リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

春の気配で気持にも弾みがついて・・・

2021年01月16日 | 日々の風の吹くまま
1月15日(金曜日)。(霧)☀。明るくなってみたら、窓の外はもやぁ~。でも、上の空が青みがかっていたので、晴れているらしいと期待していたら、ランチ前には霧が晴れて青空がぽこぽこ。低い方の雲はちょっと灰色ががっているけど、今の季節は青空が愛おしい。来週は冷え込むと言う予報だけど、雪、降るのかな。

今日の重要メール。今年6月に福岡で開催予定だった日英翻訳会議は来年に延期。去年の6月に予定していたのを今年に延期したもので、コロナが収まらないので再延期というわけ。まあ、1990年の第1回から、偶数年は日本で、奇数年は英語圏の国でということになっていたので、事情が事情ではあるけど、2022年日本開催は数字的には合っているからいいんじゃないかな。去年は、参加するとなれば地中海クルーズから帰って来てとんぼ返りになるし、でも古い同業仲間に会いたいし福岡に行ってみたいしと、決めかねているうちにコロナで延期。今年は逆に日本から帰って来て地中海クルーズへとんぼ返りだし、6月はまだ不透明だしで、久しぶりの日本行きは見送り。で、来年はとなると、北ヨーロッパのクルーズともろに重なってしまうからアウト。なかなかうまいこと行かないもんだね。

今日の重要メールもうひとつは劇作家のアミエルから。大学で勉強して来なかった劇作家はたくさんいるよと言うのでちょっぴり安堵。芸術ってのは自分が内に持っているものの表現であって学問じゃないと思うんだけど、最近は学歴偏重の風潮が芸術界にも及んで来て、役者までがどこの大学で学士号を取って、どこの大学で修士号を取ってと、肩書きのアルファベットスープ。そういうお歴々のいるところで(めったにないけど)学歴を聞かれたら、いつも「客席の出身でぇ~す」と答えて澄ました顔をしているのがワタシ。バブルの余韻が残っていた昔、何かの日本人の集まりで翻訳者志望のお嬢さんに出身大学を聞かれて、大学は行かなかったと答えたら、「ええっ、それってもぐりじゃないですかぁ」と言われてずっこけたことがあった。この世には大学で学問しなくてもやれることは山ほどあるんだけどね。アミエルが「読んで欲しい脚本を送ってくれたら、予めどういうところが足りないかわかって、1時間を有効に使えるよ」と言ってくれたので、さて、どれを読んでもらおうか。強心臓で相手が誰でも物怖じしないのがワタシの取り柄と言っちゃ取り柄・・・。

何だかわくわくして来た弾みで、「平次郎」の翻訳にも身が入って、相変わらず日本語に相応する英語の同義語をあれかこれかと品定めしながらだけど、今日はわりとすいすいと4ページ。いいぞ、いいぞ、その調子。ふと顔を上げたら、青空のうんと高いところで、悠々と滑空する大きな鳥が2羽。白い頭と黄色いくちばしは紛れもなくハクトウワシ。翼をいっぱいに広げると2メートルを超えるそうで、飛んでいる姿は勇壮にして優雅。川の魚を狙っているのか、それとも春の気配に乗って婚活中なのか・・・。


48倍ズームでキャッチ


雑談いろいろ・・・

2021年01月15日 | 日々の風の吹くまま

1月14日(木曜日)。☀/☁。今日の朝焼け。日の出の位置がだんだんベーカー山に近づいて来たなあ。日の出は午前8時2分。はっ、一番遅い時刻からもう4分も早くなってる。日の出のまぶしい光の中で朝ご飯を食べるのも今のうち。2月にもなれば朝ご飯のテーブルに着く頃には朝日がベーカー山の東側から昇っているだろうな。そうなんだ、時間は止まることなく前に前にと進んで、日が暮れ、夜が明け、また日が暮れして、人間様が何を考えようと、ほんっとに規則的にわが道を行っているって感じ・・・。

サッポロビールが新発売の缶ビールのラベルに「誤表記」があったそうで、ラベルの表示が間違っていたらタイヘンだと思ったら、何のことはない、LAGERをLAGARと綴ったスペルミス。英語人だったら「ER」の部分の発音からして綴りを間違うことはなさそうだけど、たぶんラベルをデザインした人はカタカナ語の「ラガー」からLAGAAという発音を連想して、そこからLAGARという綴りにつながったんじゃないかと勘ぐってみたけど、だとしたら、カタカナ語はほんとに罪深いね。でも、発音のまま綴れる言語の方が多いようで、英語の単語を母語の発音からの連想で綴ってしまうなんてのはよくあることじゃないかな。先日、カレシがドイツ人の生徒のエスターに出した宿題の作文が「英語文は90点だけど、スペルは30点」だったそうで、スペルチェック機能を使いなさいと言ったら、ドイツ語のWORDにはそんなのないわよと言われたそうな。まあ、英語というのは、本家のブリテン諸島は征服した大陸ヨーロッパ言語がごちゃ混ぜになってできた言語で、印刷によって標準化されるまでは書く人がてんで勝手に綴っていて、さらには母音が大きく変わる「大母音推移」という現象まであって、近代英語に発展したときには発音と綴りが乖離してしまっていたユニークな言語。まあ、数量限定の商品のラベルなんだから、LAGERでもLAGARでもデザインの一部だと思えばどっちでもいいんじゃないのかな。

きのうの朝に「5日以内に振り込み」という通知が来ていたBC州政府の給付金、けさはもう指定した口座に入っていたからびっくり。おまけに午後には通知書が郵便箱に入っていて、うわっ、早っ。ローカル日本人の掲示板では申請してから2週間も3週間も経ってまだ入金がないというコメントがかなりあったし、ニュースでも審査と振込みが遅れていて、臨時スタッフを増やして処理していると言っていたので、だいぶ先のことかと思っていたんだけど、8日にオンラインで申請して14日朝には振り込み済みという超スピード。何なんだろうな、この違い。思うに、申し込みで記入した内容に不備があったか、あるいは今日来た通知書には「なりすまし」に関する注意書きがあったので、振込先がオンライン銀行だったりするとその疑いを持たれて、さらなる確認作業中ということなのかもしれないな。

そのコロナ、BC州は1日の新規感染者数が500人を切ったり、超えたり。でも、回復した人の数が新規の感染者数を上回るようになって、現在の感染者数は1ヵ月前の半分以下の4600人に減ったというから、トンネルの出口の光がまたちょっと明るくなって来た感じ。感染者と接触があって自宅待機している人の数は7300人で、これも1ヵ月の間に減少。ワクチンの接種は最優先だった老人ホームの入所者と介護者への接種がほぼ終了したそうだから、次の優先グループに移れるということで、これも朗報。今の行動制限が緩和されるかどうかが決まるまで後3週間とちょっと・・・。


春が来るのは確かだと思うけど世界は・・・

2021年01月14日 | 日々の風の吹くまま
1月13日(水曜日)。☀☀。ゆうべはすごい大風だったけど、目が覚めたら青空で、まぶしい朝日。よしっ、今日も元気で行こうって気分になる(けっこう単純だなぁと思うけど)。バンクーバー島に住む友だちがバルコニーのプランターの土から顔を出しているチューリップの芽の写真をFBに載せたら、「うちはスイセン」、「うちもチューリップ」というコメントが続々。我が家のルーフデッキを見たら、ヒヤシンス、ミニスイセン、ミニアヤメ、ムスカリの芽、そしてチューリップのラベルのあるポットには何とキンギョソウの花。そういえば、7番ストリートのモクレンやクィーンズパークの家々の庭のツツジにも大きな花芽が見える。植物はちゃんと感じているんだろうな、春は近いって。


セージの花を見つけたハチドリ(見えるかな)

けさはBC州政府から、経済復興支援の給付金(BCRB)の審査が通ったので5日以内に振り込み予定というメール。へえ、やっとその気になって申請したのが8日だったから、早かったじゃないの。日本語の掲示板をのぞいたら、追加書類の要求が来たり、申請受付のメールが来たきりで音沙汰なしでまだ入金してないという投稿がずいぶんあったけど、何しろ連邦政府と州政府が給付金や補助金を連発して、どれも頭文字の略称でおまけに似たり寄ったりだから、カナダ在住クレクレ人もどれがもらえてどれがもらえないのか混乱している感じ。(全部欲しいのが本音だろうけど。)まあ、2019年度の所得税申告をしてあるのが第1条件だし、もらうことに夢中で申請要領の説明をよく読まなかったのかもしれないし、社会保険番号の頭の数字で国籍者/永住者か短期滞在者かがわかるので、そんなあたりで引っかかっているのかも。

で、日本は結局のところ外国人の新規入国を「全面停止」することにしたそうで、まさに21世紀の鎖国。でも、江戸時代の鎖国は日本人も出入り禁止だったけど、近代国家ではそこまでやれないので、日本国民は当然条件付きで入国できるそうだから、お得意の水際作戦とやらも「水も漏らさぬ」体制とは言えない感じ。イギリス発の変異種が持ち込まれたりして国民の不安が高まっているからなんだそうだけど、何となく政府も国民もウィルスは外国人が持ち込むと思い込んでいるような印象になってしまわないかな。外野席から見る限りではおもしろい心理だとは思うけど、島国なんだなぁ、やっぱり。

で、アメリカではトランプがとうとう史上初めて2回弾劾決議を食らった大統領になっちゃって、「魔女狩りだ」と息巻いているそうだけど、そういえばアメリカの歴史には「魔女裁判」という暗い1ページがあるんだよね。植民地時代の17世紀末のマサチューセッツでのこと。裁判の中心になったセーラムは周辺の村落との紛争が絶えなかった上に(女性を悪魔に誘惑されやすい罪深い存在と見ていた)清教徒の強圧的な影響が強かったところへ、異常な行動を示す女性たちが現れて、集団ヒステリーに発展したのが「セーラム魔女裁判」。後世になって「異常な行動」はライ麦に発生した麦角の中毒症状だったのではないかと言われているけど、はて、21世紀のアメリカの魔女狩りはリベラルがマリファナを吸い過ぎたせいじゃないかなんて気がしなくもないような感じ。でも、トランプやその支持者のSNSのアカウントを一方的に凍結したり、投稿を削除したりって、何だか習近平が中国でやっているのと同じことをやってるんじゃないのかと言う気がする。だとしたら、アメリカの民主主義はとっくの昔に死んじゃってるってことになるよね。いや、民主主義自体が人類の実験のひとつに過ぎなかったのかも・・・。


おしゃべりで弾みがついて3言語マルチタスキング

2021年01月13日 | 日々の風の吹くまま
1月12日(火曜日)。☂☁☂。雨、雨、雨の毎日はそろそろおなかいっぱいだからもういいよぉって感じだけど、大雪と違って雨は別にしゃべるを持ち出さなくてもいいから、外がどよぉ~んと暗くてげんなりする雰囲気でも、まあ、count my blessingsというところ。要するに、ミュージカル『スマパロット』でアーサー王の従者のパッツィが王様が落ち込むと歌い出す「いっつも人生の明るい方を見てようよ」と似たようなものかな。Arts Clubのステージで初めて聞いて、何か感動しちゃったな。それまで『モンティパイソン』はイギリスのくだらないどたばた喜劇だと思っていたので、イギリス人のユーモアの根っこの深さを悟ったっけ。

ゆうべワルデマーがエンジニアリングコンサルタントからの「新設する壁はスプリンクラーの放水範囲を阻害するものではない」とか何とか言う「お墨付き」を送って来たので、さっそくメールに添付して管理会社の担当責任者に送ったら、1時間ほどで改装計画の最終許可が送られて来てびっくり。さっそくメールに添付されていた最終許可書をワルデマーに送ったけど、11月に申請して仮許可が出た後で、請負業者の賠償保険証書だの労災保険証書だの詳しい改装計画書だのを送れと言って来て、その後でさらにエンジニアの確認書を要求して来たので、けっこう時間がかかったな。コロナの規制強化を考慮して工事を年明けまで延期したのは正解だったな。後はキッチンの床の張替えの許可をもらうだけで、4年近く温めてきた改装計画はやっと青信号で発進。

ウォーキングから帰って来たところでArts Clubで知り合った仲良しのイーディスから電話。「くるみ割り人形スィート」を使ったクリスマスカードを隅々まで観察したそうで、「くるみ割り人形はどうやって作ったの」。木のビーズと爪楊枝と竹串とで・・・と説明して、話が横っ飛びして30年も隣の家を借りていた人が亡くなって悲しいけど、残された山のような家財道具や所持品の処分に追われていると言う話になって、私たちが引っ越したときにはトラック3台分を捨てたからわかるよぉ~という話になって、キッチンの改装の話になってあれがどうだこうだと、ランチの時間まで延々40分もおしゃべり。最近鏡を見て何となく顔の皺が増えたような気がするんだけど、もう長いこと友だちとわいわいがやがやとおしゃべりして笑ってってことをしてないから、顔の筋肉が緩んじゃったせいじゃないかと思うのよぉと言ったら、イーディスは電話の向こうで大爆笑。

Arts Clubで出会って仲良くなった友だちは元大学教授が多くて、イーディスは生物学者、夫氏のデイヴィッドは応用物理学者、いつもFBでジョークをかまし合っているケイトお姉ちゃんは教育学者。みんなワタシが大学を出ていないことを知っているけど、おしゃべりしているとなぜか波長が合うから不思議。久しぶりのぺちゃくちゃで気持に弾みが付いて、午後はヘッドフォンをかけて、大好きなシャルル・アズナブールのフランス語の歌を(シャドーイングみたいに)一緒に口ずさみながら、PCでニューヨークタイムズのクロスワードをやりながら、すぐ横に置いたラップトップで日本語の芝居脚本の英訳をやりながら、と(フランス語は単語やごく短い文がわかる程度だけど)3言語マルチタスキング。カレシが「よく脳みそが溶けないもんだ」と感心するけど、ワタシの頭の中ではパケット交換がわりとうまく行っているらしいから不思議。ボケないかな。大丈夫か・・・。


ちょっとだけ自分を哲学してみると

2021年01月12日 | 日々の風の吹くまま
1月11日(月曜日)。☁☂☁☂。静かでいいねえ。普通の月曜日なんだけど、もしかして静か過ぎかなあと思ってしまうくらい。まあ、リタイアしちゃったら月曜日も週末もないんだけど、そこはやっぱり気持だけでもちょっと区切りをつけないと、ダレ過ぎてしまいそう。とどのつまり、「時」というのは「刻む」ものだからね。ふと思いついて電卓を叩いてみたら、生まれてこの方おおよそで26,540日も生きて来た勘定で、うはぁ~。

何だかどうでもいいような感じもするけど、それだけの「毎日」にいったいどれだけのことが起こったんだろうと思うと、やっぱり人生はけっこう長いなあ。普通の人間の一生だけでもいろんなことが起きているわけで、その毎日の範囲をちょっと広げると家族がいて、友だちがいて、もうちょっと広げるとただの知り合いがいて、虫の好かないやつもいて、さらに広げるとああだこうだと煩い役人やら政治家がいて、もっと広げるといろんな町や地域があって暖かかったり寒かったり、海があったり森があったりして、もっともっと広げるといろんな国があって、いろんな色や形の人間が文化なるものを織り成していて・・・なんて想像を広げて?いたら、チャールズ・イームズの短編フィルム『Powers of Ten』を思い出した。

今でもユーチューブで見られるけど、あのフィルムをテーマにしたCD-ROM作品の日本語訳をするために初めて見たときの感動は衝撃的なんてもんじゃなかったな。(CD-ROMなんてものがはやった時代があったんだ。もう大昔になっちゃったけど。)『Power of Ten』は、カール・セーガンのテレビシリーズ『Cosmos』と共に、20代の頃にギリシャ神話から星座に興味を持ち、夜空を見上げているうちに天文学に熱を上げるようになって、花嫁修業もそっちのけで(というか「嫁に行く」と言うことを考えるのが嫌で)夜な夜なボーナスをはたいて買った天体望遠鏡をのぞいていたワタシの青春時代に深く結びついて、ワタシという人間の宇宙観、世界観、人間観、人生観にとてつもなく強烈な影響を残した作品。単行本として出版された『Cosmos』はあんまり何度も何度も読みふけったもので、ハードカバーなのにぼろぼろ。

まあ、どこかしらぶっ飛んだところがある(らしい)ワタシのDNAにガチッとドッキングしたウィルスのような存在だったのが神話であり、天文学だったわけで、それが増殖して、変異して、いろんな科学になり、哲学になり、芸術になりして、やがて2万何千もの「毎日」をつないで、この世にただ1人の「ワタシ」という存在を形作って来たんだと思う。そうだ、『Cosmos』のDVDを買おうっと。うん、高齢者と呼ばれる年になってもまだ、宇宙の神秘とか科学の驚異とかに目を丸くして、感動して、それでハッピーになる(ヘンな)人なんだよねえ、ワタシって。でも、本人がそれでいいと思っているから、別にどうってことはないか。



ちょこちょこっとやっても焦点が定まって来る不思議

2021年01月11日 | 日々の風の吹くまま
1月10日(日曜日)。☁☂☁☀霧☁。あぁ~あ、また、どよぉ~ん。でも、1日の間に曇ったり、雨がしょぼついたり、晴れ間が出たり、霧の塊が流れて来たりで、もう天気予報なんて待ったく意味なしの感。買い物やウォーキングのタイミングを計るのに、よくスマホでローカルの1時間単位の予報をチェックするんだけど、3時間以内に雨が降り始めると言ってるのに、青空が広がって来たりして、当たる確率は間違いなく50%以下。ま、地形が複雑でマイクロ気候だらけのバンクーバー圏の天気予報は、昔から当たったらめっけものみたいな感じだったけど。

今日はゆっくり起きて、久しぶりにベーコンとポーチドエッグの朝ご飯。ベーコンは500グラムのパッケージに分厚いスライスが8枚くらい入っていて、前の晩に30分かけてエアフライヤーで焼いて脂をしっかり落としておけば、朝は起きたら着替えをする前に水を入れた鍋を火にかけて、ベーコン(2枚ずつ)をオーブントースターに入れて、身支度が済んだところで鍋のお湯にシリコーンのカップ1個ずつ割り入れた卵を浮かせて、ふたをして後はゆっくり。ベーコンは本物の煙で燻したものだから水っぽくないし、エアフライヤーなら不要な脂がほとんど落ちて、いい味にかりっと仕上がるのがいい。残ったベーコンは少しずつカレシが刻んでサラダに入れるので、ただのグリーンサラダもぐんと味がアップ。まあ、少々お高いけど、やっぱりおいしいものを食べる幸せ感には勝てないな。

午前中にウォーキングを済ませた後は、窓の外でくるくると変わる天気を呆れ半分で眺めながら、ひがな1日、クロスワードパズルをちょこっとやって、日本から預かって来てからさっぱり進まないでいた芝居脚本の英語訳をラップトップでちょこっと進めて、背筋を膝を伸ばすのにちょこっと(家の中の)そこらを歩き回って、日本語訳したい芝居脚本のファイルをPCで開いてちょこっと訳して、気の向くままに何でもちょこっ、ちょこっ。まあ、そうやっているうちに、どれかひとつにやる気みたいなものが向いて行くから、そうなったらしめたもの。今日は英語訳が進んで、しめしめ。もっとも、ラップトップは打ち込みにくい上に、古い日本語が多くて、ぴたりと来る英語を探すのにいちいち辞書を調べるから、3ページがやっと。それでも前進したんだからエライ。ひと通りの翻訳が終わったら、この脚本、カナダの舞台を想定して、大幅に構成し直さないと・・・。

マティニのグラスを傾けながら晩ご飯のしたくをしていたら、カウンターの向こう側に座っていたカレシがスマホから顔を上げて、「この週末、土曜日はトリプルプレーの日だった」。うん、午前中のレッスンではカリフォルニアに住んでいる中国人のリリーが「結婚したの」と報告。相手はアップルに勤めている、長く付き合っていた中国人で、ビッグデータ分析のリリーにはマイアミ転勤の話があって、どこに落ち着くかが当面の問題とか。午後のレッスンでは日本のN君が年末に受けたTOEFLのスコアが116点だったと報告。スコアが100点以上だと勤め先がアメリカのロースクールに(家族帯同で)留学させてくれるということで、がんばって来たのがやっと実を結んだね。夜の飛び入りのレッスンではイラン人のファルザネがイランの名門大学の修士課程に合格したという知らせ。博士課程も視野に入れて留学の道を開くためには英語をもっと上達させないとね。世界のあちこちで30代の3人が、コロナも何のそので目標に向かってがんばっているのは頼もしい。ワタシも、もう少し気合を入れよっかという気分になって来た。


久しぶりに晴れた日の眺望は感動的

2021年01月10日 | 日々の風の吹くまま
1月9日(土曜日)。☀☁。東の空に朝焼け。2つのカメラで真っ白に雪を被った遠くのガリバルディ山脈の山々にそれぞれ目一杯ズームインしてみたら、うわっ、何とも豪快。バンクーバー圏の北から北東にかけてそびえるノースショア連山の向こう側にあるガリバルディ山脈は、アメリカのカリフォルニア北部から延々と伸びて来たカスケード山脈が国境を越えたところでフレーザー川に出会って西に枝分かれしたコースト山脈から、さらに西に枝分かれしたもので、カスケードから西は地質年代的に若いので、とんがった荒々しい山が多い。

オフィスに座っていてモニターから目を上げると、ずっと左側のルーフデッキの端に見えるノースショア連山(とバーナビーマウンテンのタワマン群)の向こうに北に伸びるガリバルディ山脈。右へ目を移して、雪のないノースショア連山が途切れると正面に見えるのがゴールデンイアーズ山群の最高峰ジャッジハウェイ山(2200m)。BC州の歴史に残る裁判官の名前だそうで、近くに(我が家からは見えないけど)「The Witness(証人)」と「The Defendant(被告)」という2つの峰があるから笑ってしまう。ハウェイ判事の生涯の良き僚友だったリード判事が標高2000mのロビーリード山としてそう遠くないところに控えているところもおもしろい。裁判官2人の名を冠した山の右側に並んでいるのが、順にゴールデンイアーズ、エッジピーク、ブランシャードピーク(細く突き出しているので「ニードル」とも言われる)。













ゴールデンイアーズ山群からさらに東に目をやると、遠のいて行くガリバルディ山脈の後ろにカナディアンカスケード山脈が望めるようになり、南東に回るあたりからはアメリカ側のカスケード山脈になり、地平線に延々と連なってカスケードで5番目に高いベーカー山(3286m)からさらに南へ、南へと伸びて視界から消え、代わってオリンピック半島の山並みの頂上、そしてフアンデフーカ海峡に浮かぶサンファン諸島(アメリカ)が見えて来る。目の前のパノラマ風景を北からぐるっと南西まで眺めて、ああ、この見飽きることのない雲の流れや季節の風景の移ろいは、25年もの間半地下のオフィスで毎日10時間以上、自分の人生が壊れて行くのにも気づかず、ひたすら仕事をし続けたワタシへの神さまのご褒美だったんだなと、今やっと確信したような気がする。





日の入りは午後4時34分。太陽が沈む前のほんの一瞬、コクィトラムもバークィトラム地区のタワマン群とサレーのサレーセントラル地区のタワマン群の窓がきらきらとオレンジ色に輝いてまぶしい。どちらの地区も引っ越して来てから5年とちょっとの間にタワマンが雨後のたけのこのごとく建ち並んで、今やその数は5年前のゆうに3倍、4倍。でも、眺めていると、何となく先史時代の人類の山岳信仰や巨石記念物に通じるものを感じないでもないかな。日が暮れて、山が見えなくなると、今度はあたり一面の光の海。億ションが林立するバンクーバーでもこんなすばらしい夜景は見られないだろうなあと見とれていたら、おや、ホリデイシーズン中いつも窓から見えていた市のクリスマスツリーのライトが見えない。撤去しちゃったんだ。さびしいなあ。ほんとにクリスマスが終わったってことで、さてどうしようか。変わらぬ1年になるのか、心機一転の1年になるのか・・・。


だらだらしながらもコロナ給付金を申請した

2021年01月09日 | 日々の風の吹くまま
1月8日(金曜日)。☂☁☀。今朝はなぜか体重が増減の範囲の底の方に振れて、何となく気合が入らない感じ。血圧は117/71で正常値の範囲だけど、ワタシの年齢では、低血圧とまでは行かないにしてもわりと低い方のようで、普通なら134/84あってもいいらしい。でも、今日は特にやらなければならないこともないから、まあ、のんびりでいいか。

朝のコーヒーを飲みながらスマホを見ていたら、イギリスで1日の感染者数が6万8千人、死者が1300人超というすごい数字で、特にロンドンでは市民の30人に1人が感染した状態というから、もうどうなってんだろう。イギリスの人口は6700万人くらいで、累積感染者数は約260万人、死者約7万5千人。一方、人口3700万人のカナダでは全国の累積感染者数が約64万4千人、死者約1万7千人弱だから、桁が違いすぎる。そのカナダもホリデイシーズンの人の動きを反映して、この2、3日は全国で新規感染者がうなぎ上りで、今日の発表では1日で8千人超え。言わんこっちゃないって感じだけど、特にオンタリオ州が4200人で、今までずっとトップだったケベック州の2600人を超えてカナダの「hot spot」。人口がオンタリオの約3分の1のBC州では約600人だから、ここでも何だか桁が違いすぎる気がする。でも、BC州は前日は761人だったのが、今日は600人で、検査数が増えた上での数字だから、もしかしたら下降線になるかなという希望が見える。そうであって欲しいなあ、もう。

だらだら、のんびりの1日を決め込んだけど、思い立ってBC州の経済復興支援の給付金を申請。今年の6月30日が最終期限だから急ぐことはないんだけど、もらえる金額を非課税だからと12月のうちにArts Clubに寄付しちゃったので、立て替え金を返してもらうような感覚かな。オンライン申請のサイトで、連絡用のメールアドレス、ワタシとカレシ両方の名前、生年月日、社会保険番号、運転免許証番号、郵便の住所(カナダポストに寄り道して検証)を打ち込んで行って、2019年度の所得税確定申告書にある「手取り額」を打ち込んだら合計した世帯収入が表示されて、上限以下なので支給額は10万円(満額)。次のページの「振込先」には、小切手の下に印刷されている支店番号と銀行番号を打ち込んだら銀行名が表示されて、最後に口座番号を2度入力して、申請をクリック。確認番号が表示されたので、念のためにとメモっておいたけど、しらばくしたら申請の受領を確認するメール。別に急いでないから、ゆっくり確認して振り込んでくれればそれでよし。

ついでに銀行のサイトにログインして、ワタシ名義のクレジットカードとカレシと共同のアメリカドル建てのクレジットカードの支払い。前者は貯蓄口座から、後者はアメリカドル建ての口座から振り替えするだけで、全部オンラインでできてしまうから便利なもんだな。支払いが済んだら、画面をスクロールして投資口座の残高をチェック。カレシ名義の分は表示されないけど、共同名義の口座の残高を差し引いたワタシ名義の虎の子口座は、個人年金の初年度分を一括で払い出しても課税免除の貯蓄口座と合わせたベースラインの5千万円を切らなかったから、いつの間にか年金分を稼いでたってことかな。ずっと在宅勤務でスーツを着るのが怖いと言ってたトニーががんばってくれたんだね。じゃ、安心して後はのんびり、だらだらで・・・。


どこでも規制や禁止や自粛要請で耳にたこができているらしい

2021年01月08日 | 日々の風の吹くまま
1月7日(木曜日)。☁☁☁。もう1週間が経っちゃった。今年も時間の足は速いのかな。ま、年をとるにつれて時間の経つのが速くなるものらしくて、今さらってことではなさそうけど、10ヵ月も何かつかみどころのない時間を過ごして来たから、速いのか遅いのかさえよくわからなくなっているかも。

BC州ではコロナの新規感染者がまた増えて、ボニー先生が今日までのはずだった「同居人以外との交流禁止」を1ヵ月延長。私たちの周りでわかっている限りでは、規制を無視してクリスマスに子供夫婦の家に行ったのは友人の1組だけだったけど、相当な数の人たちが家族で集まったり、友だちとパーティをしたり、レストランに繰り出したりしたらしいから、増えるだろうと思っていたので、やっぱりねえという感じ。もっとも、年末にガクッと減ったのは検査数が激減したせいもあるそうで、要するにせっかくのホリデイに検査で要請がわかって隔離されたくないという心理が働いていたらしい。それでも、ディワリ祭の後のような1日千人に迫るような増え方じゃないから、また下降線に転じる望みはあるけど、規制や自粛の掛け声にはみんなもう耳にたこができちゃってるから、どうかなあ。

日本では東京と周辺3県に緊急事態宣言が出たという話だけど、何日からと予告しての発令じゃあ何か緊急感がないって感じだし、こんなんでほんとに効果があるのかなあという内容。電車は普通に混んでいて、商店は客の人数制限とかしているようではないし、自粛のお願いだけで法的な規制がないから(自粛警察とか言ういじめっ子をけしかける以外は)罰則もないわけで、何か中途半端だという気がする。結局は、コロナのような感染症は接触を防ぐために人の動きを止めるしかないのに、逆に旅行や会食を奨励したあのGoTo何とかという政策は大きな失敗だった思うな。人の命よりもお金を優先させたわけで、社員の健康よりも会社の儲けを優先する企業や、他人の命の心配より自分の楽しみを優先して規制や禁止を無視する人たちと変わりない思考のように見える。

秋だったか、カナダ劇作家組合が賞の資金集めにやったオークションで「劇作家による1時間の個人指導」を射止めたんだけど、その劇作家でバンクーバーに住むアミエル・グラッドストンからメールが来て、「好奇心から聞くけど」と前置きして、Arts Clubの大口寄付者で(彼の作品の)『Onegin』のファンなのは知っているけど、劇作にも関心があるのか、どういうことを聞きたいのかのかと質問。はい、Arts Clubを支援するのは簡単で楽しいけど、劇作はまったく別の話で、(永遠なる)劇作家志望のワタシには年齢的に今から大学に行って系統的に勉強する時間がないので、あらゆる機会を捉えては教えを請いながら独学してるんです、と返事。コロナの1年にけっこういろいろと考えるところがあったから、今年こそは気合を入れ直したいの。人生の時間は有限なんだから・・・。


固定資産税用の査定評価額の通知が来た

2021年01月07日 | 日々の風の吹くまま
1月6日(水曜日)。☁☀☁。夜中のうちに嵐が過ぎたようで、目が覚めたら、雨も降っていなくて、外は静か。今日はお日様が登場するという予報。うれしいね。きのう働き過ぎて痛かった腰は何ともないし、右肩はちょっと痛いけど、取り戻した動きには影響がないから大丈夫そう。まあ、冗談半分に、2020年はなかったんだってことにしたら年を取らなかったことになって、人生1年得したんじゃないのかなんてのんきなことを言ってたけど、時間だけはちゃんと流れていたんだから、年を取らなかったなぁんて寝言を言ってたら自分の人生に先を越されてしまいそう。

新年早々にいつも来るのが不動産の査定評価額の通知。市町村の主要財源である固定資産税の算定基準となるもので、マイホーム相場を決める要素でもあるから、売りたい人、買いたい人には大きな関心事。カナダ(特にBC州)では世紀が代わってから長いこと右肩上がりのバブルの状態が続いていたけど、ここ2、3年は上昇率が鈍って来ていて、ついには去年の春にはコロナによる経済の混乱で大幅に下落するという予想が出ていた。ところが、ところが、夏あたりからバンクーバー圏での住宅の売れ行きが好調で、それに連れて値段もじわじわと上がり、最近は特に郊外で戸建てがよく売れているという、予想に対する大逆転。

政府がコロナの経済対策で金利を下げたので、「もう少しでマイホームに手が届く」という購買層が買いどきと見て動いたのもあるし、値上がりの鈍化で供給が減っていたのもあるけど、緊急措置として始めたテレワークを常態化する企業が出て来たりして、都心の狭い賃貸マンションから郊外の戸建てに移る人たちが増えたのも大きな要因らしい。週に1日だけオフィスに出て後は自宅で仕事となると、きちんとした仕事場を整えられる住環境が欲しくなるだろうし、朝夕の通勤が不要なら会社から遠いところに住んでも不便じゃないだろうし、それなりの給料をもらっている子育て世代には、郊外の戸建てを手に入れる願ったり叶ったりのチャンスと言うわけだろうな。

でも、郊外の戸建てを買う人が増えるということは都心のマンションを売る人も増えるということでもあって、こっちは評価額はやや下がり気味で、我が家もちょっと下がってぎりぎり1億円のラインに踏みとどまったというところ。今年は値上がりに転じるだろうという予想らしいけど、下がったからといって固定資産税も減るわけじゃないし、何よりも売りに出すつもりがなければ下がろうが上がろうが関係ないから、まあ買った値段より下がってなければそれでいいよという感じで、通知をファイルしておしまい。


クリスマスの12日目はツリーを片づける日

2021年01月06日 | 日々の風の吹くまま
1月5日(火曜日)。☂☂☂。まぁたまた大荒れで、大雨強風注意報。バンクーバー島と本土を結ぶフェリーは軒並み欠航だって。気温は相変わらず今の時期としては高めだから、これもパイナップル特急か。何だかこの冬はパイナップルがやたらと豊作みたい。

今日はTwelfth Night(十二夜)。Epiphany(宗派によって公現祭、顕現日、主顕節・・・)の前夜で、Twelve Days of Christmas(クリスマスの12日間)が終わる日。イギリス的には、この日までにクリスマスツリーや飾りを片付けないと縁起が悪いということで、いつの間にか我が家でも「クリスマスのお片づけ」の日になっている。別に縁起を担ぐわけじゃないけど、やっぱりきちんと区切りをつける方がホリデイシーズンでだらけがちな気持にメリハリがついていい。ということで、朝ご飯が終わったらすぐにクローゼットから段ボール箱を出して来て、まずは専用の箱がある飾りから。一番最後に飾るツリーの上の天使は今度は一番最初。次にワタシの「宝物」のティファニーの陶製の飾りとインゲグラス製の「クリスマスキャロル」のキャラクター12個セット。

子供がいたら代々の家宝になりそうな宝物を段ボール箱のそこに大事に、大事に収めて、次に小さい飾りを一応グループ分けしてビニール袋6つに入れて収納。その上に大きい飾りを個別に紙に包んで並べ、その上が世界のあちこちで見つけて来たご当地がテーマの飾り。ニューヨーク、ボストン、サンフランシスコ、パリ、オーストラリア、ニュージーランド、アイルランドといろいろ。一番のお気に入りは粋な黒のソフトにサングラスでサックスを吹いているニューオーリンズのサンタ。やしの木の間のハンモックでマイタイを片手にのんびりしているショーツとサンダル姿のハワイのサンタも愉快。最後が大小のガラスボールのコレクション。ほとんどが毎年Crate & Barrelで少しずつ買って来たもの。ひとつひとつ紙に包んでそっと詰めて、飾りの片付けはおしまい。

ほぼ1ヵ月半かけて作ったミニチュアの「くるみ割り人形スイート」も大き目の箱にていねいにそっとしまって、後はガーランドやライトを外して、高さ30センチのくるみ割り人形をクッション代わりの大きなクリスマスストッキングに入れて、別の段ボール箱に収めたら、我が家のツリーは丸裸。上下2つに分けて、ぎゅっとまとめては何ヵ所も紐で縛って、最後は古毛布にぎちっとくるんで太い紐でしっかり縛って、後は地下の収納ロッカーに持って行くだけ。床を箒で掃いて、午後3時、クリスマス風景は跡形もなく終了。あぁ~あ、腰が痛くなっちゃった。でも、ダイニングがやたらと広くなって見えるなあ。外はすごい荒れ模様。Epiphanyには宗教以外に悟り、閃き、直観といった意味もあるんだけど、はて・・・。


お金、お金とがつがつするのもいいけど

2021年01月05日 | 日々の風の吹くまま
1月4日(月曜日)。☂☂☁。きのうの午後はわくわくするくらいうれしい青空だったのに、まぁた雨。やれやれ。海外旅行を自粛せよと言っときながら自分はしれぇ~っとカリブ海だハワイだと暖かいリゾートに行ってたのがバレた政治家が次々と辞任しているけど、雪に埋もれた東部や厳寒のアルバータ(州議会議員が7人も!)からお日様燦々の南国に逃げ出したくなる気もわからないではないな。でもさ、そこをぐっと堪えてお手本を示すのがリーダーシップってもんじゃないかと思うけどね。おまけに右派も左派もなく、バレたらしおらしく謝罪すれば済むことだと思っていたんだったら、どぉ~しょ~もないアホ。おエライさんが雁首そろえて「ごめんなさぁ~い」とやるのは日本の風習だと思っていたけど、いつの間にかグローバル化しちゃったみたい。やれやれ。

政治家の偽善が続々と発覚したおかげで、連邦政府がコロナ関連の自主隔離する人たちに週5万円ずつ2週間支給する「特別病休手当」の対象から、海外旅行から帰って来た人たちを外すことを検討し始めたらしい。この手当は感染や濃厚接触で隔離させられたら生活に困る人たちが事情を隠して働き続けるのを防ぐのがそもそもの狙いだから、帰国後の(規定による)自主隔離中の生活の心配がないから旅行や帰省で海外に行こうという気を起こさせないためだとか。聞くところによると、日本で2週間ホテルで隔離しなければならなかったり、行きと帰りでPCR検査の陰性証明が必要になったりで、嵩む一方の一時帰国費用を嘆いていた日本人の中にも帰って来たらまたお金がもらえるっと喜んだ手合いがけっこういるらしい。日本には「貧すりゃ鈍す」と言うことわざがあったような・・・。

コロナの感染の拡大を防ぐための自粛やら自主休業やらロックダウンが始まってから、連邦政府も州政府も財政を無視して補助金や給付金をばら撒いて来たような観があって、そのときも当地の日本語掲示板で見たワーホリ日本人のクレクレのがっつきぶりには唖然としたけど、支給を急ぐあまり手続きがずさんだったとしても、大勢の国民が商売や家計の破綻を免れたのは確かだから、緊急時の施策としては褒めていいと思う。コロナ関連の給付金と言えば、BC州では抜き打ち選挙で過半数を獲得したホーガン政権が選挙公約の1世帯10万円(独身者は5万円)の給付をやっていて、2019年の確定申告で世帯所得の条件を満たしていれば非課税でもらえるもので、まさにばら撒き。でも、我が家はそれを「政府補助金の立て替え」のつもりでそっくりArts Clubにあげてしまったので、申請期限の6月30日までに申請して返してもらおうっと。

お金というのは使って初めて価値が出るんで、いくらたくさんあってもただ貯めこむだけだったら死に金も同然。自分がうれしくなるもの、人に喜んでもらえて自分もハッピーになることに使えば(自分にとっての)価値は倍増する。それが天下の回りものなんだったら、必要とされているところに回すのが一番の使い方だと思うんだけど、「何で必要なのか」ということになると判断は難しい。まあ、もらうことしか頭にないがつがつした欲しがりやにはあげたいという気は起きないけど。


いつの間にか来て、いつの間にか終わったお正月

2021年01月04日 | 日々の風の吹くまま
1月3日(日曜日)。☂☁☀☁。いわゆる「お正月」の連休の最終日。何かいつの間にか年が明けて、いつのまにかおしまいって感じだけど、まあ、正月を盛大に祝うところでさえ正月気分には程遠い年越しだっただろうと思えば、年越しパーティがご法度だったここでは気がついたらいつのまにか2021年になっていたと言うところかな。で、あしたからはもうほんとにただの「毎日」が始まるわけだけど、コロナ関連の行動規制で窮屈なことに変わりはないから、「普通」の毎日はまだ先の話。

日本では、東京と周辺3県の知事が緊急事態宣言を出すように総理大臣に要請したところ、かの総理大臣は「検討する」。あのさ、それは差し迫った状況になったときに、ぱぱっと強制力のある対応策を打ち出すために出すから「緊急事態宣言」なんで、検討するとか調整するとか言ってる場合じゃないんだけど。まあ、日本では緊急事態宣言を出したところで、要請と言う名の「お願い」ができる程度らしいから、どれだけ効果があるのか疑問。3月中旬に出されてから延長に延長を重ねて未だに継続中のBC州の緊急事態宣言は緊急時措置法と公共衛生法に基づいていて、休業命令とか外出禁止とか法的な拘束力のある措置を取ることができる。それで、どうしても密になる業種には休業命令が出ているわけだけど、労働基準監督機関が管轄する「従業員の安全を確保する」ための規則を守るのが条件で営業が認められている業種でも違反すると営業停止になってしまうからタイヘン。

一方で、一般市民は特別の用がなければ出歩かないように勧告される程度だったんだけど、緩々の規制でも制限された状態が長く続けば窮屈になって来るもので、社交的な集まりが増える季節になって感染者が急増するにつれてだんだんに行動制限が厳しくなって、ホリデイシーズンは「同居している家族」以外との交流は原則禁止で、パーティなんか持っての他。違反の取り締まりも強化されたんだけど、パーティをやっては違反切符を切られる手合いが後を絶たず、やっぱりコロナバカにつける薬はないという印象で、バンクーバーではとうとうBC州での逮捕者第1号が出る始末。何でも、ダウンタウンの高級タワマンで何度警告を受けても違反切符を切られてもまだ懲りもせずにパーティを開いていた24歳の男がいて、市警察が堪忍袋の緒を切らして逮捕状を取り、クリスマスイヴにパーティの現場に乗り込んで逮捕して、ひと晩留置したんだそうな。マンションの規約違反も含めて溜め込んだ罰金は100万円近いというこの男、どうやらアメリカ人らしいけど、究極のコロナバカだな。

それでも、規制の強化は効果があったようで、コロナ感染の拡大はピークを過ぎた言われるようになったのは朗報だな。医療崩壊には至らなかったし、感染経路も1300人を臨時採用して追跡を実施できているそうだし、もう医療機関や介護施設の2万人くらいの人たちがワクチンの摂取を受けたそうだし、今週末までの同居家族以外との交流禁止の命令が解除になるかどうかはまだわからないけど、BC州ではおぼろげながらもトンネルの出口が見えて来ていると思いたいね。



今年は自分の健康を何よりも大事にするつもり

2021年01月03日 | 日々の風の吹くまま
1月2日(土曜日)。☂☂☂。おまけにまたも大風。この冬はほんっとによく荒れるなあ。前からジェット機の往来が増えたせいで気候変動に拍車がかかっていると言われて来たから、もしかしたらコロナで飛び回るジェット機の数が激減したせいで、気圧配置や気流もかく乱されちゃったのかな。雨ばっかりの冬の天気にはもう慣れっこだけど、とにかくこの冬は大風が吹き過ぎる感。

元旦が過ぎてしまうとすぐに普通の日で、おまけに土曜日。カレシはくず入れの中身をひとつにまとめて、バスルーム2つを掃除。ワタシはダスターで埃を払って、箒と掃除機とモップで床を掃除して、カレシが集めたごみをごみ袋にひとまとめして、ついでに寝室のバスルームでカレシがいつも手をつけないトイレのボウルの外側もクリーナーと雑巾できれいに掃除。もうひとつのバスルームで、次からはここもこんな風に掃除してねとカレシに「家事のコツ」を伝授したら、首をかしげて「掃除するの、思いつかなかった」。あはは、いつもシーラが来て掃除してくれていたんだもんね。でも、抵抗するかと思ったらあっさり「来週からやるよ」と来たもので、何だかちょっと拍子抜け。

掃除を終えて、ごみ捨てがてらウォーキングに行って来て、ひと息ついたところで健康チェック。自宅でカレシの血中酸素と心拍数をモニターしようと買ったパルスオキシメーターに人差し指の先をパチッとはめてスイッチをピッ。今日の数字は98%、心拍数85で、ついでに測った血圧は117/78。ワタシの血中酸素濃度はいつも98%か99%で、たまには100%なんて数字が出るから、もう40年以上もひどい咳にしつこく悩まされて来たにも関わらず、呼吸器系統はいたって健康なんだと思う。(咳の原因は横隔膜にあるらしい。)心拍数はだいたい80台から90台半ばだけど、女性は男性よりも一般に心拍数が高いそうだから、気にしなくてもいいか。カレシは、もしもワタシが病気でダウンしたらどぉ~すんだろぉ~と心配になるくらいの家事オンチなので、ある意味、ワタシが健康でいることは2人にとって特に大事なことじゃないかという気がする。

それにしても、仮死状態で生まれて来て、子供のころは病気ばかりしていたワタシが、シニアになったら嘘のように元気いっぱいなんて夢みたい。よくよく考えてみると、病気らしい病気をしなくなったのは、40代半ばで卵巣膿腫と子宮内膜症で子宮と卵巣1個を取ってしまってからだったような気がする。何だかせいせいしたぁ~という気分だったのを覚えているけど、あのときに身体の方もワタシにはお荷物でしかなかったものがなくなってせいせいしたのかもしれないな。人間の一生は精神面だけじゃなくて、身体の方でも何かと不思議なことがいっぱい。

      

今年はあれこれいろいろとやるつ・も・り

2021年01月02日 | 日々の風の吹くまま
1月1日(金曜日)。☂☂☁。元旦。低く垂れ込めた雨雲の中で、世界は五里霧中。新しい1年の始まりではあるけど、いやぁ、何とも静かぁ~な年越しだった。真夜中と同時に道路向かいのマンションの庭から花火が上がった以外は、バルコニーで鍋釜を叩く音もハッピーニューイヤーと叫ぶ声も爆竹の音も聞こえなくて、ほんっとにしぃ~ん。2021年は「うし年」のはずだけど、もしかしたら「ねこ年」に変わったのかもと思ってしまうくらいの静かな、静かな年明け。まあ、こんな天気じゃあ新年を寿ぎたくても何となく湿っぽくなってしまうのは無理ないけどね。あまりにも湿っぽかったせいか、毎年見ているシアトルのスペースニードルのライトショーとカウンダウンをすっかり忘れて、見損なってしまった。レーザーとCGIを駆使したスペクタクルだったというから残念。後でユーチューブで探してみよっと。

新年の「初何とか」にはあまり関心がないところではあるけど、ファーストベビーだけはまったく別。BC州の2021年生まれの赤ちゃん第1号は午前0時21分に産声を上げた女の子で、何と予定日はクリスマスの12月25日だったんだって。新米のママ曰く、「きっと2020年に生まれたくなくて、みんなと同じように何とか新年までやり過ごそうとしていたんでしょうね」。あはは、クリスマスに生まれても家族以外には注目されないけど、新年の赤ちゃん第1号になると堂々のメディアデビューだもんね。ベビー用品業界からどっさりプレゼントが来るそうだし、しっかりしてるじゃないの。

朝起きて、白いだけで何にも見えない外の世界をちらりと見て、去年は突如として世界がひっくり返ったような、時間が流れているのかとまっているのか良くわからない異常な年だったけど、さて、今年はどんな年になるのかな。去年は、コロナのおかげで「1年の計」も楽しみにしていたこともみんな番狂わせばかりで、頭の中はとにかく何とか無事に乗り切らなければという切迫感で一杯だったような気がする。そして無事に2021年を迎えられたわけだけど、今年はワタシは73歳、カレシは78歳。2人の人生がそれぞれあと何年残っているか知っているのは神様だけなんだけど、何となく多くの大事な時間が無為に過ぎてしまったような気がして、今年は何とかして遅れを取り戻さなければという切迫感がぐいぐいと背中を押しているような感じがするな。

日本では「1年の計は元旦にあり」ということで、禁煙とかダイエットとか計画を立てては三日坊主で終わる向きが多いようだけど、西洋にもNew Year’s Resolution(新年の決意)というのがあって、これもだいたいは春を待たずに挫折することが多い。ある記事によると、挫折するのは「決意」というガチガチの目標にがんじがらめになってしまうからで、代わりにintention(意図、つもり)を設定すればもっと柔軟に目標と向き合って実行しやすいそうな。年を取れば人生の時間もエネルギーも残り少ないのは確かで、今さら「○○をする決意」とひじを張ることもないと思うから、2021年は肩の力を抜いて「○○するつもり」で行くとするか。