
壬生寺といえば焙烙割りですね。
焙烙(ほうらく)という素焼きのお皿を買って、家族や知人の年齢・性別なんかを墨で書き奉納。それを4月の狂言の演目の中で割られ、これを割ることで、その人の厄が落ちるとされているんです。
狂言「節分」は、その春の「壬生大念佛会(みぶだいねんぶつえ)」にさきがけて節分の時におこなわれる。

この日は護摩焚きもあるみたいでした。でも時間がなかった。

この壬生狂言は、鎌倉時代に円覚上人(えんがくしょうにん)が仏教を民衆にわかりやすく教えようとして始めたんだそうです。
まあ、言葉ではなくパントマイム(無言劇)に仕立てたんですね。
これはアイデアマンです。
このお囃子が独特で「壬生さんのカンデンデン」と呼ばれています。
※カンデンデンとは鐘と太鼓のお囃子の音のこと。狂言中ず~っと「カンデンデン」という音だけなんです。催眠効果がありますね。あれは。

物語は、パンフレットが売っていたので買いました。
その中から引用させていただきます。
節分の日、後家(女主人)は、豆や魔除けの柊(ひいらぎ)に鰯の頭を刺して門口にまつり、やって来た厄払いに厄を払うまじないをさせる。厄払いは「鶴は千年、亀は万年・・・」と言祝(ことほ)ぐ。厄払いが去ると、旅姿の鬼が来る。後家は驚いて逃げ出す。そこで鬼は策略を練り、門口の鰯を食べ、魔法の「打出の小槌(こづち)」で着物を出して変装し、後家を呼び出す。鬼は後家に沢山の着物を与え、共に酒宴を始めるが、酔いつぶれる。後家はつい欲が出て、鬼の小槌を奪い、着物まで剥ぎ、その正体を見て叫び声をあげる。鬼はその声に目を覚まし、何もかも取られたことに気付き、怒って後家につかみかかろうとするが、後家は鬼の嫌いな豆をまいて鬼を追い払う。

これは、この狂言を演じることで「鬼(病気、災厄や貧困など様々な不幸)を招く甘い誘惑に負けずに、マメ(まじめに、こつこつ)に働くことによってこそ、福徳は得られるものである」ことを教えた狂言で、後家が鬼を追っ払った後は、鬼の小槌や着物も消え失せ、後家はそれが危険な誘惑であったと悟るのである。

うーん、耳の痛い話やね。
テレビ中継したらいいかも。
この壬生寺も調べると面白いんです。
節分の記事が落ち着いたらまたご紹介します。
壬生寺地図