松明 ~光明を指し示して~

暗闇を照らし赤々と燃える。が、自身が燃え上がっては長くはもたない。火を消すことなく新しい松明へと引き継がれねばならない。

ある若い教師への手紙

2011-03-25 08:20:01 | Weblog
  



私はこの3月で拠点校指導教員(初任者指導教員)を終えます。実質的には学校教育に携わる仕事のすべてがなくなると言えます。
 身辺の片付けをしていたら、下記のような「若い教師への手紙」の下書きが書類入れから出てきました。掲載して、多くの若い教師に伝えたいと思います。以下手紙の内容です。

 T先生が、私たちの勉強している「授業研究の会」に参加されたということで“驚き”ました。おっと失礼!いや、T先生が本物になってきたなと感じました。
 私も若い頃は身銭を切って、かなり遠くまで何度かこの「授業研究の会」や「学校公開研究会」に参加しました。それが今の立場になっても生かされています。もちろん、学級を担任している若いときのほうが役立ちましたが・・・。
 広く、深く、高く、豊かによいものを研修する機会など、めったにあるものではありません。校内研修や市教研、官制の研修では絶対に学べないものです。これらの研修は、おしなべて特徴がなく、平板なもので、子どもが目覚ましく育ったり、教師の力量が十分に付くとは言いがたいものが多いです。
 「授業研究の会」の研修は、公立学校を主にした教師や子どもを相手にしています。にもかかわらず、大学附属学校や私学の子どもたちよりも素晴らしい子どもや教師をつくり出しています。
 この「授業研究の会」の前身は斎藤喜博氏ですが、今後しばらくは、いや今後もずっとこのような偉大な教育者は出てこないだろうと言われています。その愛弟子である宮坂先生や大槻先生に直接指導していただけることは、夢のようなありがたさだと思います。40年余、教育の仕事をしてきた私が真底感じていることです。
子どもの幸せとT先生の教師としてのやりがい、生きがいのためにも、ぜひこの学びを続けていってください。よろしくね。

という手紙です。いま読みながら当時を懐かしく感じます。当時と言っても5,6年前のことですが・・・・。
 4月からはいよいよ新学習指導要領での授業が始まります。教科書が厚くなり、教える内容も増えますが、どうか本物の授業づくりをしてほしいと思います。