突然の悲報に接して
儚くてうき世の別れ思ふにもかへらぬ吾子を偲ぶかなしき
悲しみがかぎりの君を思ふにもみ山の花をこころに添へむ
思へただ吾子の別れのかなしみを君が姿に見るにつけても
新緑が渦巻き初夏の山は若葉の匂いと空気に包まれた空間と時間の狭間に
小さな草花が生きている、申し訳なく、辛そうな気配は何なのか
これまでの生の道は長かったとも短かったとも思えるものだが、一切が片々と
夢ではなく、事実なのだろうが、もう溶けることのない流れ去り消滅の世界に
森閑とした幻影として凝固したままである
今日一日でほんとうに暑くて日に焼けました、寂しい谷を霧に濡れて歩いたことが
取りつきようのない虚しさの中を天空へ飛び立って行くような寂しさと不確実ものに
包まれてしまった哀愁とそれが儚い夢に終わるのでしょうか
カオスの空間に、身を置く境遇なれば
冷たい水 もう一杯飲みますか







花ちりて見返るひともなかりけりみ山にありし山さくらかな
