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万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

野中氏の尖閣諸島棚上げ論は売国行為

2013年06月04日 18時11分09秒 | アジア
 政界を引退したはずの野中広務氏が、訪問先の北京で、日中間に尖閣諸島棚上げがあったと述べたと報じられております。田中首相から直接聞いた話として…。

 野中氏は、自分こそが、日中棚上げ合意の生き証人であると述べていますが、野中氏本人が、日中国交正常化交渉に臨んだわけではありませんので、証言は伝聞に過ぎません。しかも、田中首相の口から、周恩来総理との間で、日中棚上げの合意があったとする発言はなく、政府や外務省もまた、歴史的にも国際法においても我が国の領土とする公式見解を訂正することはありませんでした。周総理との会談も残されていますが、両国の棚上げ合意を裏付ける発言は記録されていないのです。むしろ、記録されている周総理の”尖閣諸島問題については、今回は話したくない。今、これを話すのはよくない。石油が出るから、これが問題になった。石油が出なければ、台湾も米国も問題にしない。”とする発言からは、中国の脆弱な立場が伺えます。仮に、尖閣諸島が清朝の領域であったならば、”今回は話なくない”という逃げ腰の言い方をするはずはありませんし、むしろ、中国側の尖閣諸島の領有権の主張は、石油目当てであることを白状しているのです。何れにしても、野中氏の発言は、日本国政府の公式の立場を覆すものではないのです。

 野中氏は、勲一等を授与されながら、明らかに中国の国益のために働いています。売国政治家は、勲章を返上すべきではないかと思うのです。

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コメント (10)
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