memories on the sea 海の記録

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パウア貝の大量密漁    NZ

2011-02-22 11:55:55 | 水産・海洋
漁業取締官と警察は昨日Wairarapaで708個のパウア貝と密漁者の車両を押収した。(2月8日TFSND)

当日の早朝係官らはMataikona岩付近でパウア貝を集めているグループを発見。3台の車に10人の密漁者らはMastertonに戻る途中に停止を命じた。車両の一台からはパウア貝と潜水具がブーツの中から見つかった。何人も貝類を獲ることを許可されていない。
パウア貝はすでに殻から外されていたが、重量は18~130グラムであり、ほとんどがアンダーサイズであった。Hawke’s湾地域の現場作戦マネジャーRay McKayはMasterton漁業係官が145個のパウア貝を先週押収したがCastlepoint地域のこのグループが獲ったものとみている。同氏によればおよそ1000このパウア貝がこの地区で一週間に押収されている。漁業取締官はRuamahanga川地区で900個の貝殻を発見、週末に捨てられたものと推定。

「まったく残念なことだ」とMcKay氏はいう。「リクレーションの人々の自発的な協力を得ることが漁業省のプライオリテイであるが、我々は露骨な違反に対しては躊躇しない」同氏は怪しい行動を見かけたら電話通報することを呼びかけている。「Wairarapaの沿岸は長大であり、この環境破壊に対する発見は住民の協力によるしかない」という。

パウア貝とは・・・
パウア貝は個人的な楽しみとしても、また商業目的でも採集されるが、いずれの場合にも厳密な漁獲制限が設けられている。個人で採る場合、一日あたり一人10個体が上限である。また H. iris では殻長 12.5cm、H. australis では同 8.0cm を下回る個体を採集してはならない。採集方法は素潜りに限られ、スキューバなどの装備を用いることは違法となる。
パウア貝の身の採集と輸出には世界的な需要がある。パウア貝の密漁はニュージーランドの主要産業ですらあり、しばしば基準を下回る大きさの個体を含む何千ものパウア貝が違法に採られている。パウア貝の漁業権はマオリ族の習慣上の権利であるが、濫用された場合に取り締まることは困難である。漁獲制限はニュージーランド水産省(Ministry of Fisheries)と警察( New Zealand Police)との協働による巡回により厳しく実施されている。摘発されればダイビング装備やボートなどの道具類が没収され、罰金が科せられるとともに時には懲役刑の対象となる。ニュージーランド水産省によれば、2004年および2005年には1000トン近くのパウア貝が密漁され、そのうちの75%が漁獲基準を下回るサイズの個体だったという。


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