知命堂日記   ~  人間五十年、下天のうちをくらぶれば、夢幻のごとくなり ~ 2005.9.11

いつ死んでもおかしくない年のころ。
夢も希望もなく、やっと生きてます。
今を夢幻と思って、ただひたすらに…

池上惇「日本財政論」

2007-07-08 19:43:38 | Weblog
池上惇…京大系財政学者
文化経済学という変則的な領域で頑張っているのですが、
この「日本財政論(2000年12月初版)」、日本財政の史的な流れから豊富な
先行研究を網羅しており、結構面白く読めました。
やはり財政学者と言うだけあって基本は押さえているのかなと言う感想です。
発行がもうだいぶ前なのでネットで安く買えます。
今後の研究の参考に!

税金払うことも公益ではと思うわけで

2007-07-08 01:15:56 | Weblog
日本経団連が設立した政策研究機関「21世紀政策研究所」は、利益配分を目的としない非営利法人の法人税は非課税にすべきなどとする提言を発表した。
それにより、非営利組織(NPO)法人や公益法人などの活動を活発化させれば、「官から民へ」の動きを後押しできるとしている。
現行では、非営利法人であっても、物品販売や駐車場経営など33の収益事業を行う場合は法人税が課税される。
欧米では課税されていないという。
提言は、国の財政事業が悪化し、例のない高齢化社会を迎える中で、諸外国以上に民間の非営利活動を促進する必要があると指摘。
非営利法人への寄付金を、税制面で諸外国並みに優遇することも求めている。

そもそも非営利と公益の整理が不十分な我が国にあっては、来る「一般社団・一般財団法人制度」が施行された場合に、市民は混乱することになろう。
公益ではない非営利法人まで非課税にすることは、税の抜け穴を助長するだけである。

確かに、非営利団体に課税しなくとも、給料を支払う場合には所得税が課されるわけだが、営利法人はさらに法人税を支払うという公益性が生じるんじゃないかと思うのである。

結局、何で社会に貢献するか、労役で貢献するのか、税で貢献するのか、その辺の価値観の相違の問題だろうが、とにかくフリーライダーだけは閉め出すこと、これが肝要だと思う。

非営利法人も社会資本を使用する対価として課税されて問題ないと思うが…。