山階鳥研ニュース( 2008年11月号)にオナガガモの記事がありましたので大阪市内の公園で撮影したオナガガモの飛行写真と一緒に紹介しましょう。<・・・>がニュースからの引用
<新潟県阿賀野市で足環を装着されたオナガガモがアメリカのミシシッピ州で回収されました。これは、日本で足環を装着して放鳥した鳥の中で東方向へ渡ったもっとも遠い記録になります>
<回収されたオナガガモは、2008年1月3日アメリカ・ミシシッピ州のルールヴィルでハンターによって銃猟されたもので、アメリカ農務省自然資源保全局を介し、日本の鳥類標識調査のセンターである山階鳥研の標識研究室に足環照合の問い合わせがありました>アメリカらしく散弾銃で射殺されたようです。
<照合の結果、この個体は2000年2月16日に新潟県阿賀野市水原にある瓢湖でオスの幼鳥として捕獲・放鳥された個体であることがわかりました>
<日本で放鳥したオナガガモが、アメリカで回収される例は今までにもありましたが、いずれもアラスカ州・カリフォルニア州・ユタ州などロッキー山脈より以西で見つかったものでした>
<今回のように、ロッキー山脈より東側からの例は初めてであり、もちろん日本から東へ渡ったもっとも遠い記録となります。逆にアメリカ大陸で足環を装着されて日本で回収されたオナガガモを含めても、もっとも遠い部類に属します>
<オナガガモは、夏はユーラシアと北アメリカの北極圏に近い寒帯・亜寒帯で繁殖を行い、冬になると日本や東南アジア、南アジア、南ヨーロッパやアフリカ、北米南部などの温帯や熱帯で越冬します>
<通常、繁殖地から越冬地へ渡る移動範囲(フライウェイ)はある程度決まっており、その範囲内で渡りを行います>
<しかし、フライウェイの中でも繁殖地が隣のフライウェイと重なるケースがあり、異なるフライウェイのオスとメスがつがいになり、繁殖後、越冬地へ渡るときに、オスがメスにつられていってしまうことがあるそうです>