完全無欠な「もうすぐ前期高齢男」日記

「もうすぐ前期高齢男」に進級「老いの自覚」を中心にUpしていきます。

いまだに居る「バカモノ」   ~飲酒運転の意味~

2007年03月05日 | Weblog
私は中年である。

春一番というには強すぎる風が吹いて、スキー場のナイターの光が落ちる。
雪国に春が来るのである。

「心」揺れる季節の到来だ。
春と言うのは、何かと気忙しい。私のような「宮仕え」の人間は特である。
にも拘らず「事」はなかなか進んでいかない。

実はお決まりの「人事異動」の内示があり、あっと驚く!異動だった。

・・・少々心乱れているのである。

いつもよりも長い「覚悟を決める時間」をもてあます「春」である。


さて、昨日の夕方またまたとんでもない場面に出くわした。
春になり、だいぶ陽も長くなり天気が良いと6時近くまで明るい。

その時間に、少々遠出をして国道を走っていた。隣には女房を乗せていた。

数キロ前から前を走っている車の挙動がおかしい・・・。

妙にスピードが遅い。そして「フラフラ」している。
対向車と対面車がなくなると、いきなりスピードが上がる。

そして、フラフラ・・・。

ほぼ間違いなく「酔っぱらい運転」だ。

昨年から、特にこの「飲酒・酒気帯び運転」はとても厳しい罰則を受けることに
なったはずだが、いまだにこんなバカモノが居る。



最近の交通犯罪に関する法律は、徐々に「方向性」を変えつつある。

「業務上過失致死」と言うのは、どういう意味かと言うと「車を運転する」と
言う「業務」(仕事の意味に非ず)で「過失」を犯し、人を「死に至らしめた」と
言うことだ。(古文の勉強みたい・・・)

そして、ちょっと前の交通犯罪の最高刑がこの「業務上過失致死」で「最長
5年の懲役」だった。

だいたい、日本の法律において「殺人」とは「明らかな殺意」を持って、
「計画的」に実行されたものを言うらしい。

しかし「人が死ぬ」ことに、その前提は当てはまるのだろうか?
人一人が死ぬことによって生まれる家族の「不幸」に、それらの前提が
意味を持つだろうか?

結果的に「人が死ぬ」事の原因の「過失」に「酒を酔う」事は、
すでに「明らかな殺意」と「計画的」と言う部分に踏み込んでいると
判断できないだろうか・・・。

確かに個々の事例における条件を精査する必要あるだろう。


現代の一般人は「裁判」と言うものに「復讐」の意味を見出すだろう。
しかし、日本の法律において「罪を裁くこと」に「復讐」の意味は含まれて居ない。
日本の裁判にあるのは「秩序」を守るための「罰則」だけだ。

明治時代以前は「敵討ち(復讐)」が公然と認められ、そのことでしか
遺族の気持ちが晴らされないことを、国自身が知っていたのである。

それを近代国家になることと引き換えに「無視」して、さらに
ある時期までは、その量刑と「復讐」がほぼ納得できるものだった。

しかし、現代においては「犯罪の重み」が「心情における罪の重み」と
釣り合わなくなりつつある。


私の車の前をフラフラと走っていた「酔っぱらい車」は、薄暗い中ウィンカーを
出したと思ったら、カーブを曲がりきれずに斜めになって停まった。

後続の車は、不審気にそれを追い越していく。

私も慎重に追い越して帰路を急いだ。

なんにせよ、誰も事故にあわなくて良かった。
一度生まれた「憎しみ・悲しみ」と言う感情は、薄れこそすれなくなることは
ありえない。

今回のことでその感情は誰にも生まれなかったろうから・・・。
不条理な「量刑」で「憎しみ・悲しみ」をつのらせる人間はどこにも居ない。

今回も最後までお付き合いいただきありがとう。
これを読んだみんなが「不幸な交通事故」あいませんように。

私の母は、父の運転する車の自損事故で亡くなった。その「悲しみ」をこえる
悲しみはあまり想像がつかない。(暗い内容になってしまった・・・反省!)

                              may


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