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ROSSさんの大阪ハクナマタタ



心斎橋筋と長堀通り交差点の南東角にあったソニータワーは、ソニー製品のショールームとして1976年から30年間余り使われていたが、梅田のハービスエントにショールームを移したためにビルは売却、解体されてしまった。

解体中のソニータワー(去年6月)



敷地面積が491㎡しかない狭いソニータワーは、エレベーターで一旦最上階まで登り、それからワンフロアづつソニー製品を見ながらエスカレーターで下の階に降りる特殊な動線となっていたのが懐かしい。

旧ソニータワーの設計者は、先日亡くなった 黒川紀章氏で、各階の階段踊り場には黒川氏独特のカプセル型のトイレが、男女交互に設置されていたのでも有名であった。

いきなり出てくるドンキホーテの観覧車(意味はすぐ下に書いています)



跡地を買収してビルを建設しているのは、広島に本社を置くアーバンコーポレイションという会社で、道頓堀に面した「ドン・キホーテ観覧車付商業施設」、アップルコンピュータが入店する「アーバンBLD心斎橋」、北アメリカ村商住複合の「アーバンスタイル心斎橋」など大阪でも目立つビルを建てている不動産開発会社である。

ソニータワーが無いさびしい長堀通(去年11月)



同社のHPを見ると、1990年に資本金5百万円で設立された同社は、1902年の売上高281億円が、2007年に1805億円と6,4倍、経常利益に至っては30億円から564億円と、何と18倍に伸びている。

ガラスのタワーが出来上がった今週の長堀通



ソニータワー跡地に建つ「心斎橋筋1丁目プロジェクト」ビルは、最近ようやく姿をあらわしてきたが、長堀通側の外壁にグリーンのガラス素材を使い、上層が斜めにカットされたシンボリックな建物である。



同社のHPによれば、設計はプランテック総合計画事務所の大江匡氏を起用し、建物外観は総ガラス張りとして高感度な女性層を意識したファサードとしたというが、確かに黒川氏のデザインよりもこっちの方が女性には受けそうである。



大阪府出身の大江匡氏(1954年~)は、1977年東大建築学科を卒業、卒業時には辰野賞を受賞しているので東大でも優秀な学生だったようである。



卒業後、一旦設計事務所に入所しているが、7年後に辞めて東大大学院に入学し1987年に大学院建築研究科を修了、修了前からプランテック総合計画事務所を設立しているので、既に設計事務所の社長としても20年以上のキャリアを持つ建築家である。


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