国営備北丘陵公園ひばの里 本文とは関係ありません。
シルバーウイークの日曜日、井原市内に身内が所有する空き家があり、ご近所に迷惑かけてはと、庭の草刈りと清掃に行ってきました。
刈払い機をセットし、作業始めた矢先、道路を挟んで向かいに住んでいる親戚が、やってきて、
「ここ数日前から、子猫の鳴き声がする。どうも天井裏から聞こえているようだ。」
「それも、1匹ではなく、2匹はいるかもしれない。」
「ほっておいては、死んでしまい、大変だ。」
と言って帰っていったのです。鳴き声がする建物は平屋で古く、救い出すために天井を壊すことに躊躇はしませんが、降って沸いた話に、少し気分が滅入りました。
とはいえ、先に今日の目的の草刈りをしなくてはと、取りあえず考えないことにし、作業に集中しました。そして数時間後、おおかた片付いたところで、難題の子猫のことに取り掛かることにしました。
鳴き声のする廊下に近い天井の板を、のこぎりで切り取り、5センチほど隙間が空いたとき、子猫の顔が見えました。急いでダンボール箱で受けると、1匹がその中に飛び降りてきました。続いてもう一匹、さらにもう一匹、いや3匹もいたと思っていると、さらに鳴き声がしました。
合計4匹もいたのです。2匹は濃い目のグレー、もう2匹はトラの縞模様でした。互いに体を寄せ合い箱の中で動き回っています。
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しかしそれからが大変です。
保健所に引き取ってもらえればいいのですが、まず市役所に電話をして相談してみることにしました。当直の若い職員さんでしたが、担当部署が休みでこちらではわからないとのことでした。
次に、日頃愛犬がお世話になっている、ペット美容室にも電話をかけて聞いてみました。
子猫は、数時間おきにミルクが必要、動物愛護センターに行けばいいが、あるのは岡山とのことでした。
そこでとりあえず、ミルクをやろうと牛乳を買ってきて与えましたがあまり飲みません。そうこうしているうちに約2時間が経過し、どうしたものかと途方に暮れてしまいました。
最後に向かいの親戚に、相談してみることにしました。
そこで話したのは、子猫は生まれたてではなさそうなので、あのままにしていても親猫が母乳を与え、ほっておいてよかったのかもしれない。
以前、すぐ近くの廃校になった学校の校舎に、同じように5匹の子猫が生まれ、親猫を飼っている家の人が引き取りに来たというのです。
おそらく、今回もその家の猫が、産んだのだと思うが証拠があるわけでもない。その家の前に子猫の箱をそっとおいて帰ろうという話も出ましたが、それも無責任ということで結局いい案が浮かびません。
とりあえず、家の前にこの箱を置いておけば、鳴き声を聞いて母猫が来るだろうという結論に達しました。イタチにでも食べられないかと心配もしましたが、親戚の見ておいてあげるからいいよという言葉に救われました。ほんとに有り難いと思いました。頼んで申し訳ないという気持ちと、あのかわいいネコたちがどういう運命に遭遇するのか心配する気持ちが交錯しながら自宅に向かいました。
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