京都文化博物館別館は、元日銀京都支店
6月10日の日曜日、私が加入している華鴒大塚美術館友の会の美術展観賞旅行があり参加しました。今回は、私の大好きな京都で、京都文化博物館と細見美術館を訪ねます。個人的には両館とも初めてでした。華鴒大塚美術館前を早朝7時に出発。お天気はまずまずの薄曇り。途中でのトイレ休憩を含め、所要時間は、3時間半でした。
まず、最初に向かったのが、京都文化博物館です。案内書には、重厚な赤いレンガの建物が載っていました。国の重要文化財だそうです。博物館にはバスが駐車できるような場所はおろか、近くまでも行けません。ということで、御池通でバスを降り、高倉通を歩いて博物館に向かいました。
この狭い通りで見かける町屋が、いかにも京都という感じでした。そのままの民家もあれば、改装してしゃれたお店になっているものもあります。2階に垂れ下がる、すだれは下部が留められ丸みを帯びて京都らしい風情を漂わせています。通りに面したカフェテラスで新聞を広げ、主人を寝そべって待つ、ラプラドールレトリバーがいて、その光景がいかにも都会だなという印象を持ちました。
そして、京都博物館玄関前に到着すると、何と建物は近代的な7階建でした。その隣にあのレンガの建物が見えます。別館となっているようです。記念写真を撮り、館内へ。ロビーの隅で学芸員さんの説明を受けます。来週から「特別展=平清盛」が始まるところで、タイミングとしては今一つというところでしょうか。私が特に気にいったのが、デジタル技術でコピーされた絵巻物(北野天神縁起絵巻・平成記録本)が液晶画面に大きく写し出され、わかりやすく注釈も入って、ほんとに魅了されました。また時代ごとに次々と映し出される京都の歴史も見ていて飽きません。
そして、次に気になっていたお隣のあのレンガの建物へ入ってみました。広角のレンズを持ち合わせていなかったので、いくら引いて写しても入りきりません。この建物は、もと日本銀行京都支店だそうですが、その天井の高さには驚きます。今時、冷暖房のことを考えると不経済だと思いますが、他に何か理由があるのでしょうか。たしかに夏場は風がよく通って涼しいのかもしれませんね。
少し時間があったので、外に出て周辺を散策し、被写体となるものがあるかどうか探してみました。三条通りまで歩くと少し賑やかになります。途中に、レンガ造りのレトロな建物がもう一つありましたが、こちらは郵便局のようでした。
こうして、京都文化博物館の見学を終え、アミタ本店で昼食をしたあと、次の目的地、細見美術館に向かいます。こちらでもバスの駐車はなかなか難しいようで、岡崎公園内から歩いて行くことになりましたが、数分の距離です。
細見美術館、外観はとても斬新です。ワンフロア―はそれほど広くありません。受付を入ったところが、第一展示室で学芸員の方から説明を受けました。若冲、琳派など江戸時代中期を代表する絵画をはじめ、平安・鎌倉・桃山時代の優品も多く見応えがあります。 残念だったのが、茶の湯釜の展示がなかったことでした。私が一番気に入ったのが、パンフレットにも採用されたかわいいナデシコの花、どこかやさしくて控えめなところに惹かれます。
その後、2班に分かれて見学することになりました。私たちの班は、最上階の茶室でお茶をいただきます。お茶のお点前はなく、点て出しでした。竹を丸く編み込んだ竹製の涼しげな花入れが飾られた広間、着物の女性により、お茶とお菓子を運ばれました。この茶室は有名な方の設計だそうです。茶室の前のフロアーは、オープンとなっており、岡崎公園や、遠くの山々まで見渡すことができます。このあと地下にある二つの展示室を見た後、美術館を出て、岡崎公園集合場所の周辺を散策してみることにしました。京都市美術館、府立図書館、平安神宮大鳥居など。そして集合場所の京都市勧業館の前まで帰り、待っていると、舞妓さんが二人、目の前を通りました。これはラッキーとあわててカメラを構えましたが後ろ姿しか捉えることができませんでした。各花街の舞妓さんが交代で週に一度、京都の文化を紹介するため、この勧業館に出演しているそうです。
こうして、あっという間に時間が過ぎて、帰りのバスが到着し、京都をあとにしました。井原への帰着は、夜の8時の予定です。往復7時間はちょっとつらいですね。
細見美術館 古香庵で抹茶をいただく
正真正銘の舞妓さんです。