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ROSSさんの大阪ハクナマタタ



山崎豊子の原作は、何年か前に読んでいますが、内容が荒唐無稽だったのでかなり現実とはかけ離れているのではないかとずっと思っていました。



原作の「沈まぬ太陽」をNETで調べてみると、小説出版当初から日本航空が「会社とモデルと想定される人の名誉が毀損されている」とクレームをつけています。



映画では最後に、「この作品はフィクションです」と表示されましたが、日本航空は「日航や役員社員を連想させ、日航と個人のイメージを傷つけた作り話で利益を得ようとする行為は配慮が欠けている」と再び批判しているようです。



作者は、当初から「沈まぬ太陽」をフィクションと断っていますが、123便の御巣鷹山墜落事故を実名で表現していて、事実に基づいたドラマと勘違いする人は多いのではないでしょうか。



司馬遼太郎の作品は、歴史上の人物を実名で書いてあるために、そのまま歴史的事実と勘違いしている人も多いようですが、小説としてかなり脚色した部分があることは良く知られています。



「沈まぬ太陽」のモデルとされた正義の人物の実像は、裏も表もある人間くさい人だったようですが、それでは面白くないので作者が小説として売れるように相当脚色した結果がこうなったようです。



小説を読んだ私が荒唐無稽と思ったのは、その脚色がどうも腑に落ちなかったからで、事実にしては単純すぎるストーリーが至る所にあったからです。



従って小説も映画も、スター・ウォーズと同じような娯楽作品として気楽に楽しめば良いと思います。

海外ロケシーン



ドラマの最後のほうで主人公が、「御巣鷹山事故で家族を失った人の苦しみは、(左遷など)会社で起こる苦しみの百万倍以上」と言う感動的な場面がありました。

正義役の二人



ところが、途中にある10分間の休憩中に客席を見てみると、会社で起こる苦しみを既に超越してしまった高年齢の人ばかりだったので、吃驚してしまいました。


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