似つかぬものでした。



曲水 微妙な高低差で水が巡る


流れに竹製の熊手、ごみ摂り用でしょうか


水面に映る木橋が美しい


季節を感じさせる松の巨木のコモ巻き


まっすぐ天に伸びた松


びっしり敷かれた松葉

もう1つの大きな建物は迎賓館、広間は見事なもので、行事などに利用されているのでしょうか。
隣の茅葺の建物・余芳閣の2階に上がってみると、こちらも畳の間で、座布団や座椅子などが置かれていました。
見事な眺望をゆっくり鑑賞でき、誰もが、殿様気分を味わうことができます。



迎賓館


余芳閣


2階に上がってみると、眺望抜群


紅葉島から見る庭園


最後に表門付近から一枚

聚楽園おわり
その2 城東の町並みと安国寺・石林園 に続く
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日本一の日本庭園・足立美術館を見て感じること

2019-12-12 21:28:57 | 庭園
先月の初め、日本一の日本庭園として知られる島根県安来市の足立美術館を久しぶりに訪ねました。尾道自動車道から、途中、奥出雲の桜井家住宅に寄りましたが、井原から車での通算所要時間は、ちょうど3時間でした。
相変わらず、大型バスの観光客で賑わう光景は、以前とまったく変わっていないように思えました。
一番の目的は、庭園の撮影でしたが、どちらかというと、この日は曇り空、条件的には今ひとつでしたが、こればかりは、どうしようもありません。
入館料は、強気の2,300円で、びっくりしますが、実は日本ではもっと高い美術館があります。箱根小涌谷にある岡田美術館2,800円、さらに最高額なのは徳島県鳴門の大塚国際美術館3,300円です。

足立美術館の日本庭園は、いくつかのエリアに分かれています。順路を進むと、順番に庭園と本館の展示物を見ることができます。また、さらに、河井寛次郎の陶芸や、新館の現代作家の作品を見ることも可能です。
さて、庭園ですが、最初に姿を現すのが、苔庭で、続いて枯山水庭、白砂青松庭、池庭と続きます。庭園は、とてもきれいに維持管理されていて、枯葉一枚落ちていません。特に白砂青松庭では、芝生と白砂の境界線がくっきり。これは、芝生の縁を小さなバリカンで丁寧に刈り込むのだそうです。

白砂は奥出雲町横田産の「横田砂」、年に1回砂を運び出し水洗いを行っているとのことです。
庭園は、「昭和の小堀遠州」と称えられた作庭家・中根金作、京都の小島佐一、そしてオーナーの足立家によって手を入れられ完成しました。
いつ見ても変わらない庭園の完成度は、素晴らしくまるで絵画を見ているようです。それゆえに、見ていて何かしらの緊張感を覚えるのは私だけでしょうか。
逆に、そのスケールの大きさや完成度から、日本庭園の一番の要素である、わび、さびといった感覚は、あまり感じることはできません。
いつ見ても変わらないその景観ですが、静かなたたずまいや四季の移り変わりや経年を感じられるのが私たちが知っている日本庭園なのですが、残念ながらその感性はありません。

しかしガラス越しに見る庭園は、いつもはっきり、くっきり、恐らく反射防止フィルムを貼ってあるのでしょうが、雨や風などの気象条件に左右されることなく鑑賞できるのは、それは確かにありがたいことです。
そして、徹底された維持管理には、スタッフの皆さんのたゆまぬ努力が注がれているのでしょう。
肝心の撮影ですが、陽の射す快晴の青空よりも、できれば均一な薄雲状態の方が、庭が活きる、そんな感じがしました。



ガラス越しに最初に姿を現すのがこの景色 苔庭から枯山水庭を望む


少しだけアップで撮ってみました


苔庭


苔庭のアップです


日本一の庭園に酔いしれる入館者たち


枯山水庭


額縁庭園 足立美術館を代表する景観です


順路の途中に小さな紅葉したカエデがありました


なぜか、ホッとします


床の間の向こうには、この人出


池庭


白砂青松庭

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