今回も江戸より伝わる大名庭園の、駒込六義園と小石川後楽園の橋比べと参りましょう。
今回、夏休みをはさみまして掲載が遅くなりました。画像は初夏のものです。
六義園の主なる池の端から、離れ小島へと渡る橋なのですが、島は岸にごく近いところにあるので、その先の客人がまるで島の中に佇んでいるように映りこんでしまいました。
そもそもは、往来が許されない島へと架かる橋です。その姿、美しいと感じました。
春の盛りの見頃です。
一方、小石川後楽園です。
作庭は約一世紀前なのですが、美意識の鋭さは驚くほど鋭い。
特に内苑の石橋の姿は、華麗です。
ごく近くに高層ビルが立ち並ぶことを忘れさせる深みが感じられます。
日本庭園にはなくてはならない庭園装置ですね。
池泉庭のみならず、
枯山水庭にも設置されています。
大名庭園の橋は、大きく豪華なものが多いですね。
江戸は緑が少ない大都市ではありますが、大名庭園の緑地は別で相当な広さの緑地が広がります。
水利に苦労した江戸ではありますが、さすが大名、驚くほどの広さの池もその庭に置かれています。そこを遊ぶとなれば舟か橋。舟は今日の多くの観客には適さないかもしれませんが、橋は見せ場として有効な装置であります。