ホオジロガモ♂が大阪市内の公園に渡来してきましたので紹介しましょう。・・・左はハヤブサ
ホオジロガモ(頬白鴨)は、カモ目カモ科に分類される鳥で和名の由来は♂の頬に白い楕円形の模様があるからと言われています。・・・ハヤブサの接近に気がついて潜水するホオジロガモ
北ヨーロッパからシベリア、カムチャツカまでのツンドラ以南の森林、南はウスリー地方で繁殖し、地中海やペルシア湾、日本、中国南部、朝鮮半島などで越冬する旧北区亜種と、アラスカやカナダで繁殖し、アメリカ中部などで越冬する新北区亜種の2亜種分けられています。・・・上はウミアイサ♀、下の2羽がホオジロガモ♀か♂の幼鳥
日本へは冬鳥として渡来しますが、北日本に多く渡来するといわれ、流氷クルーズに参加した際、網走港で多数のホオジロガモを見たことがあります。・・・クチバシ先端が黄色い♀の羽ばたき
一方、本州中部以南で観察される個体は少ないようですが、日本野鳥の会のバードファンというHPを見ると、福岡、山口、岡山、愛媛、大阪など西日本でも写真撮影されています。
全長は♂で約46cm、♀は40cm、雌雄とも他のカモ類と比べて、体の割りに頭部が大きく見えるのが特徴です。・・・下はホオジロガモ♀上はオオバン
♂は頭部が緑色光沢のある黒色で、顔の前面に楕円の白斑があり背は黒ですが、♀は頭部と背は褐色で、体下面は灰褐色。顔には♂のような白斑はありません。・・・ホオジロガモ♀
「鳥名由来辞典」によると、江戸時代前期、黒い翼の一部が白いカモを「はじろがも」と呼び、ホオジロガモもその仲間と考えられていたようです。・・・羽ばたくと翼表面の白い部分が見えます。
さらに江戸中期には♂の頬が白い特徴から「ほほじろがも」、「ほほじろはじろ」、「てこがも」と呼ばれるようになり、現在のホオジロガモに統一されたようです。