築地まぐろ屋3代目 豊洲市場場内からのマグロ新鮮情報

築地市場場内で40年以上のマグロ仲卸をしている、『松井水産』より、豊洲に移動しマグロの仕入れ情報、お得情報を毎日に配信

避けては通れません・・・ね。。

2014-11-20 11:34:51 | Weblog
水曜休市明けの3連休を控えた木曜日。
ある程度は予想してはいましたが、
今日の生マグロの相場、全体的にハンパないです(T0T)
北大西洋はカナダ産がたった1本。
値段も今までの倍近くしてますね(><)
養殖の本マグロも近海、南方系のバチも高かったですが、
何といっても一番バカバカしい!?と感じるのがこの



40キロ台の津軽海峡の小マグロ(^^;)
『バカバカしい』という言い方はよろしくないかもしれませんが、
でも小マグロですからね~いくらブランド!?の津軽海峡だとしても・・


まぁ・・・質はたしかに良いですけどね(^^)でも~
正直な所、純粋に魚の価値という点では今の値段には見合っていない!!
そう感じます。。
半分はブランド料ですね(--)

ちなみに津軽海峡の100キロサイズは確かに!!
物の価値としてはあるでしょうね。。
ただ、値段はやっぱり「ハンパ」ではありませんが・・・


で、きっと皆さん気になっていることでしょう!
太平洋クロマグロが絶滅危惧種に指定された問題。。
太平洋クロマグロ・・・そうです!まさしくこの津軽海峡のマグロも
もちろん規制が入れば対象となります。。

ちょっとテレビでニュースをみましたが、もうまさに
『これからマグロが食べられなくなる!!』
ような騒ぎ!
ほれ原因がなんだ、かんだと・・・
そのなかで「養殖の為に稚魚(幼魚)を獲っているの事も大きな原因」
とやっていましたが、これ・・間違いです!!
マグロの養殖は幼魚から成魚に育てるような、そんな悠長なことはしていません。
成魚を網にいれ、半年から1年程度ですかね?エサをやって脂をのせて
網上げをし流通されております。
なので2~3キロのメジをいけすに・・・これはないですね。。
では原因は何なのか???
私のブログを長く読んでいただいている方ならもうお分かりだと思いますが、
春先の九州・韓国船、いや今はもう1年中日本近海どこででもですね・・
資源の枯渇などお構いなしに捕られている20キロに満たないメジマグロ!!
原因はこれ以外にはないでしょうね。。
とくに春先の九州辺りでのまき網漁。
1日に多いときで200トン!少ないときでもトン単位で2~3キロの
ホント、幼魚のマグロの赤ちゃんが獲られています。
(もう何度も書いてますが・・・^^;;)

『漁師にも生活がある』
だとか
「韓国船が獲っちゃうから・・・」
なんてもういってられませんよね??

春先に九州で獲れるのはメジだけじゃないはずです!
韓国船が獲っててもそれを消費しているのはどこの国???
彼らも売れない魚なんかは獲りませんよね。

個人的には今回の絶滅危惧種入りはともかく
太平平クロマグロの漁獲規制は必要であると、思っております。
現にサイズの小さいマグロを獲ることは全面的に禁止されている
北大西洋ではマグロがたった数年で増えていており、今年より漁獲枠が
増えているのはすでに報道でも伝えられているとおもいます。
太平洋のマグロも、クロマグロというよりメジマグロ、関西で言う「ヨコワ」
の規制(というか全面禁止でもいいと思います)は必須ですね。。


今回の騒動で
『マグロを食べることがいけないこと』
みたいになることが一番怖いことだと個人的には思います。
いくら日本人がマグロ好きだからといっても、世界中の海の
全てのマグロを日本人が食べつくすことなんか不可能だと・・思います(^^;)
必要なのは正しい情報!!

『メジマグロを売っている、使っている』
ことが資源保護の一番の敵!!
そんな空気に世の中がなっていってくれれば、太平洋の本マグロは
この先も尽きることのない半永久的な資源として
日本人の大好物であってくれるでしょうね(^^)

そうなってくれることを・・・願います!!


明日も魚は・・・少なそうですね~(T0T)