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V W の排出ガス規制問題に思う

2015年11月02日 | 日記

 自動車販売数世界一を目指して邁進していたVWの不正ソフト搭載問題がニュースとなって世の中に広まったのは、今年2015年の夏の終りの9月18日であった。発表したのはアメリカの環境保護庁(USEPA)である。このニュースを耳にした時には信じ難いと思った。まさか、VWのようなヨーロッパを代表する大企業が大きなリスクをとって、ばれたら会社が傾く様な不正をするかい?と思っていたが、それからそれ程時間が経過しない内に、不正は確定となったのである。VWが掲げていたクリーンディーゼルという表題は実は実態の伴わない幻であり、そのテーマに親しんでいた多くの人々の信頼を裏切る結果となってしまった。

 

 2015年9月18日、アメリカの環境保護庁は、フォルクスワーゲンが、アメリカの自動車排出ガス規制をクリアするため、ディーゼル自動車に不正なソフトウェアを搭載していたと発表した。このソフトウェアは、試験であることを自動検知し、排気ガスをコントロールする機能をフル稼働し有害物質の量が大幅に減るようになっていた。しかし、自動車が通常走行する場合は、環境基準の40倍に上る窒素酸化物などを排出していた。このように試験だけをクリアする機能はディフィート・デバイス(無効化装置)と呼ばれ、アメリカでは違法である。

 2015年9月20日、フォルクスワーゲンは不正を認めた。翌月曜日、環境保護庁は同社がほぼ一年間にわたって不正を否定してきたが、2016年に発売する車両の認可を保留すると脅して初めて不正を認めたと発表した。翌9月23日水曜日、CEOのマルティン・ヴィンターコルンは辞任した。9月25日金曜日、前ポルシェ社長のマティアス・ミュラーがCEOに就任したWIKIより引用

 

こういったニュースが大きく報道される中にあって、つくづく感じる事がある。

それはスズキという企業の存在とその強運だ。

 

 

 2009年12月にはフォルクスワーゲン(以下『VW』)との包括的提携を発表した。VW側はスズキの発行済株式の19.89%を24億ドルで取得する一方で、スズキ側もVW株を「VWがスズキ株式の取得に投じた金額の2分の1を限度として」取得するほか、ハイブリッド車等の開発でも提携するとしていた。 2011年3月に発表されたVWの年次決算報告書の中でVWはスズキを「財務・経営面で重大な影響を及ぼせる会社」にあげた。スズキの鈴木修会長兼社長は提携時に両社は対等な関係を維持することを約束したはずだとしてVWに対して不快感をしめした。 6月にスズキがフィアットからディーゼルエンジンの供給を受けることが発表されると、VWは提携合意に違反するとして抗議を行った。 スズキは、技術的支援が受けられなかったことや、VWがスズキを「財務的、経営方針上、重大な影響を与えることができる」会社とみなしたことを理由として、2011年9月12日にVWとの提携を解消すると発表した。互いに購入した株式については売却を求めるとした。VWは2011年10月27日発表の決算報告書ではスズキを持ち分法適用会社から除外した。スズキは提携の解消を求め国際仲裁裁判所に調停を依頼している。

 2015年8月30日、国際仲裁裁判所が、VW保有のスズキ株を売却すべきだという判断(判決)を示し、VWが保有するスズキの全株式(19.9%)を手放すことになり、正式に提携解消となった。スズキ会長兼CEOの鈴木修は同日の記者会見で、記者から「VWとは別の分野での協力することはあるか」との質問に対し、「離婚した人とまた再婚することはないだろう」と述べた。WIKIより引用

 

 

手元に2009年の春に出版された、僕は中小企業のおやじ、鈴木修 という本がある。

 この本が執筆された2008年はアメリカでリーマンショックからなる金融危機、経済混乱が起こっていた時代で、スズキも大きな危機に遭遇してい時期であった。この本の中にはスズキ社長の哲学が記されている。

その本の書頭に記された短いメッセージ。

 

僕は中小企業のおやじ。

やる気、そして

ツキと出会い、運とともに

生涯現役として走り続けるんだ。

 

 結果、スズキはVWと共に沈む事にはならなかった。

運というものについて、スズキ会長兼社長から学ぶことがあると思うなぁ。

 

コメント
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