野ゆき山ゆき海邊ゆき

日々の生活の中で出合う自然や民俗、歴史遺産を記録します。主な舞台は和歌山県中部。タイトルは佐藤春夫の「殉情詩集」より。

尺取り虫

2006年06月20日 | Weblog
尺取り虫というのは、蛾の幼虫で日本には800種類ほどあるらしい。http://www.pref.gunma.jp/a/06/koncyuu/3ga.htm 最近、いろんな尺取り虫を見るが、いわゆる芋虫とは違って小さいししぐさがユーモラスである。昨日の朝、森の脇を通りかかったとき、上から写真のような尺取り君が一枚の葉をくっつけて降りてきた。いったいどっちが頭なのか・・・ともかく、葉がついているのは、何かの意味があるのだろうか。たまたま糸に絡みついただけなのか・・・(・_・?) ハテ? 葉がまるで旗のように見えたので、赤塚漫画に出てくる「ハタ坊」を連想してしまった。「ハタシャク」とでもしておこうか。(笑)
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ネムノキ

2006年06月20日 | Weblog
芭蕉は「象潟や雨に西施がねぶの花」と詠んだ。恨むがごとし風情の象潟、その雨の中に咲くネムの花を、春秋時代に生きた悲劇の傾城 西施に重ねた芭蕉のイマジネーションには舌を巻く思いがする。
長く伸びて先端部が赤いのが、雄しべ。花弁も萼も根元にあるにはあるが、全く目立たない。目立たない分、花糸が目立っているのだ。これに限らず苞が目立ったり葉が目立ったりする植物があるが、あの手この手の生存戦略には驚くほかない。ネムノキはどういう進化を辿ったのだろうか・・・
ネムノキの小葉の就眠運動は有名である。それは光による膨圧運動とまでは分かっているが、詳しいメカニズムは突き止められていないようだ。帝京大学高等学校が、その基礎的研究にとり組んでいる。http://www.teikyo-u.ed.jp/ver1/teacher/bio/kadai_pdf/ym_02silktree.pdf
ネムは漢字で合歓。それは漢語だそうだ。分布は東アジアから熱帯までと広く、当然中国にもある。中国人は夜になると小葉を閉じることを、一家和合、夫婦和合の象徴とみたようで、「合歓」もそれと関連があるように思われる。
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