最新の治療法など、地元の医療情報を提供する「メディカルはこだて」の編集長雑記。

函館で地域限定の医療・介護雑誌を発刊している超零細出版社「メディカルはこだて」編集長の孤軍奮闘よれよれ・ときどき山便り。

二日酔への対応

2007年03月25日 14時03分23秒 | お酒

二日酔いで午前中はぼんやりとする。
校正も終わって、後は印刷所に任せているだけの幸せな数日間を過ごしている最中なので、そんなにひどくない二日酔いにはちょっぴりそれを楽しむ余裕もある。
思い出した本があったので、探し出した。
「酔っぱらい読本・壱」(吉行淳之介編、講談社)。
もう20年以上も前に読んだ本だ。丸谷才一や吉田健一などの酒にまつわるエッセイを集めたものだが、読みたかったのはキングズレー・エイミスの「二日酔」。
二日酔を「形而下的あるいは肉体的二日酔」と「形而上的あるいは精神的二日酔」とに分類、肉体的二日酔には14の対応策を紹介している。
その3番目は「今こそ大量の水を飲むこと。当座ののどの渇きをとめるのに必要な量より、もっと多くを飲むこと。アルコールは脱水作用が強いことで悪名高いものであって…」。
朝、眼が醒めたら貪欲に水を飲むべきである。本当はハリケーン級の二日酔が待っているときほど、寝る前に飲んだ水の量が翌朝の症状緩和に大きく影響を及ぼすことは幾度も経験した。たとえ寝る前に忘れてしまっても、夜明け前あたりに一度眼がさめたら、とにかく水をがぶ飲みすることで午前中の症状には大きな差が生じているはず。水の後にスポーツドリンクという組み合わせもよく実践しているが、これもお薦めかもしれない。
5番目は「どんなことがあろうとも、冷水のシャワーを浴びることは差し控えること。これは当座の救いにはなるかもしれないが、私自身やほかの多くの人々の経験によれば約三十分後に君の『形・酔』のほうが恐ろしい勢で膨れあがることになり、極端な場合には自分が遊星から来た生物のような気分になってしまう」
シャワーの経験はもちろんあるが、冷水はやらなくてよかった。頑張って早朝の温泉に行ったことはあるが、快方に進んでいると喜んでいる時間はそう長くはなく、かなり後悔した覚えも。
14番目はドナルド・ウォットの衝撃療法と呼ばれるもので、「甘いリキュールのようなものをタンブラーで一杯、朝飯のかわりに飲む」というもの。
所謂迎え酒ですね。やったことはないが、おそらくこれは二日酔いの不快感が繰り返すだけではないでしょうか。悪循環そのものかと。
結局、じっと嵐の過ぎ去るのを待つしかなく、朝に「もう二度と…」という誓いが忘れかけてくるようなら、再び二日酔を生み出す準備に突き進む気持ちになってきたということで、次の二日酔いまでの休憩時間を楽しむことができるはずである。
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