リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

ちょっとだけ自分を哲学してみると

2021年01月12日 | 日々の風の吹くまま
1月11日(月曜日)。☁☂☁☂。静かでいいねえ。普通の月曜日なんだけど、もしかして静か過ぎかなあと思ってしまうくらい。まあ、リタイアしちゃったら月曜日も週末もないんだけど、そこはやっぱり気持だけでもちょっと区切りをつけないと、ダレ過ぎてしまいそう。とどのつまり、「時」というのは「刻む」ものだからね。ふと思いついて電卓を叩いてみたら、生まれてこの方おおよそで26,540日も生きて来た勘定で、うはぁ~。

何だかどうでもいいような感じもするけど、それだけの「毎日」にいったいどれだけのことが起こったんだろうと思うと、やっぱり人生はけっこう長いなあ。普通の人間の一生だけでもいろんなことが起きているわけで、その毎日の範囲をちょっと広げると家族がいて、友だちがいて、もうちょっと広げるとただの知り合いがいて、虫の好かないやつもいて、さらに広げるとああだこうだと煩い役人やら政治家がいて、もっと広げるといろんな町や地域があって暖かかったり寒かったり、海があったり森があったりして、もっともっと広げるといろんな国があって、いろんな色や形の人間が文化なるものを織り成していて・・・なんて想像を広げて?いたら、チャールズ・イームズの短編フィルム『Powers of Ten』を思い出した。

今でもユーチューブで見られるけど、あのフィルムをテーマにしたCD-ROM作品の日本語訳をするために初めて見たときの感動は衝撃的なんてもんじゃなかったな。(CD-ROMなんてものがはやった時代があったんだ。もう大昔になっちゃったけど。)『Power of Ten』は、カール・セーガンのテレビシリーズ『Cosmos』と共に、20代の頃にギリシャ神話から星座に興味を持ち、夜空を見上げているうちに天文学に熱を上げるようになって、花嫁修業もそっちのけで(というか「嫁に行く」と言うことを考えるのが嫌で)夜な夜なボーナスをはたいて買った天体望遠鏡をのぞいていたワタシの青春時代に深く結びついて、ワタシという人間の宇宙観、世界観、人間観、人生観にとてつもなく強烈な影響を残した作品。単行本として出版された『Cosmos』はあんまり何度も何度も読みふけったもので、ハードカバーなのにぼろぼろ。

まあ、どこかしらぶっ飛んだところがある(らしい)ワタシのDNAにガチッとドッキングしたウィルスのような存在だったのが神話であり、天文学だったわけで、それが増殖して、変異して、いろんな科学になり、哲学になり、芸術になりして、やがて2万何千もの「毎日」をつないで、この世にただ1人の「ワタシ」という存在を形作って来たんだと思う。そうだ、『Cosmos』のDVDを買おうっと。うん、高齢者と呼ばれる年になってもまだ、宇宙の神秘とか科学の驚異とかに目を丸くして、感動して、それでハッピーになる(ヘンな)人なんだよねえ、ワタシって。でも、本人がそれでいいと思っているから、別にどうってことはないか。