関東暖か ユキワリイチゲも開花

　１５日の日本列島は寒気の入った東北などで雪の降った所もあったようですが、関東から西は概ね晴れの良い天気になりました。特に暖かい南風の吹き込んだ関東地方は朝の冷え込みもなく、最高気温は山梨県や静岡県などで２０度に届きそうなところもあり、東京も都心で１５．１度まで上がり３月下旬並みの陽気になりました。ひと桁の気温が多かった東京で１５度を超えたのは先月９日以来のことです。牧野記念庭園を訪ねてみたら、早春の花ユキワリイチゲがわずかではありますが開花していました。この日は団体さんも訪れており、セツブンソウなど春を告げる花に「お天気もよくて滅多に見られない花も見られました」と一足早い早春の香りを楽しんでいました。

　ユキワリイチゲは本州の西部から九州にかけて分布するキンポウゲ科の多年草で、関東ではあまり馴染みのない花です。まだ雪のある頃に咲くのでこの名が付いたそうで、イチゲは一つの茎に一輪咲く花です。いく分紫がかった清楚な花ですが、花弁に見えるのは萼だそうです。牧野庭園は数少ないこの花の見られる所で、この後ニリンソウやヒロハアマナなど春の花が次々に開花します。ユキワリイチゲは初夏のころには地上部が消えてしまう、春の妖精（スプリングエフェメラル）のひとつです。天気が悪いと花が開かないので日射しのある時にお出かけください。