未熟なカメラマン さてものひとりごと

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おのみち住吉花火まつり 撮影日記=後編= 

2013-07-27 09:37:03 | 撮影

迫力のある打ち上げ花火

(つづき)
尾道ロープウエイの終点・山頂駅に着き、千光寺公園に出ると、そこには花火を見る大勢の人の姿がありました。コンクリートの縁に座り込んで話をしているカップル、立って雑談をしている人など、浴衣姿の若い女性も多く見受けられました。しかし花火を撮るには、木々など障害物も多く、これは意外でした。レストランの展望台に上がれば抜群の眺望とはわかっていますが、ずらり並ぶ三脚を見ると、ここでの撮影はあきらめるしかありません。
そこで、千光寺まで降りてみることにしました。この道は確か「文学の小道」だったと思います。月明かりだけをたよりに、曲がりくねった坂道を降りて行きますが、「ここでころんでは話にならない」と、本日一番の慎重さで歩きました。千光寺までこんなに下っていたとは思いもよりませんでした。途中、見晴らしがよいと思われる大きな石の上には、かならず人がいてカメラを構えています。恐らく随分早くから来て場所を確保しているのでしょう。
 
そして、千光寺に到着です。松の木がある縁台付近には、びっしりと先客が場所を摂り、入る隙間もありません。千光寺のお堂の欄干付近もカメラを構えた人であふれ、これは営業妨害ではと思うほどです。しかしここで撮影するしかないと意を決し、隅の方で三脚をセットし、カメラを備え付けて後方から構えます。自宅を出る前にカメラの設定は済ましていました。ピントは無限大、シャッタースピードはbulb(バルブ)モード、絞りはISO200でF14です。リモートスイッチも接続していました。場所も離れているので、花火の全体像をいかようにも撮影することができます。

準備ができたあとは、後方から三脚を構えます。後ろに気を遣いながら少しずつ、前進し、納得とは行きませんが、なんとか撮影できるポジションに構えることができました。撮影時間は、3秒から5秒ぐらいでしょうか。あまり時間を摂りすぎると、露出オーバーとなり、真っ白になってしまいます。特にスターマインなどは光量があるので注意が必要です。また、バランスも大事です。右に、左に打ちあがる箇所がずれると、バランスの良い画像となります。まったく同じ位置に上がると、面白味のないものとなってしまいます。それから、随分高く上がるものもありますし逆の場合もあります。あとは運と勘がたよりです。それでも1時間もすると結構な枚数になります。帰りのこともあるので三脚をしまい、千光寺をあとにすることにしました。千光寺道、途中の空き地という空き地にはかならず人がいて花火を見ています。石段にも右に左に人が座りこんでいるので降りるのにも注意が必要です。

2号線まで出ると、あとは一路、ベイタウン尾道を目指し来た道を帰ります。尾道大橋を過ぎたころに、ふと橋と花火をセットで撮ろうと思いました。空き地でまたまた三脚をセットしカメラを乗せて撮影です。しかしアングル的には、もう少し高い位置から撮らないと絵にならないこともわかりました。再び三脚をしまいこんで歩き始めますが、先を若いカップルが同じように歩いていました。家を出てから一度も水分を摂っていなかったので、相当のどが渇いていました。これだけ汗をかいたら、熱中症になるかもと、そんなことを考えていると、やっとベイタウンに到着です。時刻はちょうど午後9時半でした。花火も終わる時間です。やれやれと車に戻ると、まず自販機を探します。喉をうるおしてやっと一息いれることができました。帰りは高速を利用しましたが、自宅に着いたのは一時間後の午後10時半でした。

花火の撮影よりも、久しぶりに本格的に歩いた、というのが今日の印象です。結局、簡易椅子は一度も使用することはありませんでした。撮影の成果はというと、まあまあというところでしょうか。おのみち住吉花火まつりのHPの昨年のギャラリーを見ると、皆さんすごい迫力で、自分の未熟さを痛感しているところです。体重は2キロも減っていました。しかしもうこりごりではなく、来年もぜひ挑戦をしたいと思っているところです。



尾道大橋と花火
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おのみち住吉花火まつり 撮影日記 =前篇=

2013-07-24 23:18:59 | 撮影

尾道水道から打ち上げられる花火はどこか情緒が感じられる

久しぶりに尾道の花火を見に行こうと思いました。ただ問題は駐車場です。いろいろ考えたあげく、今回は福山駅近くの立体駐車場に停めてJRで行くことにしました。しかし、駐車場に着いてびっくり。何と空きを待って車がずらりと並んでいるではありませんか。どうしようかと思いましたが「仕方ない」とりあえず尾道まで行けばあとは何とかなるだろうと、車を走らせました。
「花火駐車場P」と書かれた案内板に従い、尾道バイパス高須ICで降りて尾道市街へ入り南下。あとは、「花火駐車場P」の看板を頼りに進みますが、すでにどこも満車の表示でした。あとで調べると、ここはベイタウン尾道といい、花火大会の臨時駐車場として施設と企業が協力し2,000台収容可能となっていました。どこも満車ということは、それでも足りなかったということでしょう。困ったと思いながら走らせていると、いい感じの空き地が見つかり、他の車に倣って私も駐車させてもらいました。(断っておきますが路上駐車ではありません。)その頃、花火の空砲が聞こえ始めました。(余談になりますが、これは号砲花火と云って大会や交通規制開始の合図のために使用されるものです。)

ここからは、尾道大橋さえ見えず、会場まではどのくらいあるのだろうと少し不安もありました。しかし足に自身のある私は、とりあえず歩いてみることにしました。停留所では、大勢の人がバスを待っていました。国道2号線の歩道を歩いていると、西山別館が見えてきました。順調かと思いましたが、次にびっくりすることが、「打ち上げ花火会場まで徒歩40分」の看板があったのです。左肩にビニール製のケースに入った三脚をかけ、右手には、カメラバックと折り畳みの簡易イスを持っている状態で、これはショックでした。
でも早足で歩けば30分で行けるかもと、一生懸命歩きますが、次の看板で、徒歩35分となかなかその時間が縮まりません。脇をバイクや自転車がどんどん通り抜けて行きます。尾道造船を過ぎ、しばらく行くとやっと尾道大橋が見えてきました。山側の橋脚の下では、多くのカメラマンが三脚を立てているのが見えます。なるほど、あそこならよいアングルで撮れるでしょう。道路沿いの民家では、道路の脇で椅子を出し、うちわであおぎながらビールを飲む人の姿もありました。のどかでいいですね。これが昔スタイルの花火の鑑賞法です。そして浄土寺を過ぎ、やっとのことで、千光寺ロープウエイ乗り場までやってきました。所要時間は、結局看板の表示どおりとなりました。

歩いて千光寺道を登ってもよいのですが、帰りのこともあるので、ここは体力を温存しようと、片道切符(280円)を購入しロープウエイを利用することにしました。本日に限り午後10時まで営業しているとのことです。このロープウエイ、15分ごとに運行されていて、所要時間は3分。この時間では8名ほどが乗車しました。満員で乗り切れないのではと危惧したことがうそのようです。待ち時間の間に、花火の打ち上げが始まりました。みなさん一斉に外に出て、花火の見物です。「お戻りください!出発しますよ」と事務員のような制服の、若くてきれいな女性のガイドさんが、笑顔で案内してくれます。山頂に近づくにつれて視界が広がり、尾道水道から打ち上げあげられる花火の様子がよくわかります。なんと美しいことか。見物船も繰り出し、町並みが花火の光で赤く映し出されます。尾道の花火は、13,000発、見物人は35万人の広島県下、最大の花火大会なのです。(つづく)



ハート形に見える花火
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鳥取の旅 鹿野往来(しかのおうらい)から三朝温泉へ 

2013-07-22 23:39:03 | 旅行

千本格子の美しい気品漂う城下町 鹿野往来

(つづき)
実は、朝出かける前に、急ぎ訪問予定地をピックアップしていました。第一に「砂の美術館」と鳥取砂丘、次に鳥取市上町の観音院庭園、そして鳥取市鹿野町・鹿野往来(しかのおうらい)です。
そして、帰りに名湯三朝温泉の三朝館でゆっくり湯に浸かって帰るというコースです。
 砂丘を見た後、観音院庭園で、池泉観賞式庭園を眺めながら、抹茶をいただく予定でしたが、どっと疲れが出て、庭園は次の機会にすることにしました。また鹿野往来も場所を確認していなかったので、今度機会があればということにしました。ナビを三朝館にセットして、砂丘をあとにしました。
 右手に日本海を見ながら国道9号線を進んでいると、突然、鹿野という道路標識が目に留まりました。「ここにあった!」と思い、一瞬迷いましたが、せっかくなので、寄って帰ることにしました。9号線を左折し、正面の山に向けて一直線という感じです。右手には、石州瓦の立派な民家が旧道沿いに建ち並び、左手には、見渡す限りの田園地帯。非常にのどかな風景です。

 10分ほど走って、やっと鹿野往来に到着しました。きれいに舗装された町並みがあり、車を乗り入れましたが、昔ながらの細い道、どうしようかと迷っていると、すぐ左手に観光駐車場がありました。鹿野往来は、江戸時代初期、亀井氏が城を築いたことで城下町が形成され、商工業が盛んな町として賑わいを見せていました。鹿野往来はこの城下町の道幅や水路が400年前の形でほぼ残っており、その当時の歴史を感じることができます。

道の脇の水路を豊かな清水が流れ、ところどころに竹製の手づくりのプランターにセンスのよい花々が植えられていて、とても清々しい気分にさせてくれます。町並みの途中を左に進めば、城址公園、その先を右に進めば、大工町と町並みはまだまだあるようでしたが、時間もあまりないので、少し散策したあと、食事処「夢こみち」で一息入れて帰ることにしました。お店は古民家を改修した、吹き抜けの土間があるお店。お店の方に「この町並みはいつごろできたものですか?」と尋ねましたが、「よくわかりません」とのことでした。通りがこのようにきれいになったのは、このお店ができたころで11年ほど前のことだそうです。アイスコーヒーをいただいて、涼をとったあと、鹿野をあとにしました。

 次に向かったのが、三朝温泉の三朝館です。対向車が少ない田舎道を快適に進むと、懐かしい三徳山山佛寺、国宝投入堂へ通ずる道です。落石注意と書かれた標識を何か所も目にしました。しばらくして三朝温泉・三朝館に到着です。時間が遅くなったのでチェックインの時間と重なり、ひょっとしたら旅館の人が玄関で予約のお客様を待っているのではと、心配をしながら旅館の正面に車をつけると、案の定、数名のスタッフの方が近寄ってきます「温泉だけお願いできますか?」と声をかけると、「はい!結構ですが、車を河川敷に移動いただけますか?」との返事。車を河川敷に移動し、受付で申し込みをしました。入浴料1000円を払って大浴場に向かいます。ロビーの向こうには、日本庭園の緑が広がるとても豪華な作りです。大浴場の洗い場には3人の先客がいました。私はすぐに露天風呂に移動します。広い湯船が3つあり、じっと浸かっていると風がほおをかすめ、なんと気持ちのよいことか。まさに至福のひとときです。こんな贅沢気分が味わえるなんて何と幸せでしょう。

露店風呂から大浴場に戻ると、そこにはもう誰もいなくて貸し切り状態でした。手足を伸ばし、限界まで浸かって出ると、汗がどっと吹き出します。温泉の正しい入り方として、出るときに体を蛇口の水道水で流さないこと、ときいたことがありました。せっかくの温泉成分が流れてしまうからです。私は、最近このことを順守しています。1000円は、今はやりのスーパー銭湯に比べて少々高いかもしれませんが、温泉地の有名旅館のお風呂を貸し切り状態で味わえる、贅沢なひととき。これはおすすめです。お風呂から出て冷たい冷水をいただき、冷房の効いた畳の広間で足を延ばし汗が引くのを待ちます。汗が引くころ、すっと体が軽くなり、気力がみなぎります。

とても満ち足りた気分で、三朝温泉をあとにしました。


世界有数のラジウム温泉


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砂の美術館に感動!

2013-07-18 22:25:15 | 美術館・博物館

大作が並ぶ砂の美術館。

7月14日(日)鳥取市の「鳥取砂丘・砂の美術館」に行って来ました。自宅を8時半頃出発、例によって岡山自動車道・賀陽ICから高速に乗り、中国道・津山ICで降りて国道53号線を北上、智頭から鳥取自動車道を経由して、11時半過ぎに現地に到着しました。駐車場はどこも満車の状態でしたが、運よく美術館に近いお土産センターの無料の駐車場に停めることができました。
この「砂の美術館」、初めての訪問でした。資料によると世界で唯一の全天候型の砂像の美術館だそうです。もともと屋外の展示のみでしたが、昨年から作品のほとんどを屋内に展示しています。これにより保存度が随分よくなったようです。世界の著名な砂像彫刻家による作品が、体育館のような会場にずらりと並んでいます。今回で第6期になるそうで、テーマは「砂で世界旅行・東南アジア編」となっていました。会期は今年の4月20日から、来年の1月5日までです。うれしいことに撮影はOKで、多くの入館者が記念写真や思い思いのカットで撮影を楽しんでいました。砂像のうち、アンコールワットは、一番の大作で、クメール王朝の繁栄を表した、象での行進、古い寺院、ジャングルなどが砂のレリーフで見事に表現されています。

それにしても、砂だけでよくこのような砂像を作れるものだと感心しますが、ほんとに砂と水だけで作られているのだそうで、ただただ驚くばかりです。木枠の中に砂と水を入れよくかき混ぜて圧縮して空気を抜き固める、この作業を繰り返して大きな塊(土台)を作るのだそうです。砂像はそのうち水分が抜けて白っぽくなりますが、強度には影響がないようです。
3階にも上がることができ、そこからの俯瞰した眺めは、感動的です。また直接、屋外に出ることもできて、いくつか作品が展示されていました。アウンサンスーチン女史の砂像は大作です。

今日は天気もよく、展望台から見る砂丘と空のブルーがとてもきれいに感じられました。美術館を堪能したあと、もうお昼の時間になっていたので、ちょうど美術館の隣にある、鮮魚仲買人直営の「海鮮問屋村上水産・どんぶり」で昼食を摂ることにしました。人気店だからか、場所がいいのかずっと列ができていました。しかし、丼がメインなので客の回転率もいいのでしょう、先客が5組ほどありましたが、10分少々の待ち時間で席に着くことができました。仲買人直営のお店なので、浦富定置網で捕れた新鮮な魚介類は、当然味も良く、お値段も手ごろです。
このあと、せっかくなので砂丘を歩いてみることにしました。カメラの撮影からすると、歩いたり登ったりと苦戦する観光客の様子、また飛んだり、風にあおられたりする姿も、被写体としては最高なのです。
ということで、私も、日本海岸が真下に見下ろせる馬の背まで歩いて行こうと思いましたが、カラカラに乾ききった砂丘の砂はサラサラで、柔らかく、足をとられて、なかなか前に進みません。特に馬の背の急な斜面は何度も休憩しながら登りました。やっと登りきると、皆さん、安どの表情です。眼下に見渡す日本海の海の景色はまさに爽快。多くの人がカメラにおさめていました。帰りは、斜面を下るわけですが、のぼりと違い、なんと楽なことか。砂がショックを吸収してくれ、膝への負担もなく、走って下りました。こうして車に帰ると、疲れがどっと出て、今日は他を回る気力もなくなり、あらかじめ決めておいた三朝温泉に向かいました。    



とても歩きにくい砂丘。でもあの上まで行ってみたい。
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岡山県の花の名所を訪ねて(7月) アジサイ・長法寺(津山市)

2013-07-11 23:03:36 | 神社・仏閣

境内がアジサイで埋まる長法寺。300年の歴史を刻む石垣が美しい。

 7月6日(土)岡山県のアジサイの名所・津山市の長法寺を初めて訪ねました。時季的にもう遅いかもと思いながら、期待も半分ありました。岡山自動車道・賀陽ICから中国自動車道に入り院庄ICで降りて、15分ほどで目的地に到着しました。市街地からすぐのところにありますが、あたりは水田も混在する閑静な住宅地です。細い道を進むと、「長法寺駐車場」と書かれた案内板がありました。先客でしょうか、車が1台停まっていました。少し歩くと、山の上にとても美しい多宝塔が見えてきました。

そして進むと、先ほどの駐車場よりは幾分広めの空き地があり、こちらも駐車場に利用されているようでした。1台の中型の観光バスが停まっており、運転手さんが外に出て、乗客が帰るのを今か今かと待っている様子でした。プレートを見ると香川NOでした。はるばる香川からも来るんだと感心し、またうれしくもありました。お寺付近の道端で見たアジサイは、もう勢いもなく、見ごろは過ぎている感じでした。「アジサイももう終わりですね!」と運転手さんに声を掛けると、「そうですね。お客さんから叱られるかもしれません。ツアーの企画は難しいですね」と、お客さんの反応が気になる様子でした。

やはり遅かったか、と石橋を渡り小さな仁王門を潜ると、まっすぐに伸びる石畳の参道があり、その両側には、びっしりアジサイが植えられていました。がしかし、どれも色あせた感じがして見ごろは過ぎていました。城郭のような石段を登っていくと左右からアジサイが寄りかかるように迫ってきます。そして登りきると阿弥陀堂に出ます。左手には鐘楼もありました。こちらの境内にもアジサイが目立ちます。

長法寺は、美作国金光山長法寺といい、天台宗比叡山延暦寺の末寺です。天平7年(735年)行基による草創といわれ、嘉祥元年(848年)第二祖慈覚大師が十一面観世音菩薩を刻み、草堂を結び中興。末寺二十ケ寺になるまで栄えましたが、再三の兵火により焼失。現在の地へは、弘化2年(1845年)にやや西の平地にあったものを快玄和尚が移したと云われています。明治6年の津山城取り壊しと同時に場内のアジサイの描かれた襖を当時の本堂に移したのがきっかけでアジサイが植えられるようになったとのことです。境内には30種、約三千株のアジサイが植えられ、見ごろの時季には、初夏の風情を求めて多くの観光客がやってきます。

ここで遠くから見えた、あの多宝塔が気になりました。位置的には、まだまだ上の方のようでしたが、せっかくなので案内板にしたがって上がってみることにしました。阿弥陀堂の裏側は、広いスペースの墓地となっていました。さらに登ると、車道を横切り、急な階段があり、それを登りきると、やっと多宝塔です。とても新しく美しいものでした。資料によると、この多宝塔は、創建1150年を記念した事業で、平成5年に着工し、平成8年3月に完成しています。ここからの津山市街の眺望は、すばらしく、夜景の撮影スポットとしても知られているようです。このころから雨がぽつぽつと降ってきました。これは大変と帰りを急ぎます。雨は一時のことで止みましたが、上の方から境内全体を眺めると、石垣の下にアジサイの園がありました。参道脇から、アジサイをかき分け進むと、石垣が幾重にも重なり、阿弥陀堂の上に先ほどの多宝塔が見えました。素晴らしい景観でした。一眼レフカメラを提げた観光客を何人も見ましたが、ここまで入ってくる人はいませんでした。

昨年、岡山県のアジサイの名所として有名な大聖寺に行きましたが、ニホンジカに花芽を食べられて深刻な被害を被っていました。裏山一体にアジサイが植えられその数、5000株とも1万株ともいわれていました、その点、長法寺は、町中なのでそういう心配はありませんし、規模もそこまでありません。しかし寺院の建物と300年の歴史を持つ石垣、そしてアジサイと多宝塔、それらがうまくまとまっていて、被写体としては最高のお寺ではないでしょうか。駐車料、入山料もすべて無料というのも有難いですね。来年、もう一度見ごろの時季に訪ねてみたいと思いました



長法寺多宝塔は、平成の名塔。まるで京にいるような錯覚を覚える。
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