未熟なカメラマン さてものひとりごと

ようこそ、おいでくださいました。

こんな身近にとても器用な人がいた。

2010-10-26 22:21:23 | 工芸


華鴒大塚美術館の、「はなとり展示室」の小スペースにご覧のような竹細工が飾ってありました。題は「コオロギのオーケストラ」とあります。目以外の材料はすべて竹だそうで、実によく出来ています。ひとつの大きさはせいぜい6・7センチ程度。バイオリン、ホルン、ハーブ、ピアノとオーケストラのパーツが揃っており、どれもがとても細かい造りです。一番おもしろいのは、竹の部材の使い方。脚などは、まさに本物そっくりです。
制作者は、何と同じ社内のとても身近な人でした。そのような趣味があるとは聞いたことがありませんでしたが「能ある鷹は爪を隠す」といいますからね。ピアノはわざわざカタログを取り寄せて作ったそうですが、その熱の入れようはたいしたものです。細工は、ごみが出るため戸外でするそうですが、ご本人にとってはまさに癒しの時間なのでしょうね!いやはやいろんな趣味をお持ちの方がおられます。
「おじさんに、作ってみんか!」といわれたのが最初の動機だそうですが、次回作がとても楽しみです。興味のある方は是非、華鴒大塚美術館に行って力作をご覧ください。
(11月の初旬まで展示予定)

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茶室 写しとは?

2010-10-25 22:14:01 | 茶道

尾道・浄土寺庭園

昼食場所は、点心料理の點心(てんじん)でした。三段重ねの茶箱弁当には旬の味が満載。お膳の紙の敷物が手造りでとても好評でした。窓が開いているので土地柄、虫が入ってくるのもご愛嬌です。食後には。お菓子と抹茶をいただいて満足満足。このあと庭園を散策しひと時の休息をとりました。
続いて訪ねたのが、NHK朝の連続テレビ小説「てっぱん」の舞台ともなっている広島県尾道市でした。尾道での訪問先は、「爽籟軒庭園」と国宝の浄土寺です。爽籟軒庭園は、江戸時代から続く豪商橋本家の別荘で平成19年、尾道市が譲り受け、整備したのち、一般に公開されています。塀の外観がどこか瀬戸田の平山美術館に似ていると思いました。入園料はたったの100円、それにしてもパンフレットの何と豪華なこと。団体ということで、尾道市教育委員会の方の説明がありました。この庭園の一番の見所は、何とっても茶室・明喜庵です。あの利休作といわれている京都大山崎の国宝・妙喜庵・待庵の数少ない写しといわれています。ところで、写しといっても100%ではなく、微妙に手を加えているところがおもしろいですね。こちらでは、にじり口の右側面の2箇所の下地窓が、待庵が同じ高さなのに、こちらは手前が高く段違いになっています。茶室の名前の通り、明るく照らすために高くしたのでは、との説明がありました。
それにしても写しとは、いったいなんでしょう!パンフレットには、「ゆるされた数少ない写し」とありました。そして本歌になにかあったとき、次の本歌になるともありました。ゆるされた、ということは、「誰に?」と、とても気になるところです。
次に向かったのが、国宝の寺として知られる浄土寺です。バスを降りて急な石段を登ります。それにしてもこの勾配は尋常ではありません。JR山陽線の高架下を横切るかたちで歩道をつけたためにこのような急勾配になったようです。本堂(国宝)で住職のお話を聞きました。なんとあの足利尊氏がこのお寺で戦勝祈願をしたそうです。いったん火事で消失したあと、町人の若い夫婦(年上女房)が寄進したそうですが、よくぞそのようなお金があったな、いったい何者?と不思議なことばかり。
住職のお話にも熱が入り、予定時間を大きく過ぎてしまいました。露滴庵は、末の特別展開催のため拝見できず、方丈から眺めるだけとなりました。この茶室は、藪内流の燕庵の写しで重要文化財に指定されています。遠くから眺めるだけでも重厚な存在感が感じられます。このあと、宝物館を拝見し、尾道をあとにしました。

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ギネスに認定されない世界一の筆

2010-10-19 21:42:08 | 美術館・博物館


10月11日(祝日)、私が所属している茶道・上田宗箇流井原遠鐘クラブの研修旅行があり、初めて参加いたしました。井原文化教室、岡本社中との合同企画で、参加者は総勢20名でした。事務局に確認したところ、井原遠鐘クラブとしての研修旅行は、平成11年以来、実に11年ぶりとのこと。前回は、宗箇山登山だったそうです。
今回の研修旅行の最初の訪問先は、現在、陽明文庫・国宝展が開催されている広島県熊野町の「筆の里工房」でした。入口を入るとフロアーには、受付、ミュージアムショップなどがあり、展示場はその下、1階になっています。傾斜地を利用して建てられているため、入口は2階になっているようです。
学芸員の方に案内されて1階に降りると、まず迎えてくれるのが、世界一大きな筆、ギネスに申請したそうですが、どうも筆とほうきの区別がつかないらしく、認めてもらえなかったそうです。材料は馬の尻尾だそうですが、実際、筆として人間が使えなければ筆とはいえない、私にはそういう気がしました。
 特別展では、陽明文庫収蔵品の中から、藤原定家の書など国宝8件、重要文化財9点を含む計50点が展示されていました。書にはまったく、うとい私には、達筆がどういうものかまったくわからなくなりました。
 しかし、江戸の時代からどうして、山間部の熊野町に筆という産業が発展してきたのか、興味あるところです。筆の材料はイタチ、タヌキ、馬、ヤギ、鹿、リスなど獣の毛を使用していますが、そのほとんどを中国やアメリカ、軸は岡山県や島根県から仕入れているそうです。つまり熊野産のものは何もないということです。農繁期に大阪・奈良などで筆や硯を買って売って歩く、これが熊野と筆とのかかわり合いです。このあたりは、近江商人と似ていると思いました。それから、藩や県が振興を推し進め産業として根付いたということでしょう。 種類も、毛筆用から、画筆、化粧筆と種類は様々です。今では全国の80%から90%を熊野産が占めているそうです。たかが筆といっても高価なものは数十万もするそうですから驚きですね。

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街路樹もオリーブ

2010-10-05 22:47:26 | 観光名所




土曜日に、社内の親睦旅行で小豆島に行ってきました。小豆島は、2年半ぶりでした。新岡山港からフェリーで1時間10分。土庄港からまず最初の目的地「寒霞渓」に向かいます。こちらでは、何と街路樹もオリーブなんですね。小豆島は日本で最初にオリーブが栽培されたところで有名ですが、車中から見る景色、ほんとにいたるところでオリーブが目に付きます。青々としたグリーンの実をたくさんつけている木もあります。収穫も近いですね。

オリーブといえば、我が家にも1本ありまして、うれしいことに2年ほど前から実をつけるようになりました。通常2本ないとダメなようですが、バラ園の隅に植えているのでそのせいでしょうか!1本でも十分、実をつけています。今年こそうまく漬けてみたいと思っています。年々大きくなって、道路にはみ出し、人様のご迷惑に!この木は意外なほどねばりがあって剪定したあとも処理に苦労します。

さて勾配のある山道を進むと、なんと突然20頭ぐらいのニホンザルの集団に出くわしました。赤ちゃんザルもいて、じっとこちらを見ています。かわいいですね。思わずカメラを向けました。
寒霞渓は、紅葉の頃がシーズンなのでしょう!他の団体は、まったく居ませんでした。11月の中ごろが一番の見ごろだそうですね。その頃には大いに賑わうことでしょう。
今回の旅行の企画担当者は、あえて閑散期のこの時期を狙ったといっていました。

それはそうと、この寒霞渓は、日本三大渓谷美とあります。前回も小豆島に来たとき他の二つはどこだろうと調べてみたことがありました。日本三大渓谷とは違い、美とついているところがみそですね。確かに美しいことに間違いはないのですが、ネットでいろいろ調べてみても結局わかりませんでした。三大奇勝というのには入っていましたが、渓谷美の方が、イメージがいいですよね。ま、今度観光協会にでも尋ねてみたいと思います。ご存知の方がおられたら教えてください。(小豆島つづく)

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