21世紀の森と広場にある野草園に、6月5日に訪問したところ、2か所の池には環境省のレッドブックに記載された、準絶滅危惧種のアサザの花が咲いて居ました。さらに、たまたま訪問した時間帯が良かったのか、数種の蜻蛉の産卵シーンを見ることが出来ました。
巻頭の写真は千駄堀池のあちこちで飛び回っていた、尾の先端が団扇のように広がっている「団扇蜻蜒(ウチワヤンマ)」です。
池の中ほどでホバリングしていた一頭を見付けましたが、なんとその下には交尾をしたウチワヤンマが水面で溺れているような光景が見られました(下の写真)
野草園に入ると直ぐにアサザの咲いている小さな池(ビオトープ?)があり、そこでは様々な蜻蛉の産卵シーンが見られました。
下の写真は一頭でやってきた「黒筋銀蜻蜒(クロスジギンヤンマ)の産卵シーン」です。産卵が早く、産卵すると直ぐに他所に飛んでいきました。
粉吹蜻蛉帯型(コフキトンボ帯型・粉吹蜻蛉の仲間で羽に模様がある)の雌で、産卵後同じ場所で休んでいた。この個体も雄は見られなかった。
下は、大塩辛蜻蛉(オオシオカラトンボ)で、雌(写真左上)の産卵を見守るかのように、雌の産卵中はほぼ真上を雄が飛んでいて、他の蜻蛉が近づくと追い払っていました。左下から伸びる波紋は、雌の尻尾が水に触れて産卵した直後に生まれたものです。
下は猩々蜻蛉(ショウジョウトンボ)の雄で、 団扇蜻蜒についで個体数の多かった蜻蛉です。
下は時々産卵行動をしていた、猩々蜻蛉の雌で産卵中は周辺を見守るかのように上の写真の雄が飛んでいました。
下は捕食中の青紋糸蜻蛉(アオモンイトトンボ)で、口元を良く見ると蚊のような翅が見られました。
下は園内のあちこちで見られた塩辛蜻蛉ですが、残念ながら雌の姿は見られませんでした。
下は野草園の木道を歩いているときに足元に止まった、やや小さめの塩屋蜻蛉(シオヤトンボ)です。生まれたてなのか体の色付きがまだでしたが、背の模様から雌のようです。