秘境という名の山村から(東祖谷)

にちにちこれこうにち 秘境奥祖谷(東祖谷山)

菜菜子の気ままにエッセイ(やがて空き家にて…前編)

2012年04月28日 | Weblog
私は今 空き家に近づく、主の居ない家で 一人で畳みを干しながら、大掃除をしている。
冬に水道管が裂けて、水びたしになったバアバの家に、休日ごとに足を運び
ストーブで家の中を乾かしていた。

畳み干しは重労働だ。こんな時、旦那と言う生き物は便利なんだと、実感する。
『今日は何処にも出掛けたらいかんよ~!いっぱい用事あるんじゃけんっ!!!』
最大の権力を持つ、嫁さんの指令で、旦那は黙って服従する。

日本の司法よりも、強力なのではないだろうか?
司法は時に曖昧を含めるが?夫婦…特に、熟年夫婦に至っては、反論とか再審とか?
そんな時間は与えられない。妻の無言の圧力に、全てが崩壊する。
是か非かなど関係ないっ!

これを祖谷弁で言うと『ごじゃごじゃ言いよる暇やないわ~!
はよ畳み運んでや!』
とこうなる…

他人に気を遣う私は、※娘達にもなぜか、気を遣う。何をするのも、一人でやった方が気が楽だ。
昼時になって、相手の食事の用意もしなくていいし、休憩のお茶の心配もしなくていい。
第一、祖谷には、毎日惣菜を売っているお店がないから、絶対に自分で作らなければならない。

不意に誰かにご飯時にでも来られたら、焦るを通りこして、イラッとする。
友達同士なら、ラーメンでごまかせても、相手次第で、失礼になる時がある。
祖谷に親戚がある、読者の方々。

不意に食事時には、訪ねないようにしましょう。イラッとさせては、イケません。
本日の気温は、26度と唯一、音のするテレビが話していた。
ストーブ二台に、この暑さ。日頃の仕事が肉体労働なので、かなり身体に堪える。
時々、バリッバリッと 家が全体で音を出す。ちょっとビビる。
デッカイ茅葺き屋根。築70年位かな?

無償で貸して下さい。キレイに変身してあげます~!と言われないだろうけど?
たとえ、言われたとしても、私が主ならお断りする。無償は、大嫌い。
個人や、故人に対しての無償は大好きだけど、それ以外の無償は、絶対にしない。
…と去年の春から、決めたんだ。

人間が一人住まなくなっただけで、
凄い速さで、畑も庭も荒れていく。
草だらけになった畑では、ネギさえ いなくなった。

仏壇の仏様にお茶とお水をお供えし、線香をあげ、鈴を鳴らす。

『ヴヴヴ星人のアルツハイマーが、これ以上、進行しませんように…安らかにお眠り下さい…』
医者でも薬剤師でもない、仏様に、頼んでも仕方ないけど
とりあえずお菓子を二つ持参して、お願いした。

安らかに眠るのは、仏様の王道だから、このセリフも外せない。
空き家の遺影って、超リアル…なんか、八つ墓村を思い出す。
爺やん婆やんって、鼻の形、普通…じゃし
やっぱ 九州か…私。

とりあえず 明日に続く。
合 掌







































































コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 奥祖谷春点描 暮らし春 | トップ | 菜菜子の気ままにエッセイ(... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事