蕎麦喰らいの日記

蕎麦の食べ歩き、してます。ついでに、日本庭園なども見ます。風流なのが大好きです。

遊味  能見台

2010-04-05 00:02:57 | 蕎麦
駅前からの商店街に面した町屋を改造したお店なのだが、入口の玉砂利と踏み石のように置かれた木材の工夫が凄い。


玉砂利は、人の重さを受け止めて揺るぎもしないし、その前の木材の厚みが足裏からおのずと感じられる。


席に着けば、揚げ蕎麦とお茶がさっと出される。こちらのお店の評判は汁に重きがあり、どう注文を組み立てるかしばらく迷った。
なにしろ出汁を味わい、そこで蕎麦と行こう。


久しぶりの庭園探訪を懐かしみ〆張り鶴を注文した。冷酒とともに出てきた昆布の煮物の味はなかなか。出汁を大事にする事が一目で感じられる。
蕎麦豆富は実に舌触がまろやか。一度加熱した物を、形よく冷やしたのだろう。その下にひかれている出汁は、濃い目ながら記憶に残る味。


それ程までも出汁の印象が強いと「せいろ」より工夫のある汁が欲しくなり、ゴマタレを注文した。
蕎麦猪口にちゃんと垂れは付いているのだが、流石というか「せいろ」の汁も奥に添えられてきた。


濃厚なゴマ汁は、甘みが少なく本気で蕎麦が食べられる。
一箸の三分の一をひたせば、十分の味わいに感じられるが、後はお好みで。
蕎麦湯が出てきて、追加用の汁だけで蕎麦湯を味わえば、これは本当に深い出汁が感じられる。
 


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4 コメント

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ぐっと胸にきますね。 (卯月)
2010-04-05 23:52:05
これは美味しそう。

蕎麦豆腐と昆布の佃煮の組み合わせがナイスです。

蕎麦も綺麗な色だし、ごまダレの味がすごく気になりますね。
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Unknown (j-garden)
2010-04-06 05:46:39
お店の拘りが感じられますね。
こういうお店は、
何度でも訪れたくなります。
ゴマ汁ですか。
食べたことがありませんが、
どんな感じなんでしょう…(想像中)。
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Unknown (kikouchi)
2010-04-07 00:03:37
>卯月さん
つきだしに昆布の佃煮が出てきたということは、関東風の蕎麦屋が主に使う鰹節の出汁だけではなく、昆布出汁もきっちり取って合わせて使っていることが窺われます。
実際、蕎麦豆腐の味付けは、蕎麦屋さんというよりは料理屋さんの感じでした。
ところが、蕎麦湯で割った蕎麦汁はそれでまたびっくりするほど美味しかったのですよ。正当な蕎麦屋さん流で。
きっと、ご主人の感覚が優れているのでしょう。
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Unknown (kikouchi)
2010-04-07 00:11:44
>j-gardenさん
稲荷山につる忠さん(http://blog.goo.ne.jp/kikouchi/e/7937b293bad7c508bdf5feafb4028b88)というお店があり、見事な手打ち蕎麦とゴマ汁が味わえます。
蕎麦にクルミやゴマなど、とても相性が良くて私は好みです。
きっと広い意味で「種を食べる」文化なのでしょう。
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