日本野鳥の会のHPにチュウヒの過去・げんざい・未来という記事がありましたのでチュウヒの写真と一緒に紹介しましょう。<・・・>が引用部
<平安時代にチュウヒと推測される鳥の記録があり、江戸時代からは「ちうひ」として、確実に存在が記録されています。当時の資料からは繁殖していたかどうかは分かりませんが、日本には古くからチュウヒがいたことは確かなようです>
<大正14年に書かれた図鑑では、チュウヒは日本では数が少なからざる鳥であると述べられ、昭和15年の図鑑では、チュウヒは北海道で繁殖または越冬し、本州は皆、越冬地であると述べられています>
<戦前の記録があまりないため、特に本州では、昔はたくさんのチュウヒが繁殖していたのか、それとも昔から少なかったのかは分かりません。まだ多くの湿地が残る北海道では今も昔もチュウヒが比較的多く繁殖していたと言えそうです>
<太平洋戦争前、チュウヒが生活するような河川の葦原や湿地は今よりも面積が広く、数も多くありましたが、戦後(高度成長期)そのような葦原や湿地は埋め立ての対象となって消滅していきました>
<戦後、原生の湿地環境が減ったために、チュウヒは干拓地を利用するようになり、その多くは干拓地でみられるようになりました>
<日本で繁殖しているチュウヒの個体数は、環境省のレッドデータブックでは数十羽程度といわれています。また、2006年のチュウヒサミットでは、国内で繁殖するチュウヒのうちで確実な記録のあるもので30~40つがい前後ではないかと推測されました>
<これは、もっとも絶滅が危惧されるイヌワシやクマタカの生息個体数よりも少ない数になっています>
<現在のチュウヒが常に開発の危機にさらされやすい環境に生息していることには変わりはなく、彼らにとっては決して明るい未来が待っているわけではなさそうです>