完全無欠な「もうすぐ前期高齢男」日記

「もうすぐ前期高齢男」に進級「老いの自覚」を中心にUpしていきます。

ヒネクレ者のスポーツ観戦

2006年07月10日 | スポーツ
私は中年である。
台風が「北朝鮮」目指して北上している。
かの国の人民に災難の無いようにと
祈らずにいられない「中年」である。

さて、先日ウィンブルドン06’の杉山戦ことを
ブログにUpしたのだが、今、男子シングルの決勝を
見ながら今大会と最近のテニス界を総括する気に
なった。

先日もUpしたよう、私は70年代からテニスを
見てきた。(本当のテレビっ子だったからね)
そして、テニスは80年代で「劇的」に変わった。
何故だか知っている人は「中年」の資格がある。

それはラケットメーカープリンス社が
「ラージフェンスラケット」を作ったことだ。
俗に「デカラケ」と呼ばれて、スイートスポットが
大きく初心者にも楽にボールが打ち返せるように
なった。(今や、小さいサイズのラケットを
見つける方がむずかしいっていうか、まだあるの?)

これ以後、急激にテニスが日本人にとって身近な
ものとなりブームがやってくる。

この当時は、非常に個性的な選手が多かった。
コナーズはステンレス製のウィルソンT2000という
レギュラーサイズのラケットで、フラット系の
ボールをガンガン打ってきたし、
ボルグは木製のレギュラーラケットでトップスピンオンリー
マッケンローはサウスポーでサーブ&ボレー。

女子だって、エバートは正確無比なストロークで冷静、
「アイスドール」なんてニックネームがあったし、
パム・シュライバーは長身で「デカラケ」を使って
サーブ&ボレーでダブルスを得意にしてた。

そして、チェコから亡命してチャンピオンの名を
ほしいままにしたナブラチラワ。「脆さ」を持った
女王で、だからこそ「ワクワク」させてくれた。

マッケンローvsレンドルのUSオープンのビデオは
いまだに私は再生させる。その面白さは、今の
試合の比ではない。

エバートvsナブラチロワの4大会連続決勝戦
なんてのも忘れられない。

・・・それが90年代を迎えた頃から、突然
面白くなくなった。

プレイヤーで言えば男子の「ピート・サンプラス」と
言う選手が出てきたのがターニングポイントだった。

彼は俗に言う「オールラウンド・プレーヤー」
昔は、このタイプのプレーヤーは「特徴が無い」と
言う意味で使われたのだがサンプラスは違った。

今回引退したアガシに勝って17歳でUSオープンで
優勝すると、あっという間にランキング1位になった。

しかし、ヒネクレ者の私は言いたい。
「オールラウンドプレーヤーのランキング1位なんて
ちっとも面白くない!」

何でも出来る人が完璧なプレーをしたら、まるで
ロボットがテニスをやっているようで「人間臭さ」を
感じないのだ。

そして、サンプラスの系列を今のランキング1位
「ロジャー・フェデラー」が受け継いでいて、
特に芝コートのウィンブルドンを得意にしている。

女子は男子と違った意味で面白くなくなった。
それは「強さ=パワー」になってしまったから・・・。
アガシの奥さんグラフまでは、まだ「しなやかさ」を
「優美さ」「華麗さ」を持った女王だった。

アメリカの「ウィリアムス姉妹」の出現が、それを
打ち砕いた。
圧倒的な「パワー」で相手を叩きのめすテニスは
優雅さの欠片もなかった・・・。

男子は「完璧さ」を手に入れたことで「面白み」が
無くなり、女子は「パワー」を手に入れたことで
「優美さ・華麗さ」を失った。

今回の女子決勝も、小柄ながら片手のバックハンドを
得意とするアーデンと南米系パワーヒッター・
モレスモの対戦。「優雅さ」の香りはどこにも無かった。

しかし、男子決勝に一筋の「光明」見えた。
完璧なオール・ラウンダーに負けはしたが
「人間らしさ」を若さの中に秘めた、スペインの
20歳ラファエル・ナダル(世界ランキング2位)が
「ロボット」フェデラーから1セットを取って、
そのロボットの破壊される時の近いのを
予感させてくれた。

世は「スローライフ」ブームであるが、プロスポーツも
良い意味での「スロー」さが残って欲しい願ってしまう、
「中年」のオジサンなのだ。

今回も最後までお付き合いいただきありがとう。
これを読んだみんなに幸福が訪れますように。
今回はちょっと長すぎたなぁ・・・・。
                        may

コメント
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