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万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

企業も消費者も主役の経済へ

2008年01月02日 18時27分23秒 | 日本経済
生活者・消費者重視に転換=福田首相が年頭所感 (時事通信) - goo ニュース

 左右両極のイデオロギーによる対立構図が定着していた頃、企業は、消費者や生活者のあたかも敵の如くに描かれていたものです。福田首相の年頭所感にあります”生活者・消費者重視に転換”は、この構図の引き継ぐものであるのかは定かではありませんが、市場経済システムの望ましい姿とは、市場に参加する全ての人々の利益が調和する形ではないか、と思うのです。

 市場経済とは、一人勝ちできないシステムです(本ブログの8月1日の記事http://blog.goo.ne.jp/kuranishimasako/e/65b55db927f28d99f0a8199b4091b47cを、よろしければ、ご参照ください)。経営者、労働者、株主、そうして、消費者のそれぞれが、自分たちだけで利益を独占しようとしますと、市場経済のメカニズムはスムースに働かなくなります(長期的には、自己の利益も失う・・・)。この側面を考えますと、市場経済を円滑に機能するには、特定の集団の利益を優先させるよりも、全ての参加者が”主役”となるような仕組みを考える方が適切であるとも思うのです。もし、消費者・生活者のみに主役の座を与え、企業活動に政府が不用意に介入することになりますと、むしろ、経済全体の停滞を招き、国民の生活水準も下がってしまう可能性もあります。

 来るべき時代の経済とは、企業の活動が国民の生活水準の向上に資し、株主のみならず労働者もまた適切な利益の配分を受け、しかも、メカニズムの中に健康や環境を改善する方向性をビルトインしているような市場システムなのではないか、と、年の始めに考えてみるのでした。

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