通航頻繁の海峡で魚雷を発見 英国

長さ6メートルの海底に沈んでいたと思われる魚雷が通航量の多い英国海峡で見つかったと英国ライフボート協会の係官が発表した（2月9日GUARDIAN）

漁師のPeter Storeyは East Sussex のBeachy Headの6浬沖合で発見した。ドーバー海峡沿岸警備隊と英国海軍爆弾処理班が急行。処理班の専門家は 魚雷の装薬部分は腐食していて危険はないと判断。Eastbourne RNLIのMark Sawyerによれば,これは英国製Mk9型魚雷で刻印から1955年に点検されテストされたものと判明したという。

漁師の最大の注目点はこの魚雷がフェリーの航路にあったことであると。「もしこれが爆発すれば大変と心配した」という。しかし装薬部分は腐食し、残りの部分によって貝表面に浮いていた。漁師 Storey氏は魚雷にロープを巻きつけ Sovereign港近くまで運んだという。 爆弾処理の専門家は水曜日の0700 GMTに到着、港の中に入れても危険のないことを確認した。Sawyer氏は「これは訓練用の魚雷と思える」と。
「 Sovereign港の人々は運び入れた時に本当に安全かどうか心配した」と。

中国は魚市場に欠乏をもたらすか

専門家によれば中国の魚類および水産物に対する需要の成長は一部の魚類や水産物の供給と価格にすでにかなりの衝撃を与えている（2月11日ロシア漁業新聞）

ある予測によれば、中国の中流階級の数の増加とその購買力は常に増加し続け、今後他の魚についても影響を与えるであろうと。Elite Seafoodの代表 Jason Carterによれば,中国とその他の開発途上国における魚と水産物の需要は世界の魚市場に長期間にわたる品薄を生じるという。"IntraFish"のインタビューにおいて同氏は,中国の一人当たり水産物消費は米国のレベルに到達し、先市場は水産物の不足が到来するという。 オランダのGIKO社の代表である Eddy Koppersは中国に加工場を所有しているが「中国消費者の嗜好が変化している。栄養価の高い非養殖物の需要が増加している。たぶん、ロブスター、エビ、マグロ、サケグリーンランド・ハリバットなどに影響するだろう」と。

中国の魚と水産物市場は今日の世界で最も急速に成長している市場の一つである。このことが世界市況に影響し、特に天然物および養殖物のエビにその証拠がみられるであろう。香港および中国における高価な大型エビの需要は増加していて、南欧で元来需要の多いエビが少なくなった。デンマークの貿易会社SoleaInternationalのAdrian Leahによれば、中国は大量のエビをベトナムとその他のアジア諸国から輸入している。中国市場向けのエビは2009～2010年にかなり増加、十分な原料を我々の欧州の需要に向けるためには中国との激しい競争に勝つ必要がある。カナダ最大の漁業グループClearwater Seafoods の役員Colin　MacDonaldによれば、「冷水性エビの輸入も増加、また近い将来アサリ類、カニ、ロブスター、ホタテについても同様になると。中国の中流階級は栄養価の高いタンパク質をとり欧風化した食事をするようになっている、かれらは購買力がある」と。

中国の魚加工会社Ocean One Enterprise社のFrank Zhouによれば、短期的に見て中国やその他の開発途上国が需要増大により世界市場を品薄にするようなことはない、という。「中国の人々は安価な水産物だけを購入している。高価なサケやロブスターといった品目は依然レストランやホテル消費に限られている。「しかし、将来的には中国が原料入手と価格に影響を与えるだろう。とにかく中国がどんな製品にせよ消費を拡大すれば品不足となり価格は高騰する。その傾向はすでにイカでみられる。このことは近いうちにエビでも見られるだろう。中国人はエビ好きだ、近年輸入量は明らかに増加している」取引は高値のオファーによって決まるので欧州の購買担当マネジャーらは中国、ロシア、それに加えてインド、中近東などが供給において重要な役割を演じるだろう、高値を出した者が勝つのだから」こうした環境の中で需要増大は養殖に向かうだろう。

開発途上国の中で、世界第2位の人口を擁するインドは養殖分野でもリーダー的な立場にあり国内食需要に応じた生産量増加の可能性がある。その実現には財政的、労働資源的および天然資源が必要であるがそれらをインドは持っている。環境基準と維持可能な開発が必要となる。

日本のタンカーが衝突事故 台湾海峡

タンカーSUNRISE　SAKURAが中国漁船HUI-MIN YUE　1928と2月8日衝突、32人の乗った漁船は救難信号を発した（2月11日）

漁船は穴が開いたが荒天にもかかわらず、沿岸警備隊が救助に当たった。漁船は曳航され、タンカーは調査のため中国の港に入港した。SUNRISE　SAKURAは積載トン数7506，1996年建造、パナマ船籍である。